アクセスカウンタ

zoom RSS テーマ「薬物事件と裁判」のブログ記事

みんなの「薬物事件と裁判」ブログ


違和感が消えない不起訴処分―ASKAさん事件

2016/12/20 04:38
執行猶予付き判決で社会復帰していたミュージシャンがふたたび逮捕されたのが、先月28日。当時の報道では、任意で提出された尿を正式鑑定した結果、覚せい剤が検出されたといいます。
ところが、勾留期限の昨日午後、嫌疑不十分で不起訴処分となりました。いったい何があったのでしょうか。私は、強い違和感を覚えながら、ニュースを見ていました。

不起訴と聞いたとき、私が真っ先に思い浮かべたのは、尿の任意提出手続の信頼性です。当時の被疑者については、覚せい剤の作用下にあることを強くうかがわせる言動があったといわれます。こうした状態の当事者が、仮に手続書類にサインしたとしても、尿を提出することの意味を正しく理解し、確実に同意したといえるでしょうか。

しかし、問題は別なところにあったようです。
報道によると、地検は、任意提出された液体からは覚せい剤成分が検出されたが、液体が本人の尿と立証するのは困難だとして、不起訴としたそうです。
また、警視庁組織犯罪対策5課は、確認するため、トイレに入った被疑者の背後に捜査員と被疑者の妻が立っていたが、トイレが狭く、手元までは見えず、確実に本人の尿だとの確認まではできなかったと説明しているそうです。

まず、ここに第一の違和感があります。
通常、採尿の場には捜査員が立ち会いますが、手狭な個室トイレなどでは、ときには被疑者の背後から確認することもあります。また、主要な場面は写真撮影されますが、もちろん、被疑者の手元まで撮影することはないでしょう。
でも、経験を積んだ捜査員なら、たとえ被疑者の肩越しでも、肝どころを見逃すことはないようです。捜査員の目を盗んで、採尿容器に水やお茶を入れるのは、至難の業です。

さらに、正式鑑定では、その資料が、まちがいなく人の体内を経て排出されたものであることが、科学的な方法で確認されています。分析に着手する前に、通常はペーハーが測定されているはずです。さらに、ガスクロマトグラフィー分析では、覚せい剤(メタンフェタミン)を検出すると同時に、微量なアンフェタミンが含まれているかどうかについても、確認するのです。アンフェタミンは、覚せい剤として摂取したメタンフェタミンが体内で代謝されて生まれたもので、これが同時に存在することで、その液体が、人の体内を通ってきたものだということがわかるのです。
今回の事案でも、こうした検査が行われたはずだと思うのですが。

警察が行う採尿の手順は、厳格に決められています。
その眼目は、
・提出された尿が、まちがいなく本人のものであること
・封かんされるまで、尿以外のものが混入されていないこと
が疑いなく認められるよう、複雑とも思える手順が定められているのです。

そもそも、現在のやり方は、
・採尿が手順どおりに行われ、
・採取した尿の取り扱いに問題がなく、
・鑑定のための分析検査が正しく行われていれば、
問題など起きないように、組み立てられているといってよいでしょう。

問題が起きているとすれば、尿を採取し保管する過程か、鑑定の過程に何か問題、あるいは何らかの手抜かりがあったのではないかと、考えてしまいます。

ここで、第二の違和感が浮かび上がります。
だったら、もういちど尿を採取する選択があったはずではないか。
採尿をやり直すのは、捜査に不透明感を残しやすく、あまり感心したやり方とはいえません。しかも、覚せい剤を摂取して一定時間が経過すると、尿中に排泄される覚せい剤は急速に少なくなります。このケースで、果たして二度目の採尿が妥当だったかどうかは、わかりませんが。

この事案は、任意提出された尿中に覚せい剤が検出されたことから、捜査が開始されました。
覚せい剤使用罪の立証において、尿の鑑定書は、最も有力な証拠とされていて、たとえ当事者が否認し続けていても、有罪を認定する根拠とされることさえあるのです。
もちろん、ほかに有罪に結びつく証拠がないまま、鑑定書だけで公判を維持するのは、あまりに強引です。そのために、警察は被疑者の周辺を捜査し、細かな証拠を収集します。
ところが、今回の事案では、被疑者の関係先からめぼしい証拠品が押収されなかったようだといわれていました。
思えば、そのころから急に、捜査の進展状況について、一切の情報が聞こえなくなってきたようです。捜査活動が、暗礁に乗り上げていたのでしょうか。

検察や警視庁の発表が報じられても、私の感じている違和感は、いっこうに収まりません。当初から、世間の耳目を集めてきた事案だけに、もっと納得できる説明がほしいところです。

ところで、報道のなかに、今回被疑者から提出された尿が少なかったため、再鑑定ができなかったという説明がありましたが、この点は誤解です。現在、鑑定のための採取された尿は、量の多少に関係なく、鑑定の過程で全量を使い切ります(残量は廃棄する)。再鑑定のために残量を保管する仕組みがないのです。
ちなみに、スポーツドーピングの検査では、採取した尿の半量を保管し、後日の再鑑定に備えています。

<メディア関係の皆様へ>*****
いまも療養中の私は、現在、またしても入院治療中で、ご連絡いただいた方の、ほんの一部しかお応えできない状態が続いています。
まだしばらく入院生活が続きそうです。
当面は、ご理解くださるようお願いします。

記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 8 / トラックバック 0 / コメント 3


誤判の是正は誰の責任か|北海道警の偽造調書事件

2016/10/06 05:06
前記事でも書きましたが、札幌地裁で審理されていた、元警部補による調書偽造、捜査情報漏えいなどの事件で、4日、有罪判決が言い渡されました。

<ニュースから>*****
●捜査情報漏えい:元警部補に有罪判決 札幌地裁
覚醒剤密売仲介者と共謀して供述調書を偽造し捜査情報を漏えいしたとして、地方公務員法(守秘義務)違反などに問われた北海道警薬物銃器対策課の元警部補(38)に対する判決公判が4日、札幌地裁であり、中桐圭一裁判官は懲役2年、執行猶予3年(求刑・懲役2年)を言い渡した。
・・・判決によると、被告は2015年4月、覚醒剤密売仲介者H被告(51)=同罪などで公判中=と共謀し「50代の男が覚醒剤を所持しているのを見た」とする虚偽の供述調書を作成。後日、H被告に捜索予定日などの捜査情報を漏らした。
2016年10月4日 20:22毎日新聞
*****

報道によると、元警部補は、公判の過程で「他にも(調書偽造を)やっている人がいると聞いた」と証言し、また過去にも同様の調書偽造を行ったことがあるとも供述しているそうです。

当然、事件の捜査段階では、余罪について念入りな取り調べが行われたことでしょう。また、北海道警察内部でも調査が行われ、同警部補が関与した過去の事件について、徹底的な掘り起しが進められていると思います。
しかし、こうした事件で問題になるのは、警察内部の不正だけではありません。一連の不正捜査によって検挙され、覚せい剤や銃刀法事件で有罪判決を受けた被告人が、他にもいるかもしれないのです。違法捜査が行われたことを踏まえて、それぞれの判決を見直し、誤判がなかったかについて、厳密な検討が必要なはずです。

もちろん、警察の内部調査も、この点を無視しているわけではないでしょう。しかし内部調査では多くの場合、検挙された被告人は、もともと覚せい剤を入手するつもりで密売人に接触してきたもので、犯罪を行うつもりのない人に働きかけて犯罪を誘発するようなおとり捜査が行われたわけではないから、捜査に違法があったとしても、判決に影響を及ぼすものではないと理解されてきたように思います。私が知る限り、こうした内部調査によって、既に確定した判決に対して、是正の動きがとられた例はありません。

いっぽう、こうした不正捜査問題が取り上げられると、裁判を受けている被告人や、すでに判決が確定した当事者から、自分のケースでも捜査に不正があったのではないかという申し出が相次ぎます。その窓口になるのは、事件を担当している弁護士や地域の弁護士会ですが、正式な捜査記録に残されていない背後事情などを調べる手段はほとんどなく、調査はなかなか核心に及びません。
現状では、誤判を是正する機会として設けられている再審への道のりは、限りなく遠いのです。

それでも、今春、画期的な再審請求が認められました。
前記事でもふれたように、2002年に北海道警察で起きた、元警部による覚せい剤取締法違反、銃砲刀剣類所持等取締法違反事件が起きましたが、同じ元警部が関わったけん銃所持の別事案で、おとり捜査が行われた疑いが強いとして、有罪が確定したロシア人元被告人の再審請求が認められたのです。
札幌地裁によるこの決定は、裁判所ウェブサイトに掲載されているので、全文を読むことができます。
[参照] 
札幌地方裁判所平成28年3月3日決定/平成25年(た)2号
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/828/085828_hanrei.pdf

しかし、ここまでの道のりが決して平たんでなかったことは、時間の経過からも推察することができます。ロシア人被告人が、けん銃等を所持したとして懲役刑を言い渡されたのは1998年でした。同人は、公判時から一貫して違法なおとり捜査を訴え、無罪を主張していたといいます。
その後2002年に、元警部による不正捜査問題が発覚し、公判での供述などから元警部が違法なおとり捜査に関わったことが明らかになりました。これによって、ロシア人元被告人の主張は、にわかに真実味を増したはずですが、再審請求が認められるまでには、これほど長い時間がかかったのです。

もしも、元警部による不正捜査問題に関する警察での内部調査が行われた時点で、その結果が開示されていたなら、このようなケースはもっと早く結論にたどり着くことができたのではないでしょうか。
私は、内部調査の結果をみやみに公表すべきだと主張しているわけではありません。しかし、不正捜査に巻き込まれた可能性のある当事者やその代理人が、該当する事案の調査結果を知る道は、確保されるべきではないでしょうか。

不正捜査によって、本来無罪であるはずの被告人に有罪判決が言い渡されているかもしれないのです。誤判を是正する責任は、検察官や捜査側にもあるはずです。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1


虚偽の供述調書|薬物をめぐる不正捜査事件

2016/09/30 16:50
横浜地裁で審理されている大麻取締法違反事件の論告・求刑で、検察官が具体的な求刑をせず判断を裁判所に委ねたことから、無罪が言い渡される可能性が高まったと伝えられています。
<ニュースから>*****
●検察が求刑放棄、無罪の公算 調書偽造の大麻事件公判
神奈川県警大船署刑事課の40代元巡査部長が大麻取締法違反事件の捜査で虚偽調書を作成した問題に絡み、同法違反罪に問われた男性被告(25)の公判が29日、横浜地裁で開かれ、検察側は求刑を放棄した。無罪となる公算が大きい。
検察側は、国井恒志裁判官から求刑についての意見を求められると「しかるべく」と述べ、地裁に判断を委ねた。弁護側は虚偽の調書に基づいて押収された証拠の排除を請求し、無罪を求めた。
2016年9月29日 16:40産経ニュース
*****

この事件そのものは、被告人の自宅を捜索した際に大麻が発見されたというもので、よくあるタイプの事件ですが、捜索令状を請求する際に添付した目撃者の供述調書が、捜査員によって虚偽の内容が書き加えられたものだったことが浮かび上がり、問題になっていました。
目撃者は、被告人が「路上で大麻を持っているのを見た」と供述していたのですが、調書を作成する段階で、捜査員が「自宅の部屋でも持っているのを見た」と偽って調書に記載した上、捜査情報を目撃者に漏らしたとされています。
ちなみに、虚偽の調書を作成した元巡査部長は、すでに懲戒免職になり、今年8月には証拠隠滅と地方公務員法違反の罪で略式起訴され、罰金刑が言い渡されました。

折から、札幌地裁でも、覚せい剤事件をめぐる供述調書の偽造事件が審理されていて、こちらも先日結審しました。
札幌の事件は、北海道警察本部に勤務していた元警部補が、密売人と共謀して、覚せい剤購入者の男性が「覚せい剤を持っているのを見た」とする調書をねつ造したとされています。
<ニュースから>*****
●北海道警調書偽造 懲役2年求刑の元警部補「他にもいる」
覚醒剤密売仲介者と共謀して供述調書を偽造し捜査情報を漏えいしたとして、地方公務員法(守秘義務)違反などに問われた北海道警薬物銃器対策課の元警部補、H被告(38)の論告求刑公判が27日、札幌地裁(中桐圭一裁判官)であり、検察が懲役2年を求刑し、弁護側が執行猶予を求めて結審した。判決は10月4日。
毎日新聞2016年9月28日 08時49分
*****

薬物やけん銃にまつわる犯罪は、密行性が高く、捜査が難しいことから、繰り返しこうした不正が起きてきました。
今年5月、奈良地裁では、けん銃等を所持した被告人に有罪判決が言い渡されましたが、被告人は、大阪府警に協力中だったと無罪を主張していました。
また2014年には、静岡県で北海道の事件とそっくりな不正が発生し、覚せい剤をめぐる「おとり捜査」と糾弾されました。

こうした事件に、今春封切られた映画「日本で一番悪い奴ら」を重ね合わせた方もあることでしょう。映画のモデルになった事件は、2002年に北海道警察で起きた、現職警察官による覚せい剤取締法違反、銃砲刀剣類所持等取締法違反事件を題材にしているといいます。被告人は、犯罪組織の内部者を捜査協力者にして、けん銃摘発の実績をあげ、やがて自らも覚せい剤を使用するようになり、けん銃や覚せい剤の密売に手を染めていったという、ドラマのような事件でした。

警察では、毎年秋に、覚せい剤取り締まり強化が行われています。年中行事とはいえ、捜査陣は、検挙目標が設定され、プレッシャーがかかる時期を迎えることでしょう。
無理な捜査を強行するあまり、捜査員が不正な手段に踏み込むことがないよう、このシーズンを乗り切ってほしいものです。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


刑の一部執行猶予、気になる対象者の選定

2016/09/19 23:51
大麻事件で2度目の裁判を受けた有名人の長男に対して、一部執行猶予の判決が言い渡されたそうです。
今年6月に導入された一部執行猶予制度、導入から3か月目となる今では、取り立てて報道されることもなくなりましたが、こうして、有名人の事件報道などを通じて、私たちの目に触れることになります。新制度も、どうやら裁判実務に根を下ろし始めたのでしょうか。

<ニュースから>*****
●元チェッカーズ長男に有罪 大麻所持で
大麻取締法違反(所持)などの罪に問われたT被告(22)に、東京地裁(伊藤ゆう子裁判官)は16日、懲役1年4月、うち4月を保護観察付き執行猶予2年とする判決を言い渡した。
被告は元人気バンドチェッカーズの元メンバーの長男。6月19日に東京都渋谷区で大麻約0・7グラムなどを所持していたとして起訴され、検察側は懲役2年を求刑していた。以前にも大麻取締法違反罪で有罪判決を受けており、事件当時は執行猶予期間中だった。
2016年9月16日 19:48産経ニュース
*****

そういえば、7月上旬に横浜地裁で判決を言い渡されたロックバンドの元メンバー(55)のケースでは、覚せい剤事件で執行猶予中に再犯した被告人に対して、やはり一部執行猶予判決が下されていました。
 事件・・・覚せい剤の使用
 被告人・・昨年9月に覚せい剤事件で執行猶予付き判決を受けて執行猶予中
 判決・・・懲役1年6月、うち4月を2年間の保護観察付執行猶予

薬物事犯者に適用される一部執行猶予は、2タイプありますが、上の2ケースでは刑法27条の2に定める、刑の一部の執行猶予が適用されました。
これは、初めて実刑判決を受ける被告人が主な対象者とされていて、その典型的な例が、執行猶予中(保護観察付も含む)に再び罪を犯した人です。上の2ケースのように、薬物事犯として初めて裁判を受け、更生を誓ったにもかかわらず、執行猶予判決を受けて社会復帰して間もなく、二度と手を出さないと決意したことも忘れて、再び薬物を使い始めて、二度目の裁判を受ける人が、残念ながら後を絶ちません。

こうした場合、再犯防止のために継続的なケアが望ましいのは、言うまでもありません。本来なら、最初に裁判を受けた後、薬物を断ち、生活を切り替えなければならなかったのに、具体的な対策をとることができなかったのか、あるいは、当人の覚悟が不十分だったのか、短期間で再犯に至ってしまったのですから。

こうした事案では、刑の一部を執行猶予として、釈放後も引き続き保護観察の下で、専門的なプログラムを受けさせるという判決には、説得力があると言えます。
でも、同じように執行猶予中に再犯に至ってしまった多くの被告人のうち、どの事案に対して一部執行猶予を言い渡すのか、その選択は、かなり微妙になってきます。

なにしろ、執行猶予中に再犯して、一部執行猶予判決を言い渡された場合は、全部実刑判決の場合と同様に、前の刑の執行猶予は取り消され、宣告されていた刑を実際に受けなくてはなりません。2件分を合せた服役の期間は相当に長くなり、釈放後に、実際にプログラムを受けるのは数年先のことになるのです。
その数年先に、被告人がどんな形で社会復帰するか、判決の時点でそこまで見通すことは、かなり難しいでしょう。

一部執行猶予判決を言い渡すにあたって、生活状態の不安定な被告人の場合は、数年先に長期の保護観察を受けることに不安がつきまとうことでしょう。いきおい、服役後の住居が確保されていて、被告人の帰りを待つ家族がいる・・・そんなケースを選択しがちになるのではないでしょうか。

しかし、こうした環境にある被告人は、あえて保護観察という制度に頼らなくても、本人や家族の力で更生できる可能性が高いということを忘れてはいけません。自力で更生できる被告人にとっては、社会復帰後も長期にわたって保護観察を義務付けられることは、ときには円滑な社会復帰の重荷になることだってあり得ます。
むしろ、自力での更生を支える体制が不十分なため、否応なしに再犯リスクが高くなってしまう被告人に対して、社会復帰後の生活を長期間監督し、支援してこそ、一部執行猶予制度は真価を発揮するのではないでしょうか。

保護観察の受け入れ体制を考えれば、当面は、一部執行猶予は限られた事案に対して適用していくことになるでしょう。その対象が、ほんとうに適切に選択されるかどうか、私には、そんな点が気になっています。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


薬物依存と運転免許の問題

2016/07/31 11:51
元スター選手Kさんが免停の処分を受けたそうです。新聞記事の中には、「警視庁は今後、薬物事件で立件された人への免停処分を強化する方針」と報じたものもあります(朝日新聞デジタル2016年7月29日19時57分)。

<ニュースから>*****
●K元選手を免停処分―覚醒剤使用で事故の恐れ
東京都公安委員会は29日、道交法に基づき、プロ野球のK元選手(48)を180日間の運転免許停止処分とした。過去に覚醒剤を常用しており、今後も使用して重大な事故を起こす恐れがあるとしている。
・・・警視庁は裁判資料などから検討し、K選手が覚醒剤を常用していたことや、今後も車を運転する可能性があることから免停処分が相当とし、都公安委員会が了承していた。
47ニュース[共同通信]2016/7/29 18:44
*****

覚せい剤取締法違反の裁判で執行猶予付の有罪判決を言い渡されたKさんに対して、運転免許の停止が検討されていると報じられたのが、今年5月末のこと。この時から、私には気になってならない点があって、最終的な処分決定の報道を心待ちにしてきました。気になっていたのは、免許停止の処分を下すにあたって、道路交通法のどの条項を根拠にするのか、という点です。
重箱の隅をつつくような話で、いささか気が引けますが、闘病のかたわら、疑問について簡単にまとめてみました。よろしかったらお付き合いください。

●何とも中途半端な薬物中毒者に対する免許の制限規定
今回のKさんに対する処分は、Kさんが過去に覚醒剤を常用しており、今後も使用して重大な事故を起こす恐れがあることから、免許の停止が相当と判断されたといいます。
道路交通法103条1項は、免許を停止しまたは取り消す対象を具体的に列記していて、そのなかには、「アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者であることが判明したとき」という、一見すると極めて明快な規定があります(同3号)。

ところが、今回の処分では、その根拠として、いわゆる危険性帯有者(将来的に道路交通上の危険をもたらす恐れのある人)に対する運転免許の取消しや停止を定めた、同8号が適用されたようです。
8号は、「前各号に掲げるもののほか、免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき。」というもので、1から7号までで具体的に列記してきたもの以外を捕捉するために、この項の最後に置かれたものです。3号に明確な規定がありながら、あえて8号を適用するというのは、実に不可思議な事態だと言わざるを得ません。

2014年、危険ドラッグ使用者に対する免許停止が話題になりましたが、この時に登場したのが、8号の危険性帯有者条項です。3号は「アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者」に対する規定であり、同じ薬物とはいっても、この規定から外れる危険ドラッグに対しては、8号を適用するのは、ごく自然な成り行きだったと思います。
しかし、今度は覚せい剤が問題になっているというのに、またしても8号が適用されたのです。
どうやら、「アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者」(以下「薬物中毒者」といいます)に対する免許の取消し・停止を定めたこの規定には、実際の適用をためらわせる事情があるようです。

●薬物中毒者についてはガイドラインが示されなかった
道路交通法は、2001年改正、2013年改正を経て、車の運転に支障を及ぼすおそれのある一定の病気等にかかっている人たちに対して、運転免許を制限する規定を体系的に整備してきました。
具体的には、てんかん、統合失調症、再発性の失神などによって運転に支障を及ぼす恐れのある一定の症状がある場合に、免許の拒否あるいは取消処分の対象となることが定められています。なお、関連の法令や行政文書では、これらの病気にアルコール、麻薬中毒者を加えて、「一定の病気等」と呼んでいます。

この手続きにおいて、免許の取消しや停止の判断基準になるのは、病名ではなく、病気によってもたらされた症状です。「一定の病気等」について、関係者の共通理解を確立するために、法の整備と歩調を合わせて、警察内部では、運用基準の改定が重ねて行われました。
現行の警察庁の通達「一定の病気等に係る運転免許関係事務に関する運用上の留意事項について」には、「一定の病気等」について、症状ごとの具体的な運用基準を明示した文書が添付されています(下記参照@)。
ところが、ここで法103条1項3号の適用例として挙げられているのは、アルコール中毒者のケースだけです。法は、「アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者」を対象と規定しているのに、麻薬、大麻や覚せい剤の中毒者に関する記述は見当たりません。

また、医師の見解でも同じような現象が起きています。
この手続きでは病状が問題になっているのですから、当然、医師の診断も重要な手続要素となります。医師は、診察した患者が「一定の病気等」に該当するときは、診断結果を公安員会に任意に届け出ることができるとされ、また、具体的な免許の制限の判断においても、医師の診断書が重視されることになりました。

法の整備に並行して、関連の医学会では、届け出のガイドライン策定が進み、2014年9月に日本医師会が医師から公安委員会への任意の届出ガイドラインを発表しました(下記参照A)。ところが、ここでも、麻薬中毒者に関するガイドラインが含まれていないのです。アルコール中毒者(医学の分野では「アルコール依存者」と呼びます)については明確なガイドラインが示され、ICD-10に基づく診断基準や、届け出のプロセスなどが提示されているのに(下記参照B)、なぜか、薬物依存については、項目さえ見当たりません。

●科学的、合理的な判断基準が確立していないのか
なぜこんな事態になっているのでしょう。私なりに、考えをめぐらせてきました。以下は、私の私見です。

私が繰り返して指摘してきたように、法は、薬物中毒者に対する免許の取消しなどの処分を定めているものの、これまで、この条項が積極的に使われることはありませんでした。薬物乱用者対策として、免許に関する行政処分の強化が叫ばれることもありましたが、その都度、別な対応策が示されてきたのです。
たとえば、警察庁の通達文書は、麻薬等薬物中毒者の行政処分について、次のような見解を述べています(下記参照C)
「麻薬、大麻、あへん、覚せい剤、シンナー及びその他の薬物(以下「麻薬等」という。)の中毒者については、法第103条1項による免許の取消しに該当する場合もあるが、短期間で治ゆすることもあり、これを適用することは困難であるところから、過労運転(法第66条)として行政処分を検討することとする。」

法103条1項3号には、よほど、実際の違反事例に適用しにくい事情があるのでしょう。考えてみれば、法律の文言は単純明快ですが、では、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤のそれぞれについて、「中毒者」とはどんな状態をいうのか、また「中毒者」であることが自動車運転の危険性とどう結びつくのか、共通見解が定着しているとは、とても言えません。
本来は、「一定の病気等」について検討する過程で、この問題についても掘り下げる必要があったのでしょうが、なぜか、この条項は宙に浮いたまま放置されてきたように思われます。
言い換えれば、この条項については、科学的、合理的な判断基準がまるで出来ていないのです。これまでの適用実績が乏しいことから、判断事例の積み上げも出来ていないことでしょう。これでは、実際の場面で適用することは難しくなります。

この問題を整理しないまま、迂回路として、同8号の危険性帯有者条項を積極的に使って、覚せい剤取締法ですでに処罰を受けた人たちに対して、運転免許の停止という追い打ちをかけることは、どう考えても、上品なやり方には見えません。
薬物依存と自動車運転の問題が整理されるまで、あくまでも便法として、8号で対処しているのですから、目に余るケースに対して、自制しながら適用していくことを忘れてはいけないのではないでしょうか。

[参照]
@警察庁通達の別添文書
「一定の病気に係る免許の可否等の運用基準」一定の病気等に係る運転免許関係事務に関する運用上の留意事項について・別添文書(2015 年8月3日)
https://www.npa.go.jp/pdc/notification/koutuu/menkyo/menkyo20150803-1.pdf
A日本医師会のガイドライン
「道路交通法に基づく一定の症状を呈する病気等にある者を診断した医師から公安委員会への任意の届出ガイドライン」2014年9月
http://www.jsts.gr.jp/img/todokede_gl.pdf
B日本アルコール関連問題学会のガイドライン
「一定の症状を呈するアルコール依存症者を診断した医師から公安委員会への任意の届出ガイドライン」
http://www.j-arukanren.com/news/pdf/20150313_guideline.pdf
C警察庁の通達
「運転免許の効力の停止等の処分量定基準の改正について(通達)」2013 年11月13日 http://www.npa.go.jp/pdc/notification/koutuu/menkyo/menkyo20131113-1.pdf
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1


覚せい剤輸入事件の裁判員裁判が再び揺れ始めた

2016/07/23 05:58
先日、千葉地裁でシンガポール人女性被告人に対して無罪が言い渡され、裁判員裁判の導入以来、これで21人の被告人に無罪が言い渡されたことになります。

5月には、千葉地裁で、浄水器のフィルターに約2.3キロの覚せい剤を隠して密輸した罪に問われたタイ人男女2名の裁判員裁判で、被告人2名は、フィルターの運搬を依頼した知人女性を信頼しきっており、覚醒剤が隠されていることを疑わなかったという主張は不自然とはいえないとして、無罪が言い渡されたところです。

制度導入から今年5月末までで、裁判員裁判全体で、無罪が言い渡された被告人は52人であることを考えると、覚せい剤取締法違反での無罪判決が、いかに突出したものであるか、おわかりいただけるでしょう。ちなみに、罪名別で2番目に無罪が多いのは殺人で、5月末までで11人となっています。

<ニュースから>*****
●覚醒剤密輸事件、シンガポール人女性に無罪 東京地裁「違法薬物の認識なかった」
スーツケース内に隠した覚醒剤約2.5キロを密輸しようとしたとして、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)などの罪に問われたシンガポール国籍の女性(43)の裁判員裁判の判決公判が20日、東京地裁で開かれた。辻川靖夫裁判長は「違法薬物を運搬している認識はなかった」として無罪(求刑懲役12年)を言い渡した。
辻川裁判長は「出会い系サイトで知り合った男性からスーツケースの運搬を頼まれた際の友人とのやり取りや、税関でスーツケース内の覚醒剤が発覚したときの被告の言動からは、被告がスーツケース内に違法薬物が入っているかもしれないと認識していたとは認められない」と指摘した。・・・
産経ニュース2016年7月20日 18:14
*****

●「知っている」と「知らなかった」のわずかな差
こうした密輸計画を主導しているのは、国際的な薬物犯罪グループで、中国系の密輸組織やメキシコのカルテルのような巨大組織が取り仕切る大型密輸から、外国に人脈のある個人による小口密輸まで多様ですが、当然、犯罪の主要な部分は外国で計画されます。
しかも、覚せい剤を日本に運搬してくる人たちの多くは、密輸計画の首謀者と面識もないまま、荷物の運搬を依頼された運び屋で、覚せい剤など見たこともない人も珍しくありません。

空港などの税関で、手荷物から覚せい剤が発見された時、運搬役の多くは、「薬物が入っているとは思わなかった」と主張します。じっさい、彼らは密輸の具体的な事情は知らされないまま、様々な口実で、わずかな報酬と引き換えに、荷物の運搬を頼まれているのです。依頼の口実は、急ぎの商品見本、日本の友人に渡すお土産、高級腕時計、ブランド品のサンプル、最近の例では紙幣のマークを洗浄する特殊なオイルを運ぶよう頼まれた例もありました。

依頼主の言葉を信じ切って、不信感も抱かないまま荷物を運んだ人が、処罰されるはずはありません。じっさい、税関検査で手荷物から覚せい剤が発見されたとしても、調査の結果、薬物を運搬しているという故意が認められないとして、起訴されずに済むケースも結構あります。また、裁判では、手荷物の中に覚せい剤が隠されていることを知らなかったという被告人の主張と、様々な間接証拠と突き合わせながら、その真偽を見極めることが中心になります。
ただし、ここで問われる「知っている」と「知らなかった」の差は、ごくわずかなものです。

一度は依頼主の口実を信用して荷物の運搬を引き受けてみたものの、それでも、あまりに不合理な依頼の仕方に、「もしかしたら、覚せい剤など法に触れる品物を運ばされるのではないか」という疑いを抱いたのではないか。あるいは、秘密に包まれた依頼主の様子などから、「鉄砲や覚せい剤などが入っているかもしれない」と感じたはずではないか・・・。こんな疑いを感じながらも、「それでもかまわない」という気持ちで荷物を運搬した場合は、少なくとも未必的な故意がありながら密輸の罪を犯したとして、有罪と判断されるのです。

覚せい剤輸入事件の裁判は、疑問や迷いの連続です。裁判員の率直な感覚からすれば、わずかな間接証拠だけで、判断することにためらいがあって当然でしょう。

●ふたたび動き始めた無罪判決
裁判員裁判で無罪判決が増えたことは、関係各機関に大きな影響を及ぼしました。検察庁、警察、税関は検討会や研究会を重ねて対策を協議し、立証方法の見直しも進みました。弁護士のなかにも、勉強会などを通じてこの種事案への取り組みを強化する動きも目立っています。

いっぽう裁判所にも様々な反応がありました。とくに目立ったのは、高裁や最高裁の動きです。
これまで、裁判官による裁判で積み重ねてきた精緻な認定手法からみれば、あまりにも隔たりの大きい判決に対して、まず、高裁による逆転有罪判断が相次ぎました。覚せい剤輸入事件で1審の裁判員裁判で無罪となった事件が、控訴審で逆転有罪となったケースは、これまでに5件(1件は一部無罪事件、ほかに差戻しが1件)です。

さらに、最高裁の判断も裁判の流れに影響を及ぼし始めます。当初、最高裁は、1審の裁判員裁判の判断を尊重する方向を示し、裁判員裁判で無罪になった最初の事件では、高裁による逆転無罪判決を破棄して、改めて無罪を言い渡しました。
しかし、その後は、高裁で逆転有罪となった事件について、最高裁は一貫して高裁の判断を支持し、上告を棄却する決定をしています。しかも決定に際して、「所論に鑑み、職権で判断する」として、最高裁の見解を示すケースが続きました。
2014年春以降、重要判例とされる最高裁決定が相次いで3回示されていますが、そこでは、裁判官、検察官の責任などにまで踏み込んで、1審での認定のあり方について具体的な意見を述べたものもありました。
 ■平成25年4月16日 最高裁判所第三小法廷 決定
 ■平成25年10月21日 最高裁判所第一小法廷 決定
 ■平成26年3月10日 最高裁判所第一小法廷 決定

また、より具体的な対策として、裁判員裁判を意識した事案の調整も行われたようで、2015年には、裁判員裁判に付される覚せい剤輸入事件が半減しました。そういえば、公判で有罪立証に困難が予測される事案については、輸入罪での起訴を見合わせたと思えるケースもいくつかありました。

こうした様々な対策の結果でしょうか。2014年秋以降、覚せい剤輸入事件の裁判員裁判での無罪判決が途絶え、2015年はゼロとなりました。

<裁判員裁判での覚せい剤輸入事件・無罪判決>
2009年 無罪判決・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0人
2010年 無罪判決・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1人
2011年 無罪判決・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5人
2012年 無罪判決・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4人
      一部(覚せい剤輸入部分)無罪・・2人
2013年 無罪判決・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5人(4事件)
     一部(覚せい剤輸入部分)無罪・・・1人
2014年 無罪判決・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3人
2015年 無罪判決・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0人

しかし、行き過ぎた面もあったのかもしれません。様々な検討や対策が投入されたことが、裁判所の内外に無罪判決を出すことを警戒する空気が生まれてしまったように感じます。
そしてその結果が、裁判員裁判で有罪となった事件に対して、相次いで、高裁が逆転無罪や差戻し判決を下す、という流れとなって現れました。

そして、高裁による逆転無罪判決に刺激されたのか、しばらく途絶えていた裁判員裁判での無罪判決が、再び言い渡されるようになり始めたのです。これは、新たな局面の始まりなのかもしれません。
でも、その反面、近年では、覚せい剤密輸の手法に変化が生じ、運び屋による携帯輸入が減少傾向を示しています。もしも運び屋による覚せい剤輸入事件そのものが、長期的に減少するなら、裁判上の諸問題も、やがては自然解決となるのかもしれません。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


刑の一部執行猶予制度スタート2

2016/06/12 23:32
一部執行猶予の制度によって、裁判で言い渡される刑に新たな選択肢が加わりました。とはいえ、一部執行猶予の適用は、従来からの執行猶予(今後は「全部執行猶予」と呼ばれることになります)とは異なる考え方で判断されるといいます。

覚せい剤の単純使用や所持の事件を例にとって、考えてみましょう。
全部執行猶予、一部執行猶予を付けることができるのは、懲役・禁錮3年以下の刑を言い渡す場合、とされています。覚せい剤の単純所持や使用の事件の第一審では、被告人のほとんどが懲役3年以下の刑を言い渡されているので、覚せい剤事件で裁判を受ける被告人は、基本的に、この制度に当てはまることになります。

●ステップ1・・・全部執行猶予とするか、実刑相当か
この段階では、従来通り、刑事責任の重さによって犯した罪に相応する刑が決められ、全部執行猶予とするか、実刑相当かが判断されます。

■全部執行猶予
[対象]
全部執行猶予の対象になりうるのは、基本的に、懲役・禁錮の前科のない初犯者か、前科はあってもその刑の執行終了から5年以上が経過した者(準初犯者)です。
ほかに、執行猶予中の再犯者に対する再度の執行猶予と呼ばれるものがありますが、新たに科される刑が懲役・禁錮1年以下の場合に限られるため、覚せい剤事犯の再犯事案では懲役1年以下の判決が言い渡されることがごく少なく、これが適用されるケースはまれです。
[全部執行猶予適用の要件]
上記の対象に適合する被告人の全てに、全部執行猶予が言い渡されるわけではありません。刑法では「情状により」判断されるとあります。
たとえば、前刑の執行終了から5年以上が経過した被告人は、いわゆる準初犯者として取り扱われますが、実務上では薬物事犯の懲役前科がある場合、5年程度の経過で全部執行猶予が付されることは極めてまれです。

<実刑相当の事案>については下記の判断過程へ

●ステップ2・・・実刑相当の事案について、一部執行猶予の可否を判断
一部執行猶予制度は、再犯防止や改善更生の観点から、一定の期間施設内処遇を行った上で、その効果を維持・強化するため、相応の期間、社会内処遇を行うことが有効であると考えられる場合に、刑期の一部を執行猶予とするものです。

たとえば、懲役2年、うち6月を2年間の保護観察付執行猶予、と言い渡された場合であれば、
まず1年6月を刑務所に収容されて服役した後、釈放され、その後は社会内で過ごしますが、猶予される6か月の刑期に対応して2年間の執行猶予期間が定められているので、釈放後の2年間は執行猶予中という緊張感のある立場に身を置くことになります。保護観察がつけられる場合は、その期間を通じて保護観察所の監督下を受けることになります。

今回、新たに導入された一部執行猶予は、法律の上では下記の2タイプです。
@刑法27条の 2第 1項が定める刑の一部の執行猶予
・・・・・主に初めて実刑判決を受ける者を対象とする制度
A薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予
・・・・・薬物使用等事犯者であれば、累犯者でも対象となる制度
覚せい剤の単純所持・使用事件の被告人であれば、執行猶予中であっても、複数回の前科があっても、一部執行猶予の対象となるわけです。

■刑法27条の 2第 1項が定める刑の一部の執行猶予
[対象]
ここで対象となるのは、わかりやすく言うと、
・初犯者および準初犯者であるが、情状によって全部執行猶予が付けられなかった者
・執行猶予中の再犯者
ということになります。
[一部執行猶予適用の要件]
刑法は「犯情の軽重及び犯人の境遇その他の情状を考慮して、再び犯罪をすることを防ぐために必要であり、かつ、相当であると認められるとき」に刑の一部の執行を猶予することができると定めています。

■薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予
[対象]
この制度の対象となるのは「薬物使用等の罪を犯した者であって、刑法第27条の2第l項各号に掲げる者以外のもの」とされています。つまり、覚せい剤などの規制薬物に関して非営利犯罪を行った被告人であれば、
・懲役、禁固の前科があってもよい
・懲役刑、禁錮刑の執行終了から5年以内であってもよい
ということです。
ただし、上記の刑法第27条の2第l項の対象者は、刑法の規定が適用されるので、この法の対象にはなりません。
[一部執行猶予適用の要件]
法は「犯情の軽重及び犯人の境遇その他の情状を考慮して、刑事施設における処遇に引き続き社会内においても規制薬物等に対する依存の改善に資する処遇を実施することが、再び犯罪をすることを防ぐために必要であり、かつ、相当であると認められるとき」に、刑の一部の執行を猶予することができるとしています。
刑法の規定と比べて、薬物依存の改善による再犯防止の意図がさらに強く打ち出され、この趣旨に沿って、一部執行猶予が言い渡される際には、必ず保護観察が付けられ、薬物処遇プログラムの受講が義務となります(更生保護法第52条の2第1項)。

●具体的には、どんな人が対象なのか
非営利の薬物事犯者であれば、執行猶予中であっても、複数の前科があっても、基本的に、一部執行猶予の言渡しを受ける対象となるのが、この新制度です。
しかし、新たな制度が導入されてしばらく、一部執行猶予判決が言い渡された事例の報道が相次いでいるとはいえ、その裏には、新制度の導入後も従来通りの刑が言い渡されている多数のケースがあることを見落としてはいけません。

覚せい剤の単純所持や使用事件は、どこの地方裁判所でも連日のように審理されていて、毎日全国で数十人の被告人が判決を言い渡されていますが、一部執行猶予の判決を受けた被告人は、そのごく一部に過ぎません。

具体的に、どんなケースで、どのような被告人にこの新制度が適用されていくのか、その動向を見極めるには、もう少し様子をみることが必要でしょう。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2


刑の一部執行猶予制度スタート

2016/06/07 20:11
6月1日から施行された、刑の一部執行猶予制度。さっそく各地の地方裁判所で、被告人に一部執行猶予付き判決が言い渡され始めています。
今のところ、私は、簡単な新聞記事で概要を把握しているだけで、各事案の内容や量刑判断に結びついた事情など、具体的な部分はわかりませんが、新たな制度が想定していた多様なパターンが出そろったようです。

<執行猶予中の再犯者に対する一部執行猶予の例>
@千葉地裁 6月2日判決
 被告人 40歳女性
 事件  覚せい剤取締法違反(使用・所持)
 判決  懲役2年、うち6月を2年間の保護観察付執行猶予(求刑:懲役3年)
 前刑  2015年3月、懲役2年6月執行猶予4年(執行猶予中)
A大阪地裁 6月2日判決
 被告人 28歳男性
 事件  覚せい剤取締法違反(使用)
 判決  懲役1年4月、うち4月を2年間の保護観察付執行猶予(求刑:懲役2年)
 前刑  2014年、覚せい剤・窃盗で執行猶予中

刑法に新たに設けられた刑の一部執行猶予(27条の2)は、その対象として、初めて実刑判決を受ける被告人が想定されていて、その典型的な例が、執行猶予中(保護観察付も含む)に再び罪を犯した人です。
この規定が適用されるのは、薬物事犯に限らないのですが、再犯防止の観点から、一部執行猶予が言い渡されるという新制度の趣旨に照らして、当面は、再犯防止処遇がすでに稼働している薬物事犯での言い渡しが中心になるだろうといわれていました。今後、保護観察の体制が整えば、窃盗など他の犯罪にも適用される可能性があります。
保護観察に関しては、刑法の規定では、必ずしも保護観察を付けることが要求されてはいません。この刑を受ける対象者のなかには、更生を支える環境が整っており、自力での改善更生を期待できる人もあり、保護観察の当否は裁判所が個別に判断するとされています。
なお、執行猶予中に再犯して、一部執行猶予判決を言い渡された場合は、前の刑の執行猶予は取り消され、宣告されていた刑を実際に受けなくてはなりません。

<累犯者に対する一部執行猶予の例>
B名古屋地裁一宮支部 6月2日判決
 被告人 40歳男性
 事件  覚せい剤取締法違反
 判決  懲役2年、うち4月を2年間の保護観察付執行猶予
 前刑  2009年 1年6月の実刑判決で服役 
C福岡地裁 6月3日判決
 被告人 30歳女性
 事件  覚せい剤取締法違反(使用)
 判決  懲役2年4月、うち6月を3年間の保護観察付執行猶予(求刑:懲役2年6月)
 前刑  実刑で出所後約1年半で再犯
D札幌地裁 6月6日判決
 被告人 47歳女性
 事件  覚せい剤取締法(使用)
 判決  懲役3年、うち10か月を3年間の保護観察付執行猶予(求刑:懲役3年6月) 
 前刑  同法違反で5回の服役あり

改正刑法と同時に施行された「薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律(以下「薬物猶予法」といいます)」は、薬物の使用や所持といった薬物事犯者に関して、前科を持つ人でも、一部執行猶予の対象となるよう定めています。つまり、懲役・禁固刑で服役した前科があっても、懲役・禁錮刑の執行終了から5年以内であっても、一部執行猶予の対象となるのです。
規制薬物に対する依存によって再犯してしまう人たちにとって、刑事施設内における断薬と処遇に引き続き、社会内で継続的な処遇を行うことが、再犯防止のうえで効果的だと考えられるからです。
刑事施設内での処遇と、社会内処遇の連続性を確保するために、一部執行猶予を言い渡す際には、必ず保護観察が付けられます。対象者は、刑事施設を出所した後、保護観察所の監督下で覚せい剤事犯者処遇プログラムを受け、定期的に保護観察所に出向いて教育課程を受講し、その都度、簡易尿検査を受けます。

●あくまで再犯防止のための施策
これまで、言い渡される刑は、全部執行猶予か、全部実刑しかなかったところへ、一部執行猶予という新しい選択肢が生まれました。
しかし、これは、全部執行猶予と、全部実刑との間に中間的な刑を生み出すものではないと、繰り返して説明されてきました。あくまでも、再犯防止の観点から選択されるものであり、被告人に科される刑を重くするものではなく、軽くするものでもない、というのです。

とくに、薬物猶予法に基づいて言い渡される一部執行猶予では、刑事施設内処遇に引き続いて社会内処遇を行うために、刑期の一部を執行猶予とする意味合いが強いため、自力で改善更生できそうな被告人は対象とならず、むしろ、保護観察も含めてより長期間の処遇が望まれるケースで、一部執行猶予の判決が下されることも考えられます。
そうなると、これまで私たちが抱いてきた、執行猶予即ち被告人にとって有利な判決、というイメージを改めなくてはなりません。

さて、刑罰に新たな要素を持ち込む、刑の一部執行猶予制度。薬物事犯者にとって、この新制度は何をもたらすのか、もう少し考えてみたいと思います。
次回も、一部執行猶予制度について続けます。
記事へナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1


執行猶予中の生活について10の質問

2016/06/01 01:06
元スター選手Kさんに、執行猶予付の判決が言い渡されて、今日は立て続けに、執行猶予について質問を受けています。繰り返して似たような質問を受け、同じような答えをして・・・、皆さんから寄せられた質問をざっとまとめてみました。

Q1、執行猶予とは?
A1、執行猶予とは、有罪判決で言い渡した刑の執行(懲役刑であれば刑事施設への収容)を一定の期間猶予し、猶予期間を満了すれば、宣告された刑の効力が消滅するという制度です。
猶予期間中は、資格制限などの制約を受けることがありますが、猶予期間を満了すれば有罪判決を受けたことによる制約がなくなります。

今回、Kさんに言い渡された判決は、
  被告人を懲役2年6か月に処する。
  この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予する。
というものでした。
つまり、2年6か月の懲役刑を宣告されたのですが、その執行(現実にその刑を受けること)を 4 年間猶予するという意味です。
猶予期間中に犯罪に関わるなどすれば、執行猶予は取り消され、猶予されていた宣告刑―ここでは 2 年 6 か月の懲役刑―を現実に受けなければなりません。執行猶予期間中はこうした立場なのです。
また、執行猶予期間中は、基本的に、懲役刑を宣告された立場にあるので、資格をとる場合などに制約がありますが、猶予期間を満了すると、こうした制限はなくなります。


Q2 執行猶予期間を満了すると?
A2 執行猶予期間を無事に満了すれば、判決の言い渡しはその効力を失うと刑法は定めています。簡単にいうなら、宣告がされなかったことになるのです。
なお、執行猶予期間を無事に満了した場合に、当人には、とくに通知があるわけではありません。

<参考>刑法 27 条
第二十七条 刑の執行猶予の言渡しを取り消されることなく猶予の期間を経過したときは、刑の言渡しは、効力を失う。


Q3 執行猶予中に犯罪に関わるとどうなりますか?
A3 執行猶予中に犯罪を行い、懲役刑または禁錮刑を言い渡された場合は、原則として、執行猶予は取り消され、猶予されていた宣告刑を実際に受けなくてはなりません。さらに、新たな犯罪に対して科される刑も加わるのですから、かなり長い期間にわたって服役することになります。
しかし、新たに言い渡された刑が1年以下の懲役または禁錮であれば、情状によっては、もう一度執行猶が付けられ、前の執行猶予が取り消されずに済むこともあります。これを「再度の執行猶予」といいます。ただし、保護観察付執行猶予の場合には、再度の執行猶予を受けることはできません。
懲役または禁錮1年以下の刑が言い渡されることの多い犯罪としては、被害者のない道路交通法違反や、万引、器物損壊などをあげることができます。
なお、駐車違反や制限速度超過などの交通違反は、刑事罰ではなく行政処分ですから、執行猶予中の身分と関係はありません。ただし、道路交通法違反として懲役または禁錮刑を言い渡された場合には、執行猶予の取消しが問題になります。

<参考>刑法25条2項、26条
第二十五条  次に掲げる者が三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金の言渡しを受けたときは、情状により、裁判が確定した日から一年以上五年以下の期間、その執行を猶予することができる。
2  前に禁錮以上の刑に処せられたことがあってもその執行を猶予された者が一年以下の懲役又は禁錮の言渡しを受け、情状に特に酌量すべきものがあるときも、前項と同様とする。ただし、次条第一項の規定により保護観察に付せられ、その期間内に更に罪を犯した者については、この限りでない。
第二十六条  次に掲げる場合においては、刑の執行猶予の言渡しを取り消さなければならない。ただし、第三号の場合において、猶予の言渡しを受けた者が第二十五条第一項第二号に掲げる者であるとき、又は次条第三号に該当するときは、この限りでない。
一  猶予の期間内に更に罪を犯して禁錮以上の刑に処せられ、その刑について執行猶予の言渡しがないとき。


Q4、保護観察付執行猶予とは?
A4、保護観察付執行猶予を言い渡された人は、住所地を管轄する保護観察所に手続きをし、保護観察官及び保護司の指導監督を受けなければなりません。具体的には、月に2回程度保護司の面接を受け、生活状況などを報告し、指導を受けます。
保護観察中は、定められた遵守事項を守らなければなりません。
また、覚せい剤事犯者処遇プログラムを受講するよう定められた場合は、定期的に(月に2回程度)保護観察所で教育課程を受講し、その都度、簡易尿検査を受けることが義務付けられます。
もしも、尿検査で陽性反応があった場合は、覚せい剤使用の疑いがあるとして警察署に出頭しなければなりません。


Q5、執行猶予中に仕事はできますか?
A5、仕事をすることについて、制約は一切ありません。また、会社に就職することについても、制限はありません。
ただし、国家公務員の場合は、「禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者」は、その職に就くことができず、在職中の者は当然失職すると定められているので、たとえ執行猶予付であっても、懲役刑の宣告を受けた場合は、職を失います。地方公務員の場合も基本的には同様です。
<参考>国家公務員法 38条
第三十八条  次の各号のいずれかに該当する者は、人事院規則の定める場合を除くほか、官職に就く能力を有しない。
二  禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者

Q6、契約をしたり、ローンを組むことはできますか?
A6、通常の経済活動をするうえで、とくに制約はありません。また、一般的な契約やローンの申込にあたって、「あなたは執行猶予中ですか?」といった質問をされることは、まずないでしょうから、執行猶予中であることを理由に、契約やローンの申し込みが制約されることはないと思います。
また、ローン審査にあたって、前科の有無が調査されることも、ないと考えてよいでしょう。前科に関する記録は、警察、検察庁に保管されていますが、この情報が民間に流れるということはありません。


Q7、結婚することはできますか?
A7、問題はありません。ただし、保護観察付執行猶予の場合には、結婚など重大な生活上の出来事については、あらかじめ担当の保護観察官や保護司に申告するよう求められます。


Q8、引っ越しをすることはできますか?
A8、単純執行猶予の場合、問題はありません。保護観察付執行猶予の場合は、居住地を届け出なければならず、また転居する場合には事前に許可を得る必要があります。なお、保護観察付執行猶予の場合は、7日以上の旅行をする場合にも、許可が必要です。


Q9、海外旅行はできますか?
A9、執行猶予中の人がパスポートを申請すると、旅券課で個別に審査を受けることになります。当然、審査にはある程度の時間がかかるでしょうし、場合によれば、パスポートが発行されないこともあります。
  また、パスポートを持っていても、渡航先によっては、犯罪歴のある人の入国に対して厳しい対応をしている国もあり、執行猶予付き判決とはいえ、有罪判決を受けたことがあることで、入国が難しくなる場合もあります。
米国へ渡航する場合、薬物犯罪で逮捕された経歴のある人、有罪判決を受けたことがある人は(執行猶予中であっても)、ビザなし渡航はできず、事前にビザ申請をするよう求められます。また、執行猶予期間を満了した人も、過去に薬物犯罪で逮捕されたことがあれば、同じように、ビザを申請する必要があります。
一般的なビザなし渡航の手続きに沿ってESTAで事前申請をすると、その手続過程で「これまでに不道徳な行為に関わる違反行為あるいは規制薬物に関する違反を犯し逮捕されたこと、あるいは有罪判決を受けたことがありますか」という質問があり、執行猶予中の人は、Yesと回答しなければなりません。
なお、犯罪歴のある人の入国の取り扱いは、国によって異なるので、相手国の大使館などに問い合わせてください。

<参考>旅券法 13条
第十三条  外務大臣又は領事官は、一般旅券の発給又は渡航先の追加を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当する場合には、一般旅券の発給又は渡航先の追加をしないことができる。
三  禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者


Q10、選挙に立候補すること、投票することは?
A10、まず、立候補する権利、つまり「被選挙権」について。
いわゆる選挙犯罪など特定の犯罪で執行猶予になった場合を除き、執行猶予中であることは、選挙に立候補することの妨げにはなりません。執行猶予中に選挙に立候補することができない特定の犯罪とは、公職に就いていた間に犯した収賄、斡旋利得の罪、選挙に関する犯罪、政治資金規正法をさします。
投票する権利、つまり「選挙権」は、執行猶予中でも、失うことはありません。

<参考>公職選挙法11条
第十一条  次に掲げる者は、選挙権及び被選挙権を有しない。
一  削除
二  禁錮以上の刑に処せられその執行を終わるまでの者
三  禁錮以上の刑に処せられその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)
四  公職にある間に犯した刑法 (明治四十年法律第四十五号)第百九十七条 から第百九十七条の四 までの罪又は公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律 (平成十二年法律第百三十号)第一条 の罪により刑に処せられ、その執行を終わり若しくはその執行の免除を受けた者でその執行を終わり若しくはその執行の免除を受けた日から五年を経過しないもの又はその刑の執行猶予中の者
五  法律で定めるところにより行われる選挙、投票及び国民審査に関する犯罪により禁錮以上の刑に処せられその刑の執行猶予中の者

<参考資料>*****
なお、薬物事件で有罪判決を受けた人、執行猶予付の判決を受けた人に対する制約などについてまとめた資料を私のHPに掲載しています。
やや古いもので、米国への渡航に関する事情などで事情が多少変わっていますが、ご参考までに紹介しておきます。

@薬物前科ってなんだろう
http://www2u.biglobe.ne.jp/~skomori/law/law4/
A資料:薬物事件で有罪判決を受けた人へ(PDF)
http://www2u.biglobe.ne.jp/~skomori/law/zenka2.pdf
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 1


執行猶予と情状|覚せい剤からの離脱

2016/05/30 16:34
覚せい剤の単純所持や使用罪の事件では、初犯者であれば、執行猶予付判決を受けることを期待することでしょう。刑法は「前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者」は、「情状により、裁判が確定した日から1年以上5年以下の期間、その執行を猶予することができる」と定めています(25条1項)。

たしかに、初犯者であるという点は、刑の執行を猶予する有力な事情ですが、しかし、初犯者なら必ず執行猶予になるとまでは言い切れません。じっさい、少数ですが、初めて覚せい剤取締法違反で裁判を受け、実刑を言い渡される人たちもいます。
(なお、営利犯や輸入・製造などの事件では、有罪となれば実刑を言い渡されることが多く、執行猶予付判決を受けることは、かなり難しくなります。)

●ボーダーライン上のケース
私が事件を担当する際に、初犯者であっても、実刑が言い渡されるかもしれないことを念頭において進めるケースがあります。
たとえば
・単純所持で起訴されたが、所持量が多量で、自己使用目的とは言い切れない
・密売を疑われる人物との関係が密接であり、生活状況がきわめて不明朗
といった事情のある場合です。
言い渡される判決に執行猶予がつくかどうかは、上記のとおり、「情状により」判断されるので、こうしたケースでは、早い時期から裁判を視野に入れて、できるだけ有利な情状を積み上げ、執行猶予付判決に一歩でも近づくような計画を立てます。

覚せい剤の単純所持や使用の事件では、とくに初犯の被告人のほとんどは、薬物乱用という問題を抱えてはいても、ほかの犯罪に関わったことはなく、薬物問題を克服することさえできれば、社会や家庭の一員として、前向きな役割を果たすことのできる人たちです。
裁判を控えた緊張感の中で、薬物乱用と絶縁するための具体的な行動をスタートし、さらに執行猶予付判決を受けることができた場合は、猶予期間中も緊張感を失うことなく取り組み続けることは、とても重要なことだと思います。

取り組む目標は、大別すると2つあります。
ひとつは、覚せい剤使用をやめること。好奇心で使っている程度の人なら、本人が緊張感を持つだけで問題が解決することもありますが、依存的な使用を続けてきた人の場合は、専門の医療機関や自助グループなどの助けが有効なこともあります。
もう1点は、生活の立て直しです。覚せい剤を使うようになった背景、覚せい剤にのめり込むようになった生活状態、不明朗な交友関係、不安定な仕事、きままな一人暮らし・・・、薬物と縁を切って出直すとすれば、大きな方向転換が必要なことは山ほどあります。

●執行猶予に結びつく情状
刑事裁判での「情状」とは、量刑判断に影響を及ぼす様々な事情のことで、罪責を重くする<不利な情状>と、被告人のために斟酌すべき<有利な情状>を比較して、裁判官は言い渡す刑を判断します。

とくに不利な情状とされるのは、長期間乱用を続けたことや、友人や家族に注意されるなど、反省すべき機会があったのにやめなかったことなど。また、警察に薬物や尿を任意提出した後も使用を続け(その場で逮捕されなかったケース)、逮捕時にまた新たな薬物を所持していたり、尿中から覚せい剤が検出されたことなども強く非難されます。

いっぽう、次のような事情は、被告人に有利な情状として考慮されます。
・反省・・・真摯に反省している 罪を認め反省している
・薬物を断つ決意・・・専門家の助言を受ける 専門病院で治療を受ける 回復団体に参加する
・監督者・・家族、友人などが公判廷で監督を約束している
・悪質でない・・・乱用歴が浅い 使用が頻繁ではない
・生活基盤・・・安定した家族関係 定職についている 

判決では、こうした諸事象を取り上げ、そのバランスを検討したうえで、適切な刑を言い渡すことになります。
実際の判決書では、次のようになります。これは、最近の事例のうち似たようなものを数件選び出してつなぎ合わせた例文です。

<判決の例>*****
(量刑の事情)
本件は、覚せい剤を自己使用したという事案である。 
・・・被告人は、○年前ころより知人に誘われて覚せい剤を使用するようになり、疲れをとるためなどという短絡的な理由で使用を繰り返して本件犯行に及んだもので、動機に酌むべきところはないうえ、被告人の心身の不調を案じる家族の忠告にも耳を傾けることなく、違法薬物の使用を続けており、覚せい剤に対する依存性、親和性も軽視できず、その規範意識も希薄であったことがうかがわれ、被告人の刑責を軽く見ることはできない。
 他方、被告人が本件犯行を認めて真摯に反省し、今後は、生活改善や専門病院での治療も含め、覚せい剤との関係を断ち切るためにあらゆる努力をする旨誓っていること、被告人の妻も、公判廷で被告人の更生への協力を惜しまない旨誓約していること、これまで真面目に家業に従事し家族を養育してきたものであり、前科前歴もないことなど、被告人のために酌むべき諸事情があるので、今回は被告人に社会内で更生する機会を与えるのが相当であるから、主文のとおり刑を量定した。
*****

ところで、「情状」というと、本人の良い性格(まじめであるとか)を訴えることに目が行きがちですが、私たち弁護人が重視するのは、「犯罪後の情状」と呼ばれる部分です。
事件が発覚した後に、事後的ではあるけれど、弁償につとめたり、心からの謝罪を繰り返したりして、自分が引き起こした被害を償う努力をすることは、犯罪後の情状として、量刑に反映されるのです。

しかし、直接の被害者がいない薬物事件では、被害弁償や謝罪といった方法で贖罪の気持ちを表すことができません。
そこで、薬物事件の場合には、二度と薬物を使わない確かな決意を表すことで、犯罪後の情状に結びつけようと努めることになります。口先だけの反省とは異なる具体性や、そのためにすでに一歩踏み出していることなどにも触れ、被告人が社会内で更生できることを訴えるのです。

覚せい剤事件での情状、類型化されているようにみえて、意外と奥が深いものです。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


タイトル 日 時
保護観察とプログラム|覚せい剤からの離脱
保護観察とプログラム|覚せい剤からの離脱 K元選手の覚せい剤事件の判決が近づいて、ふたたびメディアの取材合戦が動き始めたようです。 先日行われた公判で、被告人のKさんが、国の更生プログラムを受けたいと発言したことから、国がやっている更生プログラムについて、いろんな方からご質問も寄せられているので、この点について簡単に説明しておきましょう。 ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2016/05/26 23:59
覚せい剤<自白事件>のQ&A
K元選手の覚せい剤事件の第1回公判が近づいてきて、今度の公判での注目点などについて、そろそろ、問い合わせが寄せられるようになりました。 Kさんは、当初から覚せい剤の所持や使用について認め、反省の態度を表していると伝えられています。 ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/05/13 06:49
大阪の繁華街でトイレに覚せい剤約50グラムを置き忘れ
ファーストフード店のトイレに、約50グラムもの覚せい剤の入ったポーチを置き忘れたとして、女性が逮捕されました。こうした置き忘れ事案は意外に多いのですが、今回発見された覚せい剤は大量です。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/05/01 08:18
危険ドラッグ中毒の少女を放置、死亡させた男性に懲役4年
静岡地方裁判所で行われていた保護責任者遺棄致死事件の裁判員裁判で、被告人に懲役4年の判決が言い渡されました。 2013年の年末、液体状の危険ドラッグを飲んだ少女が死亡してから2年半を経て、ようやく第一審の判決が出ました。 ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 4

2016/03/21 13:33
採尿手続に重大な手落ちで尿の鑑定書を排除
5月16日加筆***** 本日、下記の事件で被告人に無罪が言い渡されたというニュースがありました。 インターネット版の新聞報道は、次のように伝えています。 ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2016/03/14 22:32
元スター選手の覚せい剤事件Q&A
元スター選手の覚せい剤事件Q&A プロ野球の元スター選手が覚せい剤事件で逮捕され、メディアは競ってこの話題を取りあげ、私のもとにも、お問い合わせが相次いでいます。皆さんから寄せられたご質問をまとめて、Q&Aを作ってみました。 ...続きを見る

かわいい ブログ気持玉 13 / トラックバック 0 / コメント 7

2016/02/05 18:37
覚せい剤、簡易尿検査で誤認逮捕
しばらく途絶えていた簡易検査による誤認逮捕が、茨城県で起きました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/01/26 23:45
紆余曲折の覚せい剤輸入事件、控訴審で逆転無罪が続く
裁判員裁判がスタートして以来、なにかと話題になってきた覚せい剤輸入事件の裁判に、また新しい流れが生まれるのでしょうか。 この1月13日、東京高裁は覚せい剤輸入事件の控訴審で、米国籍の被告人に逆転無罪の判決を言い渡しました。一審の千葉地裁の裁判員裁判では有罪で、懲役6年6月、罰金400万円を言い渡された事件です。 昨年12月22日にも、同じ東京高裁で、ウガンダからからの覚せい剤輸入事件で逆転無罪判決が出たところです。こちらも、千葉地裁の裁判員裁判では懲役8年、罰金300万円の有罪判決を破棄して... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/01/16 17:07
池袋暴走事件、懲役8年の判決
東京地裁で審理されていた、危険ドラッグによる池袋暴走事件の被告人に、きょう午前、判決が言い渡されました。 2012年ころから相次いだ危険ドラッグ影響下での暴走事件のなかでも、被害の規模や社会的な反響の大きさから、ひときわ目をひく事件でしたが、適用された法律の差によって、裁判所が示した判決は、これまでの同種事件と比べて軽いものとなりました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 3

2016/01/15 23:50
危険ドラッグ暴走による死亡事故、2事件の対比
昨年の初夏、相次いで起きた危険ドラッグ影響下の自動車暴走によるの2件の死亡事件(危険運転致死事件)の裁判で、動きがありました。 危険ドラッグ暴走による危険運転致死事件としては、私が把握している限りでは、これまでに以下の判決が言い渡されています。いずれも死亡者1名の事件で、他に負傷者はいません。 ・2014年1月、香川県で発生した女子児童死亡事故(危険運転致死)  高松地裁2015年1月26日判決、懲役12年(求刑・懲役15年) ・2012年10月愛知県で発生した女子高校生死亡事故(危険運... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2015/11/20 22:40
危険ドラッグ両親殺害事件、求刑は懲役30年
昨年10月、横須賀市で起きた危険ドラッグ関連の両親殺害事件、横浜地方裁判所で裁判員裁判による審理が行われていましたが、きょう午前中の公判で、検察官による論告求刑と、弁護人による弁論が行われました。 ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/09 22:53
留め置きの問題がよくわかる1冊
留め置きの問題がよくわかる1冊 私は最近、とても興味深い本を読みました。 本書は、覚せい剤事件の裁判でよく争点になる、任意捜査段階での「留め置き」をめぐって、重要判例に基づいて適法性の判断基準を検討するという内容です。この1冊で、「留め置き」と任意捜査の問題点から最近の傾向までを把握することができ、しかもたいへん読みやすい形になっています。 ところで、本書は検討の基本軸として、東京高裁が平成21年7月1日判決で示した、純粋に任意捜査として行われる段階と強制手続への移行段階とに二分して判断するという「二分論」を掲げています。... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 17

2015/09/09 06:32
オキシコドン輸入事件、不起訴の判断はほんとうに公平なのか
捜査中だった米国人女性によるオキシコドン輸入事件について、東京地検は、起訴猶予で釈放する方針だと伝えられました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 8

2015/07/07 23:52
工藤會系幹部だから?裁判員裁判の対象外
工藤會系幹部だから?裁判員裁判の対象外 福岡地裁は、九州で最大規模といわれる暴力団組織、工藤會系の組幹部を被告人とする麻薬特例法違反事件などについて、裁判員裁判の対象から除外する決定をしました。 ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/04/03 21:07
覚せい剤密輸事件、差し戻し審で逆転有罪判決
2009年7月、実行役の男性がトルコから関西国際空港に覚せい剤約4キロが入ったスーツケースを持ち込んだ事件で、輸入の指示をしたとして起訴されたイラン人男性の差し戻し審(裁判員裁判)が、大阪地裁で行われていましたが、3月24日、被告人を有罪とする判決が言い渡されました。 ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/25 23:54
薬物影響下での事件と責任能力|危険ドラッグ
横須賀で起きた両親殺害事件と、東京世田谷区の隣人切り付け事件、危険ドラッグの影響が慎重に検討されている2つの事件で、精神鑑定のために中断していた捜査活動が、再開されています。偶然同じ日に、両事件の続報がありました。 ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2015/03/12 14:53
天神暴走事件、運転者と幇助者に執行猶予付判決
2014年2月4日の深夜、福岡市の繁華街で起きたいわゆる天神暴走事件の公判で、福岡地方裁判所は、運転者と幇助者の2被告人に判決を言い渡しました。 ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2015/02/14 23:49
池袋暴走事件公判開始、新たな準危険運転条項で
池袋暴走事件公判開始、新たな準危険運転条項で 危険ドラッグによる死傷事故が相次ぐ中で、池袋暴走事件の公判が開始されました。 この裁判は、危険ドラッグによる死亡事故に対して、昨年5月から施行されている「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下「新法」または「自動車運転死傷行為処罰法」といいます)」で新設された、いわゆる「3条危険運転」あるいは「準危険運転」条項が適用された最初のケースになります。 これまで、危険ドラッグによるとされる危険運転致死事件のうち、2件について、すでに第一審の判決が出ていますが、いずれも改正法... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/02/12 23:55
危険ドラッグ運転による死亡事故、懲役12年の判決
危険ドラッグ運転による死亡事故、懲役12年の判決 高松地裁の裁判員裁判で審理されていた危険運転致死事件で、危険ドラッグを吸引して運転した被告人に、懲役12年という厳しい判決が下されました。 危険ドラッグ作用下で自動車を運転した、危険運転致死事件として、公開の法廷で裁判が行われたのは、これで2件目になります。 ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 29

2015/01/27 23:55
危険ドラッグによる死亡、同伴男性を保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕
おととしの年末、静岡市内で起きた危険ドラッグによる死亡事故で、同伴していた男性が、保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕されました。被害者は18歳の少女、交際相手とホテルでアロマリキッドを飲み、薬物急性中毒を起こしたといいます。 ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/01/22 23:32
懲役3年執行猶予4年|覚せい剤をやめる
懲役3年執行猶予4年|覚せい剤をやめる 12日、ASKAさんの覚せい剤事件の判決公判で、東京地裁は、懲役3年執行猶予4年(求刑懲役3年)を言い渡しました。 起訴状によると、被告人は覚せい剤と合成麻薬MDMAを使用。また、目黒区内の自宅で覚せい剤0.432グラムと合成麻薬MDMAなどの錠剤計約26グラムを所持したとされています。 ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2014/09/13 23:51
千葉地裁で無罪判決|覚せい剤輸入事件
千葉地裁で無罪判決|覚せい剤輸入事件 千葉地裁の裁判員裁判で審理されていた覚せい剤輸入事件で、また無罪が言い渡されました。第一審の裁判員裁判での全面無罪、これで17人目となりました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/06/14 23:54
香川県の死亡事故、危険運転致死罪に切り替え
香川県善通寺市で今年1月下旬、県道脇を歩いていた小学5年生の女の子(11)が対向車線をはみ出してきた軽自動車にはねられ、死亡するという痛ましい事故が起きました。運転していた男性は自動車運転過失致死の罪で起訴されていましたが、その後の捜査で男性が運転開始前に吸った「脱法ハーブ」の影響で正常な運転が困難な状態だったと判断。検察官は、起訴内容をより罰則が重い「危険運転致死」の罪に変更するよう裁判所に請求しました。訴因の変更という手続きです。 危険運転致死事件は裁判員裁判の対象事件ですから、今後、裁判... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/06/03 02:05
自動車運転死傷行為処罰法の施行を前に、また脱法ハーブ危険運転
自動車運転死傷行為処罰法の施行を前に、また脱法ハーブ危険運転 東京都心で起きた痛ましい交通事故のニュースに、またしても「脱法ハーブか」という見出しがついています。 次々と対策が投入されているにもかかわらず、脱法ドラッグ問題のうねりは、まだ収まりそうにありません。なかでも、脱法ドラッグ運転による交通事故は、薬物による害が通りすがりの他人にまで及んでしまうという意味で、もっとも深刻なものと言えるでしょう。2014年にはいってからのこの数か月でも、各地から、脱法ハーブによる危険運転のニュースが寄せられています。 ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/05/08 23:37
米連邦の新たな減刑基準、薬物事犯受刑者の刑期短縮へ
先日、米司法省は、連邦刑事施設に収容されている受刑者に係る減刑の審査基準を緩和すると発表しました。新基準は、減刑の対象者をとくに薬物事犯者に限定していませんが、実際は、過去の厳罰化政策によって長期の刑を言い渡された薬物事犯者が主な対象になるようです。 米国のメディアは、これまで、ごく特別な場合に限って認められてきた減刑による早期釈放の門戸が開放され、多数の薬物事犯受刑者が釈放されることになると報じています。CNNによると、連邦刑務所に収容されている20万人を超える受刑者のうち、新基準に該当する... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/30 23:54
執行猶予とパスポート|旅券法違反
朝刊の片隅に「『執行猶予』隠し、パスポート申請―容疑の会社役員逮捕」という、小さな記事がありました。 旅券法違反事件そのものが珍しいうえ、めったにニュースになることもないケースです。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 6 / トラックバック 0 / コメント 1

2014/04/16 23:51
控訴審で逆転有罪|覚せい剤輸入事件
2013年2月に、千葉地裁の裁判員裁判で無罪が言い渡された覚せい剤密輸事件の控訴審で、今日、東京高裁が逆転有罪の判決を下しました。このところ、1審の無罪判決を破棄して有罪を言い渡す高裁判決が続いているうえ、さらに、逆転有罪を支持する上告審の判断も相次いで出て、いくらか流れが変わったなと感じています。 ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/03/24 21:11
米フロリダ州で鑑定疑惑|薬物鑑定スキャンダル
米フロリダ州では、同州ペンサコラの犯罪鑑識ラボに勤務する、研究員1名の不正行為に関して、内部調査が開始されたということです。 たまたま証拠品を探していた捜査官が、証拠品保管室に保管されていた、数十点にのぼる処方せん鎮痛薬が、ありふれた市販薬に差し替えられているのに気づいたのが、不正発覚の発端でした。差し替えられた鎮痛薬は、警察が処方せん薬不正流通事件の証拠として押収したもので、鑑識ラボで鑑定された段階で、鎮痛薬が抜き取られ、カルシウム剤に差し替えられていました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/02/03 23:53
脱法ハーブによる危険運転|第1号事件の判決が出ました
脱法ドラッグの販売が急速に拡大していた2012年、多発する使用者の急性中毒に次いで、世間の耳目を集めたのが、その影響による危険で無謀な自動車事故でした。歩行者用の狭い通路を暴走、一方通行を逆走、道路を外れて建物に激突・・・、しかも事故車両の運転者は支離滅裂なことを口走っていたり、意識を失いかけていたり。 2012年初夏以降、脱法ドラッグの影響下での危険運転致死傷事件が多数報じられてきましたが、その第1号となった大阪市福島区で発生した事件の第1審で、ようやく判決が言い渡されました。 ほぼ同時期... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2013/12/18 23:48
第1審で無罪の輸入事件の最高裁決定、高裁の逆転有罪判決を支持
10月23日午前加筆***** 最高裁HPに本決定の全文が搭載されました。 平成25年10月21日 第一小法廷決定 平成24年(あ)第724号 覚せい剤取締法違反,関税法違反被告事件 http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20131023092307.pdf ***** ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2013/10/22 23:11
覚せい剤輸入事件、大阪地裁で2被告人に無罪|全面無罪事件のまとめ
先週末、大阪地裁は、裁判員裁判として審理されていた覚せい剤輸入事件で、手配役と実行役(運搬役)として起訴されていた2人の被告人に対して、それぞれ無罪を言い渡しました。平成21年5月に裁判員制度が導入されて以来、覚せい剤輸入事件で全面無罪を言い渡された被告人は、これで15人になりました。 下記に、現時点でのまとめを載せました。今回の大阪地裁判決は番号Mです。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2013/09/30 12:27
勾留の執行停止|覚せい剤事件と裁判
ほんの数日前に、勾留の執行停止中に逃走していた被告人が、およそ9年半ぶりに身柄を確保されたという報道があったばかりだというのに、今度は、執行停止中の男が、入院先の病院から逃走したとか。ちょうどここ数日、私はいま抱えている覚せい剤事件で、勾留の執行停止の申立をも視野に入れて弁護活動をしていたところに、相次いでこんなニュースが飛び込んできました。 ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2013/09/14 23:48
刑の一部執行猶予法案ようやく成立、3年後に始動
いわゆる刑の一部執行猶予法案が、ようやく成立したとニュースが報じています。この法案がはじめて国会に提出されたのが2011年、国会運営の混乱のなかで廃案となった後、今国会であらためて提出されていたものでした。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2013/06/13 23:57
脱法ハーブによる危険運転致死事件に懲役11年の判決
昨年起きた、脱法ハーブを吸って自動車を運転し、女子高生をはねて死亡させたという痛ましい事件は、皆さんの記憶にもまだ鮮明に刻まれていることでしょう。この事件は、危険運転致死事件と道交法違反事件として起訴され、名古屋地裁の裁判員裁判で審理されていましたが、本日夕刻、判決が言い渡されました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

2013/06/10 23:57
覚せい剤輸入事件、大阪、東京で相次いで無罪
覚せい剤輸入事件、大阪、東京で相次いで無罪 5月28日には東京地裁で、そして29日には大阪地裁で、覚せい剤輸入事件の裁判員裁判で無罪判決が出ました。裁判員裁判で、覚せい剤輸入事件に全面無罪判決が出たのは、この2件を加えるとすると、14件目になるはずです。 なお、東京の事件では、同時に審理された入管法違反事件(不法在留)で被告人は有罪となっているため、全面無罪事件としてカウントすることはできないかもしれませんが、覚せい剤輸入に関する部分(覚せい剤取締法違反と関税法違反)については無罪の判決です。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 6 / トラックバック 0 / コメント 0

2013/05/30 22:35
法的概念としての共謀|覚せい剤輸入の逆転有罪事件・2
メキシコから送られた約6キロの覚せい剤輸入で、貨物の受取役を務めたメキシコ人男性に対して、第一審では無罪、控訴審で逆転有罪が言い渡された事件。最高裁は16日、被告人の上告を棄却する決定を下しました。本決定は、依頼者である犯罪組織と、実行役を引き受けた被告人の間の共謀の認定について、改めて整理したものだと思われます。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2013/04/21 08:20
覚せい剤輸入の逆転有罪事件、最高裁の判断が出ました
メキシコから送られた約6キロの覚せい剤輸入で、貨物の受取役を務めたメキシコ人男性に対して、第一審では無罪、控訴審で逆転有罪が言い渡された事件。最高裁は16日、控訴審での有罪判決を支持し、被告人の上告を棄却する決定を下しました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2013/04/19 04:14
犯罪が減少する中、覚せい剤事犯は下げ止まり
犯罪が減少する中、覚せい剤事犯は下げ止まり 私は弁護士として活動を始めて以来ずっと国選弁護人として登録し、一定数の国選弁護事件を引き受けていますが、近年では、国選弁護の割り当てが極端に減ってきました。そういえば、ここ数年、刑事事件が減っているのです。経済状況が沈滞するなかで、日本社会は、犯罪までもが縮小均衡の様相を示しているかのようですが、とりあえず静かで安全な生活環境については歓迎しておきましょう。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2013/03/14 07:36
新生児の尿から覚せい剤|覚せい剤使用罪の立証
最近、出産したばかりの新生児の尿から覚せい剤が検出されたことから、その母親の覚せい剤使用罪を立証しようとするケースが相次いでいます。 先日、こうした裁判のひとつで、有罪判決の言い渡しがされました。昨年10月、函館市内の病院で出産した女児が仮死状態となり、病院が検査したところ、尿から覚醒剤成分が検出されたとして、その母親を覚せい剤の使用で起訴した事件です。 いっぽう、大阪では、さらに同様の事件が起訴されたといいます。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 0

2013/03/09 23:44
注目のウガンダ人覚せい剤密輸事件で有罪判決
2011年5月、関西国際空港で2人のウガンダ人男性が体内に覚せい剤を飲み込んで密輸したとして逮捕された事件の判決が出ました。主犯とされたT被告人には懲役7年及び罰金300万円、S被告人に対しては懲役5年及び罰金150万円。 大阪地方裁判所は、税関検査時に職員が暴言を吐くなどしてエックス線検査を強要したとして、T被告人の飲み込んだ覚せい剤などを証拠採用しないと決定。検察官は、T被告人から押収された覚せい剤について立証を断念し、S被告人から押収された分の覚せい剤について、2人の共謀を主張していまし... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 0

2013/02/18 23:54
千葉と東京で相次いで無罪|覚せい剤輸入事件
本日、東京地裁の裁判員裁判で、覚せい剤輸入事件の被告人に対してまた無罪の言い渡しがありました。つい先日、千葉地裁でも、覚せい剤輸入事件で無罪判決が言い渡されたばかりです。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

2013/02/14 03:08
覚せい剤と出産1
新聞の小さな記事が、新生児の尿中に覚せい剤が検出されたことで、その母親を覚せい剤使用罪で逮捕したと報じています。 刑事司法の観点からいうと、新生児の尿中から検出された覚せい剤を根拠に、その母親の覚せい剤使用を立証しようというのは、あまり例のない手法です。当然、母親の尿も検査されたはずですが、検査の時期が遅かったのか、母親の尿からは覚せい剤が検出されなかったのでしょう。もしこの事件が起訴されるとしたら、どのような立証がなされるのか注目したいところです。 いっぽう、こうした事例は、妊娠中の女性が... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2013/01/06 21:31
薬物鑑定スキャンダル|日米2つのケース
偶然とはいえ、いま日本と米国で、科学鑑定結果のねつ造をめぐって同じような騒動が起きています。期せずして、日米で同時期に進行している2つの鑑定書ねつ造事件、事態の成り行きを見比べてみると、日本では、小さな事件に収まりつつあることに、なにやら無理が感じられてなりません。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2012/12/20 03:47
2名に逆転無罪―鳥取海岸覚せい剤密輸事件
2002年、北朝鮮から船舶で運搬された覚せい剤を島根、鳥取など日本海沿岸へ陸揚げして密輸した一連の覚せい剤輸入事件で、一審では首謀者として無期懲役を言い渡された被告人2名に対して、東京高等裁判所が逆転無罪の判決を言い渡しました。 被告人両名が関与を否定する中で、一審で被告人両名を有罪とした最大の決め手は共犯者とされたFの供述ですが、その信用性の評価について、全く逆の判断が示されたことになります。 ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 7 / トラックバック 0 / コメント 0

2012/12/15 17:16
脱法ハーブによる危険運転、京都地裁で初の判決・続
12月7日付の記事「脱法ハーブによる危険運転、京都地裁で初の判決」から続きます。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2012/12/10 00:43
薬物運転が飲酒運転を上回る|米カリフォルニアの運転調査
カリフォルニア州の道路交通安全局は、同州内で行われた、大規模な飲酒・薬物運転調査の結果を発表しました。調査は、州内の9都市で週末の金曜と土曜の夜間、ドライバー約1300人を対象に薬物・アルコール検査を行ったものですが、検査の結果、運転者の14%が薬物陽性を示し、アルコール陽性の7.3%の2倍近い数値となりました。  ●薬物陽性・・・・・14%  ●アルコール陽性・・7.3% 薬物の中でもっとも多かったのは大麻で、THC陽性になったのはドライバーの7.4%でした。大麻以外の規制薬物が検出され... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2012/11/22 23:47
どうなってる!?警察の留置管理業務
数日前の報道ですが、またしても警察の留置場に勾留中の被疑者が薬物を隠しもっているのが発見されたという記事がありました。今度は福岡県警の博多警察署で、外部から差し入れされた品物のなかに、大麻がはいっていた可能性があるとのこと。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 1

2012/11/06 01:31
繰り返された誤認逮捕|脱法ドラッグ問題
10月28日加筆**** 読売新聞10月28日の朝刊記事には、次のような記載がありました。 「コカインの試薬に反応する脱法ドラッグが横行していることから、県警は3月、逮捕前に正式な鑑定を行うよう求める文書を県内各署に送っていた。」 たしかに、3月のケースを考えれば、県警の判断は適切であったといえるでしょう。しかし、その通知が担当部署にいきわたっているかどうか・・・、問題の根はさらに深いのかも知れません。 ***** ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2012/10/27 23:09
薬物鑑定スキャンダル|米マサチューセッツ州
またしても、薬物鑑定スキャンダルの話題です。今度は米マサチューセッツ州で、数年間にわたって、でっちあげ鑑定を続けてきた疑いが浮上して内部調査が行われていましたが、先日、鑑定技術者が逮捕されたというニュースが報じられました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 1

2012/10/01 04:27
脱法ドラッグと危険運転致死傷罪・3
欧米では、薬物使用が運転に及ぼす影響を検討するために、これまで多くの研究が行われてきましたが、その研究の手法は、大きく3タイプに分類することができます。 まず第1の類型は、ある薬物の薬理作用が人の運動機能や認知能力に及ぼす影響を具体的に調べることですが、主に研究室で試験的に被検者に薬物を投与したうえで様々なテストを行い、薬物の投与量とテスト結果との関連を調べます。第2の類型は、実際に起きた交通事故のデータを分析するもので、運転者の体内に検出された薬物の濃度(血中濃度)と事故の態様を詳細に分析し... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2012/09/17 23:00
警察関係の雑誌で近著を紹介いただきました
刑事事件の捜査に当たる警察官向けの実務雑誌「捜査研究」の9月号の文献紹介欄に、私の近著「もう一歩踏み込んだ 薬物事件の弁護術」を取り上げていただきました。 書評をご担当くださった明治大学法科大学院教授 清水真先生は、本書を「弁護士のみならず、捜査幹部・刑事法研究者にとっても有益な文献」と評してくださいましたが、同時に、事項索引にまで手が及ばなかったことや、初歩的な誤植などについても鋭いご指摘をいただき、また、違法収集証拠に関する清水先生のご意見はたいへん参考になりました。この点について、いつか... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2012/09/15 23:48
覚せい剤密輸事件、裁判員裁判で9件目の無罪判決
加筆修正 これまでの無罪判決事案のうちGの内容がまちがっていましたので、書き換えました。 ***** ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 1 / コメント 0

2012/09/12 23:17
脱法ドラッグと危険運転致死傷罪・1
大阪地裁では、脱法ハーブに関連した危険運転致傷事件の公判が、いよいよ始まったようです。 日曜の産経新聞Web版に、大阪で起きた2件の暴走事故に危険運転致傷罪を適用するにあたって、検察官が直面した困難さを追跡した記事が掲載されました。市場に出回って日が浅い新規薬物ゆえに、データの蓄積が乏しく、問題になった薬物を鑑定によって特定するだけでも、思いがけない困難があったと記事は報じています。(下記資料@参照) でも、困難は、それだけではないと私には思われます。なじみの深いアルコール影響によるケースで... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2012/09/10 23:42
科捜研スキャンダル|和歌山県警
今朝(16日)、同紙の朝刊に掲載された「科捜研職員でっち上げ、過去書類で鑑定書捏造か」という記事が第1報でした。あり得ないはずの「でっちあげ鑑定」、驚くと同時に、やはり・・・という思いもありました。 同紙の夕刊に、もう少し詳しい続報が掲載されています。問題が起きたのは科捜研の法化学部門だと伝えられたので、進行中および既済の薬物事件への影響があるのではと案じましたが、続報によれば、薬物鑑定の事案は含まれていないようです。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 1 / コメント 0

2012/08/17 02:55
恐縮ながら、私の最新刊の宣伝をさせていただきます
私は、これまでに1,000件を越える薬物事件の弁護をし、蓄積した事件記録の中から問題点を拾い上げて検討したのが季刊刑事弁護(現代人文社刊)に24回(39号・2004年〜62号・2010年〕にわたって連載した「もう一歩踏み込んだ薬物事件の弁護術」ですが、新刊書は、旧稿にその後の問題状況の変化、捜査方法の進展、裁判員制度の動向などを踏まえて整理したうえ、大幅に加筆して、まとめたものです。 薬物事件は、減少傾向にあるとはいえ、平成22年では全地裁刑事事件の終局人員の約20%を占めており(覚せい剤事件... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

2012/05/31 08:19
覚せい剤密輸|税関検査の可視化を問う
今朝、羽田空港で11キロの覚せい剤密輸が摘発されたと、NNNのTVニュースが伝えています。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 1

2012/05/18 23:48
裁判員裁判で無罪の覚せい剤輸入事件、2012年4月4日現在でのまとめ
英国籍男性による覚せい剤輸入事件の控訴審で、東京高裁は、裁判員裁判による無罪の判決を破棄し、被告人に懲役10年、罰金500万円の逆転有罪を言い渡しました。(下記Cの控訴審) ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

2012/04/04 23:30
最高裁は無罪を支持|チョコレート缶覚せい剤密輸事件
1審の裁判員裁判で無罪、その後高裁判決では逆転して有罪となり、上告審で審理されていた覚せい剤輸入事件(仮称チョコレート缶覚せい剤輸入事件)について、最高裁判所が判決を言い渡しました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 1

2012/02/14 08:33
覚せい剤と責任能力
<ニュースから>***** ●土浦の中3刺傷:「心神喪失と思えない」 検察審、起訴相当の議決  /茨城 土浦市のホームセンター駐車場で昨年1月、中学生を刺して重傷を負わせて殺人未遂容疑で逮捕されたが、覚醒剤使用による心神喪失状態だったとして不起訴処分となった男性受刑者(35)=覚醒剤取締法違反(使用)罪で懲役1年6月が確定し服役中=について、水戸検察審査会は起訴相当と議決した。 議決は20日付。審査会は、覚醒剤使用から事件まで数日間、高速道路を事故を起こさず運転したことなどから「事件のほん... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2012/01/26 04:46
麻薬犬による薬物探査は憲法違反?|米国のニュースから
米国の連邦最高裁判所は、警察が麻薬犬を使って住宅の外部を捜索することの合憲性について、審理を開始すると発表しました。 ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2012/01/08 23:54
別件逮捕による採尿は違法、覚せい剤使用事件で無罪判決
謹んで、年頭のご挨拶を申し上げます。 晴れやかさも控えめな2012年の幕開けですが、太陽は、いつにも増して輝いてくれています。 皆さまの1年が実り多いものになりますよう、祈念いたします。 ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 9 / トラックバック 0 / コメント 9

2012/01/06 02:31
妊娠中の女性と薬物使用
妊娠中に覚せい剤を使っていた女性が逮捕されていたというニュースに、驚きの声が上がっています。そういえば、今年4月には、栃木県での民家でみつかった新生児の遺体から覚せい剤が検出され、母親の若い女性が逮捕される事件がありました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 99 / トラックバック 0 / コメント 2

2011/12/16 01:33
千葉地裁、覚せい剤輸入に無罪判決の続報
前回の記事の続報がいくらか報道されています。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 1

2011/12/11 23:55
千葉地裁、覚せい剤輸入の裁判員裁判で無罪
折から、昨日の記事の続報が入りました。 今日、千葉地裁の裁判員裁判で、覚せい剤を営利輸入したとして起訴されていた女性被告人に対して、また無罪の判決が言い渡されたそうです。現時点では、簡単な第一報が発表されているだけで、事件の内容や裁判所の判断については伝えられていません。追って、もう少し詳しい内容が報道されるのを待ちたいと思います。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/12/09 22:12
裁判員裁判で無罪の覚せい剤輸入事件、また逆転有罪
覚せい剤密輸事件の控訴審で、今日、東京高裁は被告人を有罪として懲役12年、罰金600万円を言い渡しました。第1審は裁判員裁判として東京地裁で審理され、今年7月に無罪判決が出ていたものです。 裁判員裁判で審理された覚せい剤輸入事件では、相次いで5件の全面無罪判決が出されて話題を集めてきました。うち捜査段階で問題のあった1件は、検察側が控訴を断念したと伝えられ、判決が確定していますが、他の4件については、無罪の判決を不服として検察官が控訴を申したてており、これまでに控訴審判決の出た2件がいずれも逆... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/12/08 23:59
覚せい剤密輸、裁判員裁判で5件目の無罪判決
<ニュースから> ●裁判員裁判で8例目の全面無罪 東京地裁 メキシコから覚醒剤を密輸しようとしたとして、覚せい剤取締法違反と関税法違反の罪に問われたメキシコ国籍の無職、マウリシオ・ガルシア・ルイス被告(34)の裁判員裁判の判決公判が1日、東京地裁で開かれた。合田悦三裁判長は「犯罪組織関係者との共謀に疑いがある」として、無罪(求刑懲役15年、罰金800万円)を言い渡した。 裁判員裁判の全面無罪は8例目で、うち5例が覚醒剤事件。合田裁判長は「証拠収集に難しい点があるのも事実だが、有罪の証明の程... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/07/02 00:58
覚せい剤2.5キロ輸入事件に全面無罪、裁判員裁判で4件目
千葉地裁で、覚せい剤輸入事件の裁判員裁判で全面無罪の判決が出たと、夜のニュースが報じています。裁判員裁判で全面無罪の判決はこれで7件目、覚せい剤輸入事件では4件目になるはずです。 ゆっくりと、しかし着実に、状況が変わり始めています。これまでに前面無罪が言い渡された3事件のなかには、高裁で逆転有罪になったものもあります。つまり、従来の裁判官だけによる裁判では、おそらく無罪判決はなかっただろうというケースでも、全面無罪が言い渡されているということになります。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 1

2011/06/18 00:37
覚せい剤製造事件の立件になるか?
輸入中古車2台の燃料タンクから、覚せい剤の水溶液合計約160リットル(約85キログラムの覚せい剤に相当)が見つかった事件で、神奈川県警に逮捕された3人の周辺から、覚せい剤の精製に使っていたとみられるマンションの契約が浮かび上がっていると、ニュースが伝えています。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 1

2011/06/17 00:19
乳児の遺体から検出された覚せい剤で、母親の使用を立証?まさか
<ニュースから> ●乳児遺棄事件 母親ら覚せい剤取締法違反罪で起訴 栃木 佐野市の民家で4月、天袋からポリ袋に入れられた生後間もない乳児の遺体が見つかった事件で、宇都宮地検は14日、覚せい剤取締法違反の罪で、母親の住居不定、無職、T(27)と、同市、建築作業員、K(33)の両容疑者を宇都宮地裁に起訴した。起訴状によると、T被告らは4月13日ごろ、市内のホテルで、T被告がK被告に覚醒剤を注射してもらう形で、使用したとされる。県警によると、5月15日にT容疑者を死体遺棄容疑で逮捕した際、覚醒剤の... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 1

2011/06/16 01:08
心神喪失で殺人未遂は不起訴|覚せい剤と責任能力
ホームセンターの駐車場で男子中学生が突然刺された事件、殺人未遂で逮捕された男の処分が決まったと、ニュースが伝えています。 <ニュースから> ●茨城の中3刺傷、殺人未遂逮捕の男を不起訴…覚醒剤で心神喪失 1月に茨城県土浦市北荒川沖町のホームセンター駐車場で当時中学3年の男子生徒を刺したとして、殺人未遂容疑で逮捕された住所不定、無職容疑者(34)について、水戸地検は13日、覚醒(覚醒)剤使用による心神喪失を理由に殺人未遂罪を不起訴としたうえで、覚せい剤取締法違反(使用)の罪で起訴した。 事件... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 17 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/06/14 03:04
カリフォルニアの刑務所に収容者削減命令|薬物犯罪者釈放で解決できるか?
5月23日、アメリカの連邦最高裁が、カリフォルニア州の刑務所の収容人員を削減するよう命じる決定を出しました。収容者を釈放することになるのか、アメリカでは議論が沸騰しています。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/05/25 23:57
覚せい剤と凶悪犯罪|覚せい剤使用者による放火事件
<ニュースから> ●覚醒剤服用し放火した女の裁判員裁判 京都 覚醒剤を使用し自殺目的で自宅に放火したとして、覚せい剤取締法違反と現住建造物等放火の罪に問われた亀岡市の被告(47)の裁判員裁判の初公判が20日、京都地裁(笹野明義裁判長)で開かれた。具被告側は起訴内容を認めた上で「心神耗弱状態にあった」などと執行猶予を求めた。 検察側は冒頭陳述で、被告が警察官と受け答えするなど「会話できない状態ではなかった」と、責任能力があったと主張。弁護側は「善悪の判断が困難で心神耗弱だった」とし、執行猶予... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/05/23 00:42
覚せい剤密輸事件は裁判員裁判に向かないのか
この週末で、裁判員裁判もスタートから2年目を迎えます。今日の新聞には、裁判員裁判の記事が目に付きました。読売新聞は、朝刊で、裁判員経験者に対するアンケート調査による特集を掲載していますが、記事によると、回答した裁判員経験者の約3分の1が、覚せい剤密輸事件を裁判員裁判の対象から外したほうがよい、と答えているそうです。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 1

2011/05/21 03:04
懲役4年が求刑された理由|田代さんの事件が結審
タレントの田代まさしさんの裁判がようやく結審したと、ニュースが伝えています。そういえば、逮捕のニュースが流れてから、すでに8ヶ月になるのですね。再逮捕、追起訴、そして6回まで回を重ねてようやく結審した公判・・・、麻薬(コカイン)と覚せい剤の所持・使用という比較的単純な事件でも、争いがある裁判となると、ある程度時間がかかるのが現実です。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/05/18 23:39
続・「業として」の意味|麻薬特例法の裁判員裁判
●麻薬特例法5条違反の事件は年間50件前後 麻薬特例法5条(業としての不法輸入等)違反事件の中心は、営利的・継続的・組織的に行った薬物密売事犯です。この違反に対しては、営利目的譲渡の事件より重い法定刑が定められ、最高刑が無期懲役となっているので、裁判員裁判で審理されることになります。 しかし、重い刑を想定して起訴する犯罪ほど、その捜査や裁判での立証のハードルが高いのは当然で、麻薬特例法5条違反として起訴される事件は、そう多いものではなく、年間50件前後で推移しています。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/04/28 23:25
「業として」の意味|麻薬特例法の裁判員裁判
<ニュースから> ●裁判員裁判:麻薬特例法違反 「業として」の認定が争点−−地裁初公判/石川 麻薬特例法違反(業としての譲渡)などの罪に問われたとび職のI被告(39)の裁判員裁判が25日、金沢地裁で始まった。県内初の薬物事件の裁判員に女性4人、男性2人が選出された。27日に結審し、判決は28日。 検察側の冒頭陳述によると、被告は09年8月〜10年3月、東京都品川区、無職のN被告(37)=同罪で起訴=から29回に渡って覚せい剤計292・5グラムを仕入れた。そのうち153・9グラム(394万円... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/04/26 23:54
高齢者運び屋の裁判員裁判が千葉で開始
<ニュースから> ●覚醒剤密輸:70歳被告、生活苦か 検察側証人、高齢者を「運び屋」に /千葉 覚醒剤密輸の罪に問われた70歳の女性は心臓が悪くて働けず、過去に多額の借金があったのか−−。生活苦の高齢者が覚醒剤の密売組織に「運び屋」に仕立てられたとされる事件が昨年摘発された。「運び屋」を務めたとして覚せい剤取締法違反などの罪に問われた東京都渋谷区の無職被告(70)の裁判員裁判が21日、千葉地裁で始まり、被告は無罪を主張した。 起訴状によると被告は昨年10月10日、スーツケースに隠した覚醒剤... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 6 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/04/22 23:46
薬物所持罪|英国の量刑ガイドライン5
英国(イングランド及びウェールズ)で薬物事犯者の量刑ガイドライン作成が進んでいます。一般からの意見聴取のために公表された草案に沿って、薬物犯罪の量刑の決め方をみていきます。 [参照] 量刑委員会の草案:Drug Offences Guideline ―Public Consultation http://www.sentencingcouncil.org.uk/docs/Drug_Offences_Guideline_Public_Consultation_(web).pdf ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/04/02 22:41
輸入事犯の場合|英国の量刑ガイドライン4
英国(イングランド及びウェールズ)で薬物事犯者の量刑ガイドライン作成が進んでいます。一般からの意見聴取のために公表された草案に沿って、薬物犯罪の量刑の決め方をみていきます。 [参照] 量刑委員会の草案:Drug Offences Guideline ―Public Consultation http://www.sentencingcouncil.org.uk/docs/Drug_Offences_Guideline_Public_Consultation_(web).pdf ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/04/01 23:06
大麻栽培罪の場合|英国の量刑ガイドライン3
英国(イングランド及びウェールズ)で薬物事犯者の量刑ガイドライン作成が進んでいます。一般からの意見聴取のために公表された草案に沿って、薬物犯罪の量刑の決め方をみていきます。 [参照] 量刑委員会の草案:Drug Offences Guideline ―Public Consultation http://www.sentencingcouncil.org.uk/docs/Drug_Offences_Guideline_Public_Consultation_(web).pdf ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 1

2011/04/01 00:29
覚せい剤輸入、1審の無罪判決に逆転有罪
<ニュースから> ●裁判員裁判:初の全面無罪を破棄…東京高裁が有罪判決 覚醒剤約1キロをチョコレート缶に詰めてマレーシアから密輸したとして、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)などに問われ、裁判員裁判で初めて全面無罪となった被告の控訴審で、東京高裁は30日、1審・千葉地裁判決を破棄し、懲役10年、罰金600万円(求刑・懲役12年、罰金600万円)の判決を言い渡した。 小倉正三裁判長は「1審は証拠の評価を誤り事実を誤認した」と述べた。(略) 被告は「土産物として缶を預かっただけで中身は知らな... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 3

2011/03/31 00:56
薬物犯罪の重大さ|英国の量刑ガイドライン2
訂正3月31日 表の部分に説明不足や解釈を誤った箇所があったので、表を差し替えました。 ***** ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/03/29 23:45
薬物犯罪と刑事責任|英国の量刑ガイドライン
薬物事犯者に対する量刑に関して一般の意見聴取を開始・・・BBCニュースの小さな記事に、先ほどから私は釘付けになっています。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/03/29 00:47
覚せい剤事件と不起訴
震災から1週間めの18日、覚せい剤譲り受けで逮捕・勾留されていた女性タレントが不起訴処分で釈放されたと、目立たないニュースが流れていました。 <ニュースから> ●小向美奈子さんを釈放 検察「起訴する証拠なし」 不起訴の見通し 東京地検立川支部は18日、覚せい剤取締法違反(譲り受け)の疑いで警視庁に逮捕されていたタレントの小向美奈子容疑者(25)について、現時点で起訴するに足りる証拠がないとして、処分保留のまま釈放した。不起訴処分(嫌疑不十分)にするとみられる。 小向さんは昨年5月14日、... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 8 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/03/20 22:10
覚せい剤事件と違法収集証拠
<ニュースから> ●「違法捜査」で無罪、県警が令状なく捜索、覚せい剤使用の地裁判決/神奈川 覚せい剤取締法違反(使用)の罪に問われた住所不定、無職男性(45)の判決で、横浜地裁(秋山敬裁判長)は8日、「令状なしの捜索など重大な違法捜査があった」として、無罪(求刑懲役3年6月)を言い渡した。男性は判決後に釈放されたが、直後に窃盗と傷害の疑いで平塚署に逮捕された。 男性は2009年12月、横浜市緑区の商業施設に駐車中の車内で覚せい剤を所持したとして、緑署に現行犯逮捕された。同日、尿から覚せい剤... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 7 / トラックバック 0 / コメント 4

2011/03/09 23:59
国際郵便での密輸|覚せい剤輸入事件
<ニュースから> ●覚醒剤5億4000万円分密輸入容疑 中国人を逮捕  覚醒剤を密輸入したとして、警視庁組織犯罪対策5課は25日、覚せい剤取締法違反(覚せい剤輸入)の疑いで、中国籍の会社員を逮捕した。 同課によると、容疑者は「借金が190万円あった。取り立て屋から日本に行って荷物を受け取る仕事をすれば、借金が帳消しになるといわれた」と供述しているという。 逮捕容疑は、1月31日から2月2日にかけて、段ボールに4袋に分けて詰めた覚醒剤約6000グラム(末端価格約5億4000万円)を香港国際... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 9 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/02/27 21:31
一罰何戒?|海外逃亡被疑者の現実
フィリピンに滞在していた女性タレントが逮捕されたとか。それにしても、ずいぶん大騒ぎでしたね。また今回も「逃げ得を許さない」というセリフが幅を利かせていました。もし、逮捕状が出ていることを知って外国へ出かけたのであれば、たしかに非難されることではありますが。 世間の注目を集める有名人の場合は、捜査陣の取り組みにも一段と力が入ってしまうようです。一罰百戒といいますが、なにしろ人数の多い覚せい剤事犯、この1例でいったい何人を戒めることになるのでしょうか。 それにしても、また今回も政局の節目にからん... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 6 / トラックバック 0 / コメント 3

2011/02/25 23:57
大麻の種子と麻薬特例法「あおり、そそのかし」
大麻の種子の販売が問題になり、業者の摘発も続いて、ここ数年は国内で種子販売業者が姿を消していましたが、最近、またインターネット上で大麻の種子を販売する業者が目に付き始めていました。やれやれ、のど元過ぎれば怖さも忘れて復活か、と思っていたところへ、大麻の種子販売業者逮捕のニュースです。 <ニュースから> ●大麻「そそのかし」で全国初の逮捕 「観賞用」種子ネット販売 大麻種子の販売をホームページ(HP)で広告し、大麻草の栽培を助長したとして、兵庫県警薬物銃器対策課が麻薬特例法違反(あおり・唆し... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 2 / コメント 6

2011/02/24 10:40
麻薬特例法と覚せい剤譲り受け
外国に滞在中の女性タレントに逮捕状が出ている件で、ポツポツと散発的に取材を受けていますが、先日、ある記者さんから聞いた話では、この女性に対しては麻薬特例法の譲り受けで逮捕状が出ていたということです。 フム、フム・・・かなり前のことだというし、譲り受けたとされる覚せい剤はもうどこにも存在していないかもしれないし、なるほど麻薬特例法ねぇ。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 10 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/02/22 23:50
薬物鑑定スキャンダル2|ニューヨークから
私たちがあまり疑うことのない薬物鑑定、その信頼性を揺るがす事態が今度はニューヨーク州で起きました。 APニュースによると、ニューヨーク郡の科学捜査研究所の薬物鑑定部門が閉鎖されたということです。この研究所では、薬物鑑定のほか、殺人や窃盗事件の証拠に関する法科学鑑定を行っていますが、とりあえず、薬物鑑定部門の行った鑑定試験に関して、2007年11月までさかのぼって9000件の薬物事件に関する薬物鑑定を対象に、再検査が行われるということです。 問題が表面化したのは昨年12月のこと。この研究所が、... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/02/20 22:33
4人に1人は執行猶予取消|覚せい剤事件の実際
また今日もタレントさんの覚せい剤事件だそうです。覚せい剤事件で有罪判決を受け、執行猶予中の女性だということで、裁判を受けることになれば、ほぼまちがいなく実刑を言い渡されるだけでなく、前の裁判で言い渡された執行猶予が取り消され、猶予されていた懲役刑を現実に受けることになる立場です。 <ニュースから> ●逮捕状の小向美奈子容疑者、所在不明 また覚醒剤疑い 警視庁が覚せい剤取締法違反(譲り受け)容疑で、タレントの小向美奈子容疑者の逮捕状を取った事件で、小向容疑者が所在不明になっていることが8日、... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 1 / コメント 0

2011/02/09 00:16
覚せい剤密輸、次々に無罪判決
今日、大阪地裁で裁判員裁判として審理されていた覚せい剤密輸事件で、また無罪判決がでました。 裁判員が参加することで、認定の仕方に少し変化が出始めているのかもしれません。 今の時点では、判決の詳細も報道されていませんが、後刻、もう少し情報が出てくることでしょう。とりあえず、第一報を報じたニュースが発表されました。 ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/01/28 17:40
覚せい剤密輸事件無罪判決に
昨24日夕刻、東京地裁の覚せい剤密輸事件で無罪判決が出たと知り、私はニュースの速報記事をいくつか開いて見ました。でも、何が無罪の決め手になったのか、なかなか核心がつかめません。そして深夜、パソコンの電源を切る前に関連ニュースの続報をざっとながめて、あ、そういうことだったのかと、少しだけ納得できた気がしました。 夕刻、急いで無罪判決の一報を報じた後、記者さんたちは、この無罪判決の核心は一体どこにあるのだろうと考え、関連取材を進めたことでしょう。次第に報道の照準が絞られ、判断の核心がくっきりと浮か... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2011/01/25 23:16
覚せい剤運び役女性に東京高裁が逆転無罪
<ニュースから> ●東京高裁、英国人女性に逆転無罪 覚せい剤密輸で 覚せい剤を密輸しようとしたとして、覚せい剤取締法違反などの罪に問われた英国籍の無職女性(31)の控訴審判決で東京高裁(岡田雄一裁判長)が、懲役8年、罰金400万円とした一審千葉地裁判決を破棄し、逆転無罪を言い渡していたことが15日、分かった。判決は9日付。 女性が知人から渡されたスーツケースの底に覚せい剤が入っていたことを認識していたかどうかが争点で、女性側は無罪を主張していた。検察側は上告を見送る方針で、二審の無罪判決が... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2010/12/17 22:11
あおり、そそのかしを規定する麻薬特例法とは
昨日の記事の続きです。 麻薬特例法、正式にいうと「国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(平成三年十月五日法律第九十四号)」という長い名前の法律について、もう少し書きます。なお、この法律名があまりに長いので、「麻薬特例法」という略称で呼ばれることが多く、以下でも略称を用います。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 47 / トラックバック 0 / コメント 0

2010/12/09 23:18
執行猶予と再犯防止
被告人を懲役○年○月に処する。 この裁判確定の日から○年間その刑の執行を猶予する。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 1 / コメント 0

2010/11/19 00:52
尿検査と利尿剤|東京でアヤシイ薬局摘発
<ニュースから> 処方せんなしでバイアグラを販売していたとして、薬品店経営の女ら2人が警視庁に逮捕された。この店では、「薬物を使用したあとに飲めば陽性反応が出ない」などとうたって、利尿剤も違法に販売していた疑いも浮上している。 薬事法違反の疑いで逮捕された東京・豊島区の薬品の経営者と、韓国籍の容疑者は2010年4月、処方せんなしで61歳の男性にバイアグラ10錠を販売した疑いが持たれている。 警視庁がこの店を捜索したところ、大量のバイアグラのほかに、同じく処方せんが必要な利尿剤を押収、「合成... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2010/10/20 23:16
薬物前科と入国審査
日本は、外国人の入国に対して条件の厳しい国のひとつで、1年以上の懲役・禁固刑に処せられたことのある人、とくに薬物犯罪に関わって有罪判決を受けたことのある人の入国を認めないと法律で定め、入国審査においても原則的にこの方針が貫かれています。 [出入国管理及び難民認定法] 第5条 次の各号のいずれかに該当する外国人は、本邦に上陸することができない。 4 日本国又は日本国以外の国の法令に違反して、一年以上の懲役若しくは禁錮又はこれらに相当する刑に処せられたことのある者。ただし、政治犯罪... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 11 / トラックバック 1 / コメント 6

2010/09/22 18:12
またしても大麻の簡易検査ミスで誤認逮捕
<ニュースから> ●大麻試薬反応で確認怠る 専門学校生を誤認逮捕 警視庁 警視庁は7日、新宿署が大麻取締法違反(所持)の現行犯で逮捕した埼玉県内の専門学校の男性について、誤認逮捕だったと明らかにした。 組織犯罪対策総務課によると、同日午後2時35分ごろ、新宿区内の路上で、巡回中の警察官が男性に所持品検査を実施。タバコの箱の中に大麻のような葉が入った紙包みを発見した。駆けつけた新宿署組織犯罪対策課の男性警部補が大麻反応の試薬で予試験を行い、同容疑で現行犯逮捕した。 しかし、署内で再度、試薬... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 9 / トラックバック 0 / コメント 5

2010/09/08 23:31
薬物前科3犯|多数回再犯者のこと
芸能人が覚せい剤使用で逮捕されたと、各社のニュースがいっせいに報道しています。それにしても、この人物は、これまでにも大麻や覚せい剤の薬物事件で3回裁判を受けたとか。薬物前科3犯、今回の事件が起訴されれば4犯目、これは有名人としては目を引く記録です。 とはいえ、再犯者の多い覚せい剤事犯者のなかでは、これはほんの中程度。私の事件記録の中には、覚せい剤で10犯目、ほかに起訴されなかった逮捕歴が4回というツワモノもいます。当時50歳代後半だったこの被告人が、これまでに言い渡された刑期の単純合計は19年... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 7 / トラックバック 0 / コメント 0

2010/08/19 01:32
覚せい剤輸入事件、裁判員の判断に相次いで「異議!」
覚せい剤輸入事件のほとんどは、犯罪組織と直接関係のない「運び屋」が、何らかの報酬を約束されて、覚せい剤を荷物や身体に隠して密輸しようとして、税関で発覚したというものです。身体に巻きつけたり、飲み込んで運んだケースでは、被告人が直接覚せい剤の包みに触れるわけですが、スーツケースに細工して巧妙に隠されたような場合には、被告人は覚せい剤の包みをまったく目にしていないこともあります。 「覚せい剤を運ぶとは知らなかった」「書類だといわれた」「土産ものを届けてほしいといわれた」・・・、被告人の多くがこのよ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 1 / コメント 0

2010/07/03 22:00
覚せい剤事件と没収
今朝の新聞の片隅に小さな記事を見つけて、思わず苦笑いしました。 <ニュースから> ●覚せい剤没収の求刑忘れる 宇都宮、検察官を注意処分 栃木県内で昨年あった覚せい剤取締法違反事件の刑事裁判で、宇都宮地検の検察官が求刑に、覚せい剤没収を盛り込むのを忘れ、裁判官も気づかず有罪判決を出していたことが分かった。地検は担当検察官を昨年、注意処分にした。 地検によると、判決の数日後、地検内部で判決文をチェックしている際にミスに気付いた。検察側は「法令適用を誤った」として控訴。検察側は控訴審で覚せい剤... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2010/06/17 23:37
薬物鑑定スキャンダル|サンフランシスコから
いま、サンフランシスコ市警察は、4万件に上る薬物事件の記録の見直しに直面していると、アメリカのニュースが伝えています。検察官は、現在刑事手続きが進行している薬物事件1400事案のうち、かなりの数が、公訴取り下げや、不起訴になるだろうという談話を発表したとか。異常な事態が進行中です。 事の起こりは、サンフランシスコ市警察の法科学研究所(日本の科学捜査研究所にあたる機関)で起きた、小さな窃盗事件でした。この春に退職した研究員が、在職中に、証拠として鑑定に回されていたコカインから、少量を窃取したとさ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2010/04/06 21:56
被害者の見えない犯罪|薬物事件と裁判員裁判
<ニュースから> ●裁判員裁判:麻薬特法違反、懲役6年6月 判例量刑幅に困惑−−地裁判決 /神奈川 薬物の密売を繰り返したとして麻薬特例法違反罪に問われた無職被告の裁判員裁判で、横浜地裁は19日、懲役6年6月、罰金200万円(求刑・懲役8年、罰金200万円)を言い渡した。同地裁の裁判員裁判では初の薬物事件だったが、判決後、裁判員からは「判例の量刑に幅があり困った」「裁判員裁判にそぐわない」などの意見が相次いだ。 判決によると、被告は08年8月ごろから09年6月までの間、東京都内や同市内で覚... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 0

2010/03/22 00:19
覚せい剤所持と現行犯逮捕
<ニュースから> ●「JAYWALK」のボーカル逮捕=覚せい剤所持容疑−「歯医者でもらう薬」・警視庁 東京都港区の路上で覚せい剤を所持したとして、バンド「JAYWALK」のボーカルが覚せい剤取締法違反容疑で現行犯逮捕されていたことが、同署への取材で分かった。同署によると、容疑を認めており、入手先や使用の有無についても調べる。 逮捕容疑は、港区西麻布の路上に止めた乗用車内で、少量の覚せい剤を所持した疑い。同署などによると、同容疑者は運転席に1人でいたところ、パトロール中の警察官から職務質問を... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 15 / トラックバック 0 / コメント 0

2010/03/09 20:18
覚せい剤の落し物、忘れ物2
他人に拾われ、落し物として届け出られたカバンなどの中に入っていた覚せい剤について、続けます。 刑事裁判で、ひとたび持ち主の手を離れた覚せい剤について、その持ち主がこれを所持していたと認定するには、ちょっとした問題があります。つまり、持ち主の手元から離れたことで、持ち主の所持(管理とか実力的支配とかいわれます)の及ばない状態にあったのではないか、ということです。 さらに、そもそも、発見された覚せい剤は、持ち主がカバンなどを落とした後に、それを拾った持ち主以外の第三者がその中にいれたものである可... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 9 / トラックバック 0 / コメント 3

2010/02/06 01:19
覚せい剤の落し物、忘れ物
<ニュースから> ●覚せい剤所持で海自隊員逮捕=新幹線内に置き忘れ−格闘死事件でも処分・愛知県警 覚せい剤や大麻などを所持していたとして、愛知県警中村署は3日までに、覚せい剤取締法違反容疑などで、広島県呉市中央、海上自衛隊特別警備隊(特警隊)2曹を逮捕した。同署によると、「10年ぐらい前から使っていた」と容疑を認めているという。 逮捕容疑は昨年12月25日、東京発名古屋行きの新幹線こだま号の車内で、覚せい剤約0.4グラムと大麻約0.5グラム、合成麻薬TFMPP1錠を所持していた疑い。JR名... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 4

2010/02/05 00:03
メチロンという麻薬
メチロンが乱用薬物として最初に報告されたのは、2005年12月のこと、オランダで販売されている液状の脱法ドラッグの成分として確認されたものです。筆者によれば、その健康への影響についてはまだよく知られていないが、MDMA類似の化学構造からみて、MDMAと同様の危険性があると思われるとされています。なお、下の論文タイトルにあるmCPPとは、日本では3CPPと呼ばれている1―(3―クロロフェニル)ピペラジン(麻薬)です。 Bossong MG, Van Dijk JP, Niesink RJM. M... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 6

2010/02/03 00:15
覚せい剤急性中毒と保護責任者遺棄致死罪|その4
前回の続編で、引き続き薬物の急性中毒の少女を救護せずに放置してしまったケースを取り上げます。参照するのは、次の各裁判です。 ●札幌地方裁判所昭和61年4月11日判決 覚せい剤取締法違反、保護者遺棄致死被告事件 ●札幌高等裁判所平成元年1月26日判決 覚せい剤取締法違反、保護者遺棄致死被告事件 ●最高裁判所平成元年12月15日決定 覚せい剤取締法違反、保護者遺棄致死被告事件 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2010/02/01 15:53
覚せい剤急性中毒と保護責任者遺棄致死罪|その3
続いて、薬物の急性中毒の少女を救護せずに放置してしまったケースを取り上げます。参照するのは、次の各裁判で、同じ事件をめぐる第1審と控訴審です。 ●札幌地方裁判所昭和61年4月11日判決 覚せい剤取締法違反、保護者遺棄致死被告事件 ●札幌高等裁判所平成元年1月26日判決 覚せい剤取締法違反、保護者遺棄致死被告事件 ●最高裁判所平成元年12月15日決定 覚せい剤取締法違反、保護者遺棄致死被告事件 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2010/01/31 16:45
泥酔者と保護責任者遺棄致死罪|その2
保護責任者遺棄致死罪の続きです。 今回は、泥酔者と保護責任者について、昭和36年の事件の裁判例を通じて考えて見ましょう。参照するのは、次の裁判です。 ●横浜地方裁判所昭和36年11月27日判決 保護責任者遺棄致死被告事件(下級裁判所刑事裁判例集3巻11・12号111頁) ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2010/01/29 23:29
薬物密売人の検挙とおとり捜査
保護責任者遺棄致死罪の続編を載せると予告していましたが、昨日のニュースに興味をひかれるものがあったので、中断して、おとり捜査について。 <ニュースから> ●おとり捜査、薬物密売グループ52人摘発 愛知県警と京都府警の合同捜査本部は、捜査員が覚せい剤の買い手になる「おとり捜査」で、イラン人の薬物密売グループのメンバーら52人を摘発し、このうち主犯格のG被告(覚せい剤取締法違反で起訴)ら9人を26日、麻薬特例法違反(業としての譲り渡し)容疑で名古屋地検に追送検した。 同本部は、グループが昨年... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

2010/01/28 01:09
薬物・アルコールと保護責任者遺棄致死罪
押尾さんの事件、保護責任者遺棄致死罪での追起訴で、ようやく捜査が終了して、注目は公判へと移ったようです。従来ならば、起訴されて2か月以内に第1回公判が開かれるのが普通ですが、保護責任者遺棄致死罪は裁判員裁判の対象事件で、公判前整理手続や裁判員の選任手続があるので、現在の裁判員対象事件の進行をみると、第1回公判は7月ころになりそうです。 公判前整理手続は、争点を整理し、証拠を整え、公判での立証計画を詰めていく準備作業ですが、弁護人にとっても検察官にとっても、実質的に公判と同じ程度の作業をすること... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2010/01/26 23:59
忘れていた大麻の所持|薬物事件の裁判
京都地裁で、元競馬騎手の大麻所持事件の判決が言い渡されたとニュースが報じています。少量の大麻の譲り受けと所持の事件ですが、所持したとされる大麻について、弁護人は「保管していたことを忘れており、故意を欠く」と主張していたが、判決はこの主張を退けて所持罪の成立を認めたと伝えられています。 <ニュースから> ●大麻所持の元騎手に有罪判決 大麻取締法違反に問われた日本中央競馬会の元騎手の判決が12日、京都地裁であり、裁判官は「著名な功績を残した被告の犯行で社会的影響は無視できないが、反省している」... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 1

2010/01/13 01:16
現職警察官による覚せい剤事件
現職警察官による覚せい剤事件が、世間にショックを与えています。考えてみれば、この数年の間にも似たような事件はいくつかあったのですが、事件の背景や警察の捜査活動に関するウワサが尾を引く例もありました。 私が使っている判例データベースには、現職警察官による覚せい剤事件がいくつか搭載されています。裁判例として搭載されるのは、判断すべき特徴的なことがあった事件で、捜査手法に問題があったケースも含まれています。捜査の対象が現職の警察官であったことから、事件を捜査する警察の対応には様々なプレッシャーがかか... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 4

2009/12/19 01:42
量刑データベースは何のため?
昨日来、裁判員裁判で参考にされる[量刑データベース]に誤りがあった問題が取りざたされ、入力時のミスが話題になっています。 でも、私には別な側面で気になることがあるのです。この量刑データベースは、裁判員が参考にするために開発され、提供されていると聞いています。それなら、事件について予備知識のない人たちにも、データベースに搭載された量刑のポイントが、よくわかるようになっていなければなりません。 ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2009/12/17 23:54
刑務所と薬物|ヨーロッパのニュースから
英国王室領ジャージーの刑務所では、収容者の薬物売買が頻繁に行われていると、BBCニュースが伝えています。下記はBBCジャージーの英文記事を私が個人的に翻訳したものです。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 1

2009/11/23 17:08
裁判員に「認識」の判定を求めるのは負担が重いかも
成田国際空港を抱えた千葉地裁では、多数の薬物密輸事件を審理しています。密輸事件の裁判員裁判も、薬物密輸事件が続くのは無理のないことでしょう。 千葉地裁で20日に判決があったのは、覚せい剤約1.2キロを靴底とスーツケース内のサンダル2足に隠して密輸しようとしたとして起訴されたスペイン人男性の事件で、被告人は「覚せい剤が仕込まれているとは知らなかった」として無罪を主張していました。 <11月20日16時41分配信 時事通信> ●無罪主張のスペイン人に懲役10年=覚せい剤密輸、裁判員裁判−千葉 ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2009/11/20 23:40
執行猶予と海外渡航|執行猶予からの再出発7
執行猶予付きの判決を受けて社会生活を再開した人にとって、外国への旅行には何かと制約がつきまといます。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 15 / トラックバック 0 / コメント 1

2009/11/12 18:18
執行猶予と資格|執行猶予からの再出発6
●資格の多くは刑による制限がない 運転免許をはじめ、美容師、理容師、自動車整備士など、刑に処せられた人に対する制約をとくに定めていない資格は、たくさんあります。 たとえば、国家検定制度として行われている技能検定は、多くさまざまな職種について技能検定を行うものですが、前科の有無に関わりなく受けることができ、合格すれば技能士になることができます。また、職場の労働災害防止のために定められている、ボイラー技士、クレーン・デリック運転士、衛生管理者なども、前科の有無に関わりなく免許試験を受けることがで... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 21 / トラックバック 0 / コメント 3

2009/11/11 22:00
執行猶予と制限|執行猶予からの再出発5
芸能人の薬物事件の裁判が次々と終了して、今度は、執行猶予判決を受けた人たちが、これからどんな生活をしていくかという点に、世間の関心が移ったようです。執行猶予中の資格取得や海外渡航について、問い合わせが続いていますので、当ブログでは、何度か取り上げた話題ですが、もう一度まとめておきます。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 6

2009/11/10 22:02
薬物乱用事件に現行犯逮捕は必要か|大麻所持で誤認逮捕
●大麻検査でミス、誤認逮捕=パキスタン人男性を釈放−神奈川県警 神奈川県警薬物銃器対策課は30日、大麻取締法違反(所持)容疑で現行犯逮捕したパキスタン人の男性について「誤認逮捕と判明して釈放した」と発表した。 同課の説明によると、10月29日午後10時ごろ、旭署員がパキスタン人男性の乗用車を発見。挙動不審だったため車内を調べたところ、ダッシュボードの灰皿を引き抜いたところに葉巻のようなものがあり、所持していた別の葉巻を折るなどしたため、大麻かどうか調べる簡易検査を実施した。 実際はインド製... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 1 / コメント 0

2009/11/01 03:45
毛髪鑑定、から騒ぎの結末
大騒ぎを続けた酒井法子事件の公判、当ブログ10月22日でボヤいたとおりの結末となりました。 覚せい剤使用を立証するには、普通、尿中に覚せい剤が検出されたという鑑定書が証拠とされるのですが、これまでの報道では、被告人の尿からは覚せい剤が検出されず、捜査陣は、毛髪鑑定で覚せい剤の使用を立証できるとして起訴したと伝えられていました。 しかし、毛髪鑑定で判断できるのは、その人がある程度継続的に覚せい剤を使ってきたかどうかで、ある特定の日時での使用を証明することは困難だというのが、鑑定専門家の共通した... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 7

2009/10/27 21:31
第三者没収と判決期日の延期
芸能人薬物事件の公判が続き、再び報道合戦が展開されている中で、目立たない小さな記事がありました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 2

2009/10/23 23:50
大麻栽培の予備罪での摘発を積極化・その2
●大麻取締法違反:ネットで種購入し栽培 6人起訴−−高松北署 /香川 高松北署は、インターネットを利用して大麻種子を購入し、大麻草を栽培したなどとして、今年6〜8月に県内の20〜30代の男6人を大麻取締法違反(所持など)の疑いで逮捕し、これまでに1キロ近くの乾燥大麻や大麻草を押収したと発表した。 同署によると、6人はいずれも、08年12月から09年2月にかけて同様のインターネットのサイトを見て種子を購入。自宅や山林などで乾燥大麻を育てるなどして起訴された。同署は、44グラムの乾燥大麻と23本... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 11

2009/10/05 00:49
罪証隠滅のおそれ|薬物乱用事犯の保釈6
私の扱った事例の範囲で言えば、薬物の所持や使用などの事件で、保釈請求が却下される根拠として、もっとも頻繁にあげられるのが、刑事訴訟法89条4号です。4号は「被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由のあるとき。」というもので、ここでいう罪証隠滅とは、共犯者や関係者に働きかけて、薬物の入手方法、使用状況、使用歴等について口裏あわせをし、不利な事実を隠したり、嘘の証言をするよう頼んだりすることをいいます。 一般的に、罪証隠滅のおそれが強いと考えられるのは、まず、犯罪事実に関して争いがある場合。... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 2

2009/09/25 21:41
再犯者と保釈|薬物乱用事犯の保釈5
薬物の所持や使用の事件で保釈請求が却下される場合、その多くで、刑事訴訟法89条3号に該当することが却下の理由となっていますが、この規定は、「常習性」を内容とするものです。 ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 3

2009/09/23 21:52
常習者と保釈|薬物乱用事犯の保釈4
刑事訴訟法89条3号は「被告人が常習として長期3年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯したものであるとき」は、権利保釈の除外事由があると規定しています。この規定の趣旨は、再犯防止のためとする裁判例もありますが、逃亡のおそれがきわめて強いため保釈を許可しないものと解釈されています。 薬物の所持や使用事件は全て(毒物及び劇物取締法違反を除く)長期3年以上の懲役に当たる罪ですから、被告人の薬物使用を反復する習性が客観的に認められる場合には、3号の事由が存在するということになります。考えてみれば、薬物乱用... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 4

2009/09/21 22:44
保釈保証金とは何か|薬物乱用事犯の保釈3
●保釈保証金の金額 前に述べたように、保釈とは、保証金の納付等を条件として、勾留の執行を停止して、被告人を釈放する制度で、逃亡や罪証隠滅などがあった場合には、予納した保釈保証金を没収するという経済的苦痛を保証として、釈放するというものです。保釈にあたって納付する保釈保証金は、被告人が逃亡や罪証隠滅などをしないように、担保として裁判所に予納するお金ということになります。なお、被疑者段階(起訴前)の勾留には保釈の制度はありません。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2009/09/19 12:28
権利保釈の補足|薬物乱用事犯の保釈2
前回の記事で権利保釈(刑事訴訟法89条)の説明をしましたが、いくつか質問があったので、補足しておきます。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2009/09/18 22:30
保釈の実情|薬物乱用事犯の保釈1
薬物乱用事件に関して、今度は関心が保釈に向けられているようです。 さて、末端の乱用者による薬物の単純所持や使用などの事件では、とくに初犯者の場合は、捜査の最終段階になると必ずといってよいほど、保釈についての相談が持ち上がります。生活態度などに多少の問題はあるにせよ、普通の青年といってよい彼らにとって、留置場や拘置所での生活は決して好ましいものではありません。そこで、保釈について検討することになるのです ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 5

2009/09/17 20:59
薬物飲み込みによる密輸|薬物犯罪と裁判員裁判6
●ニュースから <裁判員裁判>覚せい剤密輸で実刑判決…福岡地裁 9月11日15時1分配信 毎日新聞 覚せい剤を営利目的でイランから密輸したとして、覚せい剤取締法違反罪などに問われた被告に対する九州初の裁判員裁判で、福岡地裁(松下潔裁判長)は、懲役7年、罰金200万円、追徴金約765万円(求刑懲役9年、罰金200万円、追徴金約765万円)の実刑を言い渡した。 裁判長は「国内に持ち込んだのは、1万5000回以上の使用に耐えうる量で極めて多量」と指摘。「一部は国内の末端使用者にも流通した可能性... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 3

2009/09/15 23:44
大阪地裁の判断|薬物犯罪と裁判員裁判5
大阪と福岡で、覚せい剤輸入事件の裁判員裁判が行われました。時間に終われていた私は、週末にニュースをまとめて読んで、裁判の流れをようやく把握することができました。 大阪地裁では、この種の事案に対して、これまでにない判断が示されたようです。報道記事に基づいて、私なりにまとめてみました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2009/09/14 23:59
労役場留置|薬物犯罪と裁判員裁判4
覚せい剤輸入事件では、有罪の判決を言い渡される際には、たいてい、懲役刑とともに罰金刑が併せて科されます。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 1

2009/09/11 20:41
覚せい剤密輸事件|薬物犯罪と裁判員裁判2
大阪地裁で裁判員裁判として審理されていた、覚せい剤の営利目的輸入事件で、判決が出たとニュースが報じています。 ●裁判員裁判:覚せい剤密輸に懲役5年 大阪地裁判決 覚せい剤密輸事件を初めて審理した裁判員裁判で、大阪地裁は9日、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)の罪などに問われた被告(57)に懲役5年、罰金350万円(求刑・懲役10年、罰金500万円)の実刑判決を言い渡した。杉田宗久裁判長は「罪は重大だが、役割は従属的で深く反省している」と理由を述べた。判決によると、被告は暴力団組員らと共謀、5... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2009/09/10 00:04
薬物犯罪と裁判員裁判1
各地で、裁判員の参加する刑事裁判が開始されています。裁判員裁判の対象事件の中には、覚せい剤の密輸犯罪も含まれていますが、他の刑事事件と比べて、なじみがなく、わかりにくい点もあるので、少し解説してみたいと思います。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2009/09/08 23:48
何のための厳正処罰か
それぞれのご意見、お立場からコメントをいただき、ありがとうございます。皆様のコメントをしっかり拝見しています。8月22日付け「毛髪鑑定の補足」の記事に書き込んでくださった、まめしばさん、のら猫さんのコメントを踏まえて、もう少し、私の考えを述べます。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 16

2009/08/24 00:26
尿鑑定と毛髪鑑定の補足
この記事は、牧野 由紀子氏(元厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部主任鑑定官)によるものです。 ******* ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 2

2009/08/22 21:02
毛髪鑑定の補足
当ブログ8月13日の「覚せい剤と毛髪鑑定|覚せい剤問題NOW-4」http://33765910.at.webry.info/200908/article_7.htmlには、驚くほど多数のアクセスがありました。 この記事は、毛髪鑑定に関する問い合わせが相次ぎ、じゅうぶんにお答えできない状況が続いたため、ブログ上で回答するために、いわば限定版のつもりで掲載したものです。正直なところ、一般の方にはあまり関心をもっていただけない内容だと思っていました。 ところが、掲載した直後からアクセスが増え続け... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 3

2009/08/22 01:46
覚せい剤の共同所持|覚せい剤問題NOW-6
女性タレントの事件では、逮捕されている夫婦の身辺に対して、捜査員たちは現在も懸命の捜索を続けていることでしょう。夫婦で覚せい剤を乱用・・・・そんな報道に接したとき、私が真っ先に想像したのは、共同所持の問題でした。関係先の捜索が続く今、今後の展開によっては、このテーマも登場することになるかもしれません。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

2009/08/16 02:00
尿鑑定と毛髪鑑定|覚せい剤問題NOW-5
覚せい剤の鑑定、とくに尿中の覚せい剤や毛髪中の覚せい剤の分析・鑑定について、更に続けます。今回は、薬物鑑定に長年携わってこられた、牧野 由紀子氏(元厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部主任鑑定官)に書いていただきました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 13 / トラックバック 0 / コメント 0

2009/08/14 23:47
覚せい剤と毛髪鑑定|覚せい剤問題NOW-4
一部メディア関係者はいま、毛髪鑑定に異様なまでの関心を示しておられるようで、相次いで質問が寄せられますが、仕事の合間に、限られた時間でお答えしても、なかなか了解していただけない様子です。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 500 / トラックバック 1 / コメント 12

2009/08/13 22:51
覚せい剤所持罪|覚せい剤問題NOW-3
所持品や自宅から覚せい剤が発見されれば、その所有者は覚せい剤所持罪に問われることになります。一見するときわめて単純に思える覚せい剤所持罪ですが、実際の事件では、所持の成否をめぐって微妙な争いを展開することもあります。 ここでは、数日来話題になっている、女性タレントの覚せい剤事件のケースを通じて、覚せい剤所持の問題を整理してみます。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 9 / トラックバック 1 / コメント 2

2009/08/13 01:14
覚せい剤使用罪|覚せい剤問題NOW-2
覚せい剤取締法は、覚せい剤を取り扱う資格を持たない一般人が覚せい剤に関わることを禁止し、輸入、輸出、製造、所持、使用などの違反行為に対して罰則を定めています。 平成20年の覚せい剤事犯検挙人員は11,025人(平成20年中の薬物・銃器情勢、2頁)です。この人たちは覚せい剤取締法が定める罪を犯したとして検挙されたわけですが、違反の内容(これを「違反態様」といいます。)別でみると、グラフで示すように、使用、所持がもっとも多く、この2項目で全体の90%を占めています。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 29 / トラックバック 0 / コメント 0

2009/08/11 21:48
薬物サイトであおり、そそのかし事件の続報
5月26日の朝日新聞夕刊に、麻薬等特例法違反(あおり、そそのかし)のほう助罪で全国で始めて逮捕・起訴された掲示板運営者の公判が、千葉地裁で開始されたことを伝える記事がありました。 この事件は、インターネット上で違法薬物の使用をうながす掲示板「♂SP♀ BBS」を運営。投稿者が不特定多数の閲覧者に薬物犯罪を助長していることを知りながら、手助けした疑いで、掲示板運営者が逮捕されたニュースの続報です。 《逮捕の記事から抜粋》 ●薬物犯罪を幇助の疑い 違法薬物サイトの運営者を逮捕 違法薬物サイト... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

2009/05/26 22:57
作詞家の覚せい剤事件のニュースに関連して即決裁判のこと
今日、東京地裁で著名作詞家の覚せい剤事件の公判が開かれたと、ニュースが報じています。 「被告人が起訴事実を認めたため、裁判官は即決裁判を適用し、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)の有罪判決を言い渡した。」5月22日 読売新聞 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2009/05/22 23:00
営利目的での大麻栽培
●大阪の住宅街に「大麻ビル」 栽培容疑で2人逮捕 大阪府警薬物対策課と住之江署は6日までに、大麻取締法違反(営利目的栽培)などの疑いで、2容疑者を逮捕した。同課によると、2人は大阪市住之江区の住宅街にある3階建てビルで大麻を栽培。育てる過程に合わせ、2−3階の計3室を「生長部屋」「開花部屋」「乾燥部屋」と名付けて使っていた。 同課はビル内から乾燥大麻約1・4キロと大麻草355株を押収した。末端価格は5億円以上と見られる。宅配便の送り状も見つかっており、乾燥大麻を顧客に送っていたとみて調べて... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0

2009/04/06 23:16
営利目的の大麻栽培・徳島で公判|ニュースから
●徳島の大麻栽培:2被告、起訴事実認める−−地裁初公判 /徳島 徳島市の住宅で大量の大麻草が栽培されていた事件で、大麻取締法違反(営利目的栽培)の罪に問われている2被告の初公判が19日、徳島地裁であり、ともに起訴内容を認めた。 起訴状は、2人は共謀して、営利の目的で自宅(鉄筋コンクリート4階建て)で植木鉢に大麻を発芽させるなどし大麻草79本を栽培したとしている。 検察側の冒頭陳述では、両被告はともに大麻を吸った経験があったことから意気投合。07年初頭に共同名義で住宅を借り、約100万円を分... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2009/03/20 23:56
種子販売による大麻栽培幇助と大麻種子の無許可輸入
●<大麻>関東学院大事件で種販売した会社社長らに有罪判決 大麻の種を輸入し販売したとして大麻取締法違反ほう助や関税法違反罪などに問われた大阪市の輸入雑貨販売会社社長に対し、横浜地裁は30日、懲役2年10月、罰金80万円、執行猶予4年(求刑・懲役3年、罰金100万円)を言い渡した。裁判官は「薬物の害悪を拡散し悪質だ」と指摘した。 共犯の従業員3人にも有罪判決を言い渡した。同社は、関東学院大ラグビー部員2人=大麻取締法違反(栽培)罪で有罪確定=に種を売ったことが神奈川県警の調べで分かり、種販売業... ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 4 / トラックバック 2 / コメント 0

2009/01/30 23:06
刑の一部執行猶予制度、薬物事犯者も対象になるか
2011年10月5日訂正 下線部分の誤りをご指摘いただきましたので、訂正します。ご指摘ありがとうございます。 **** <ニュースから> ●一部執行猶予、薬物犯ら対象…法務省試案 法務省は、罪が比較的軽い受刑者について、懲役や禁固刑の一部の執行を猶予して社会の中で更生させる「一部執行猶予制度」と、保護観察対象者に社会貢献活動を命じる「社会奉仕命令制度」に関して試案をまとめ、29日、法制審議会の部会に示した。法制審は今後、議論を進め、早ければ9月までに答申をまとめる。 試案によると、一... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 2

2009/01/30 22:47
大麻の種子と法規制――再度のまとめ
インターネットなどで大麻の種子が販売されており、これを入手した若者が大麻の栽培をする例が相次いでいることから、大麻の種子の取り締まりが手ぬるいのではないかという声が、ときどきメディアを賑わしています。 しばしば、この点に関して意見を求められるので、改めて、ごく簡単に整理しておきます。 ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2008/11/14 21:45
覚せい剤密輸、未遂か予備か
前回に引き続き、覚せい剤の洋上取引に失敗した事件の裁判例です。今回は、平成14年(2002年)に鳥取県の日本海岸に、200キロの覚せい剤が漂流した事件ですが、この事件については、当ブログ2月25日に詳しい説明があります。 http://33765910.at.webry.info/200802/article_24.html ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2008/10/08 23:49
覚せい剤密輸の領海説と陸揚げ説
●覚せい剤密輸事件、時効3週間前に所持容疑で逮捕 高知県沖で98年8月、密輸された覚せい剤約300キロ(末端価格約180億円相当)が海上投棄された事件で、警視庁などの合同捜査本部は、国際手配していた住所不詳、元暴力団幹部を覚せい剤取締法違反(営利目的所持)の疑いで逮捕したと発表した。時効の3週間前だった。 組織犯罪対策5課によると、容疑者は他の6人(実刑7〜18年)と共謀して、高知県沖合を航行中の漁船内に、覚せい剤約300キロを所持した疑いがある。容疑者は北朝鮮に渡り、覚せい剤を北朝鮮籍の... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2008/10/08 00:25
営利目的ってどんなこと?
●大麻取締法違反:栽培、密売容疑で2グループ14人逮捕 847グラム押収 /香川 県警組織犯罪対策課と高松北署は4日、今年2月5日から7月末までに、高松市や中讃、西讃方面で大麻草を栽培・密売していた男など2グループ計14人を大麻取締法違反容疑などで逮捕、計約847グラムの乾燥大麻と栽培器具などを押収したと発表した。4日までに14人全ての刑が確定している。 同課などによると、逮捕されたのは県内の25歳から32歳までの男女。小中学校の同級生や、丸亀市内のディスコなどで知り合ったという。うち、琴平... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 1 / コメント 0

2008/09/05 23:01
薬物の簡易尿検査―補足
簡易検査キットを使った尿検査の結果だけで、薬物使用の判定はできない―この1、2日の間、相撲協会の尿検査に関して問い合わせを受けるたびに、私が感じた危惧を伝えてきました。それが過度に伝わってしまったのでしょうか。今度は、あたかも簡易キットの信頼性に疑問があるかのような報道が目に付き始めました。 伝わらないもどかしさに、今日の私は少しいらだっています。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 52 / トラックバック 0 / コメント 0

2008/09/04 23:13
執行猶予中の再犯―大麻取締法違反
私は最近、大麻取締法違反事件について、刑事弁護専門雑誌の連載記事を書くために、最近の薬物事件の資料を整理していました。 薬物事件の大半は、末端の乱用者が覚せい剤や大麻、麻薬などの薬物を所持したり、使用して、法律違反に問われたものです。薬物規制法規別にみると、検挙人員がもっとも多いのは覚せい剤取締法違反、2007年では12,000人ほどが検挙されました。 第2位は大麻取締法違反で約2,200人。毒物及び劇物取締法違反(シンナー等有機溶剤事犯)の検挙・補導人員は年々減少していて、2007年では約... ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 1 / コメント 0

2008/09/01 23:09
執行猶予中の再犯と執行猶予の取消し
●元会長に実刑判決=猶予中に覚せい剤−東京地裁  覚せい剤を使用したなどとして、覚せい剤取締法違反罪に問われた大手文具メーカーの元会長の判決公判が29日、東京地裁であり、角田正紀裁判官は懲役1年4月(求刑懲役2年)の実刑を言い渡した。 被告は昨年10月、同罪などで有罪判決を受け、執行猶予中だった。角田裁判官は「わずか半年余りで犯行に及んだ。依存性は根深く、再度の執行猶予を選択する余地はない」と批判した。 時事通信(2008/08/29-12:43) http://www.jiji.com... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 46 / トラックバック 1 / コメント 0

2008/08/29 22:55
薬物前科と海外渡航<オーストラリア・続き>
彼がオーストラリアのビザを取ろうと考え始めたとき、まず、留学やワーキングホリデーを取り扱っている業者を何社か調べて問い合わせ、その中でよさそうな業者を選んで、訪問してみたそうです。担当者に、薬物事件で前科があることなどの事情を話し、突っ込んだ相談をすることにしました。業者の話では、短期の語学留学で現地に入国して、その後永住ビザの申請を現地からするのが最善ではないかということでした。留学の費用は思ったより高く、驚いたそうです。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2008/08/20 22:49
薬物前科と海外渡航<オーストラリア>
薬物事犯として有罪判決を受けた若者が、その後の人生でよく出会う難関のひとつが、海外渡航に関する制限です。 まず、執行猶予中の人、仮釈放中の人が新しくパスポートを取得する場合は、事前に個別審査を受けなくてはなりません。渡航目的がはっきりしているケースでは、手続きに時間はかかりますが、パスポートの発給を受けている例が多いようです。執行猶予期間や仮釈放期間を無事に満了すれば、パスポートを取得するのに、制限を受けることはありません。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 10 / トラックバック 1 / コメント 0

2008/08/19 21:34
薬物乱用事件の家宅捜索
「明日、警察の方が息子の部屋を見に来るというんですが・・・」狼狽した様子で電話してきたのは、覚せい剤の所持で勾留中のK君の母親です。 K君は、数日前に、深夜の都心繁華街で職務質問され、少量の覚せい剤を所持しているのがみつかり、逮捕されていました。両親にとっては寝耳に水の知らせで、母親は動悸がして眠れない日が続いているところへ、警察からの電話です。 ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2008/08/16 22:43
即決裁判の現況―薬物の自己使用や少量所持事案の場合
2006年10月から、刑事裁判の一部に「即決裁判」という新しい制度が導入されています。即決裁判とは、争いのない明白軽微な事件(殺人や放火等の重大な事件を除く)に限って、被疑者が同意することを条件に、検察官が起訴と同時に申立てを行い,裁判所の決定によって開始される手続です。 即決裁判では、被告人に有利な点がいくつかあります。まず、懲役または禁錮の判決を言渡す場合には、その刑の執行を猶予しなければならないと定められています。つまり、確実に執行猶予付き判決を受けることができ、しかも起訴された時点で結... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 2 / コメント 0

2008/08/14 17:58
<覚せい剤>執行猶予からの再出発4
●人間関係の清算 さて、覚せい剤の使用や所持で執行猶予付判決を受ける人のすべてに、入院治療が望ましいわけではありません。むしろ、重症度分類の第1段階や第2段階にいる乱用者のほうが、数の上では多数なのです。 では、この人たちは再犯リスクが低いかといえば、決してそうではありません。まだほんの好奇心で覚せい剤を使っている若者が、あっという間に再犯してしまう例を私は何度か見てきました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2008/07/16 22:07
<覚せい剤>執行猶予からの再出発3
●まずお母さんが患者です ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2008/07/15 00:14
<覚せい剤>執行猶予からの再出発2
●治療に結びつけるまで 私が担当する覚せい剤事犯の被告人の、乱用度合いはさまざまです。乱用を始めてからまだ日が浅く、面白半分で使っている人もあれば、もうすっかりコントロール不能になっている人まで。昨日紹介した、薬物乱用の重症度分類でいう第3段階、第4段階の重症者の場合は、とくに社会復帰後の治療や環境調整が重要になるわけです。 ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2008/07/14 00:26
<覚せい剤>執行猶予からの再出発1
●元テレビ局社員を逮捕=覚せい剤所持の現行犯−警視庁 7月12日10時34分配信 時事通信より ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2008/07/12 18:51
なぜ、尿検査なのか|薬物検査・3
薬物使用を証明するのが尿鑑定ですが、なぜ、尿を試料とするのか、その理由を考えてみましょう。 注射、加熱吸引、嚥下などさまざまな方法で摂取された薬物は、まず血液中に入り、血流に乗って脳や神経系に到達して精神作用を現します。血中の薬物は、吸収が終わった時点で最高濃度となり、時間の経過とともに代謝・排泄によって一定の速度で減少していきますが、血中にとどまるのは、比較的短時間です。 覚せい剤を静脈注射で使用した場合では、5分後に血中濃度が最高に達し、数時間後には血中からほとんど消失してしまいます。使... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 500 / トラックバック 0 / コメント 1

2008/06/10 21:19
尿鑑定はどのように行われるか|薬物検査・2
尿中薬物の簡易検査キットを使えば、覚せい剤など特定の薬物使用をある程度の精度で見分けることができます。 では、市販のキットを使った検査で、仮に陽性反応が出た場合、それが犯罪の証拠になるのでしょうか。いいえ、簡易キットでの検査は、あくまでもスクリーニングのための予備的な検査であり、裁判の証拠として使えるものではありません。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 6 / トラックバック 0 / コメント 0

2008/06/09 15:08
薬物の尿検査ってなに?|薬物検査・1
インターネットの物品販売サイトに、尿中薬物の簡易検査キットが出ていると知人から聞き、早速のぞいてみました。ん?…高い!。正規の価格がほんの数百円のキットが数千円で出ていました。 ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 269 / トラックバック 0 / コメント 0

2008/06/08 23:20
麻薬特例法の追徴について最高裁の判断
●ほう助犯の追徴、報酬分に限定=麻薬特例法で初判断−最高裁 売り子として覚せい剤密売に関与したとして、麻薬特例法違反のほう助罪に問われた被告の上告審判決で、最高裁第3小法廷は、「ほう助犯から没収、追徴できるのは、ほう助行為で得た報酬などに限られる」との初判断を示し、約1億円の追徴を求めた検察側上告を棄却した。懲役4年6月、追徴金約217万円などとした二審大阪高裁判決が確定する。 麻薬特例法は薬物犯罪収益について、全額を没収または追徴しなければならないと規定。複数の共同正犯がいる場合、それぞ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2008/04/23 01:05
ネットで運び屋募集、覚せい剤密輸事件の続報
インターネットサイト「闇の職業安定所」などで運び屋を募集し、中国から組織的に覚せい剤を密輸したとして、覚せい剤取締法違反罪で起訴された被告が、麻薬特例法違反(業としての不法輸入)で、千葉地検に追送致された。 調べでは、容疑者は06年10月から07年5月ごろにかけ、ネット上に「格安に海外旅行に行けます」などと書き込み、応募してきた計14人を計7回にわたり中国に渡航させ、靴底やお茶の缶に隠す手口で成田国際空港などから覚せい剤約10・3キロ(末端価格約6億円)を密輸した疑い。 容疑者は、この他に覚... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2008/04/08 22:02
ミュージシャン3度目逮捕のニュースで、覚せい剤と再犯
ミュージシャンが覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕されたとニュースが伝えています。平成15年、17年に続いて3度目。2度目では実刑判決を受けたのにやめられなかったそうです。yahooニュース:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080206-00000003-ykf-ent ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2008/02/07 18:16
割込み。有罪判決と資格制限について
話題をしばし変えて。 本日の朝日新聞夕刊に、元郵便職員、失職「妥当」 学生時代に反戦デモ 最高裁 という小さな記事がありました。 ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0

2007/12/13 21:55

トップへ | みんなの「薬物事件と裁判」ブログ

弁護士小森榮の薬物問題ノート 薬物事件と裁判のテーマ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる