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2009/06/17 23:57
厚生労働省九州厚生局麻薬取締部小倉分室(北九州市)に覚せい剤取締法違反(営利目的所持)容疑で摘発された男2人が、赤く着色された覚せい剤を「赤ちゃん」の隠語で20歳代の若者を中心に売りさばいていたことがわかった。
一般的な白色のものよりも人気が高かったという。覚せい剤捜査に詳しい福岡県警幹部の話でも、最近押収された覚せい剤に赤いものが散見されているという。捜査当局は、若者らの間で色つき覚せい剤の使用がファッション感覚で広まる恐れがあるのではないかと警戒を強めている。
2人が扱った覚せい剤は3種類あり、赤く色付けされたものは「赤ちゃん」、一般的な白色のものは「白ちゃん」、少し水気を帯びて湿っぽいものは「水ちゃん」の隠語で呼んでいた。
(2009年6月17日 読売新聞)
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20090617-OYS1T00631.htm
そういえば、今年3月には兵庫県でピンクの着色覚せい剤が押収されたというニュースがありました。最近、着色された覚せい剤が、あちこちで出回っているようです。一般的な覚せい剤は白(無色)または褐色がかった色のものが多く、赤やピンクのものはこれまで、あまりみかけませんでした。
●通称「紫いも」ピンク色の覚せい剤、兵庫県警が押収
兵庫県警が、覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕した女から、ピンク色をし、「紫いも」の通称で取引されている覚せい剤を押収していたことがわかった。ピンク色の覚せい剤が他府県でも押収されていることから、県警は、ファッション性を高める目的で着色されて広がっている可能性があるとみて、流通ルートの解明を進める。覚せい剤はジュースなどに混ぜて海外から密輸され、再精製する際、その色が残ることがあるという。このため、県警は、ピンク色の液体に混ぜて着色している可能性もあるとみている。
2009年3月5日読売新聞より抜粋
このニュースで思い出すのは、2007年ころアメリカで起きた「ストロベリー・メス騒動」です。イチゴ味、バナナ味などのキャンディ風に味付けされたメタンフェタミン(覚せい剤)が出回り、子供相手に売込みされているといった情報が、メディアで大量に流れたのです。当時、アメリカではメタンフェタミンが猛烈な勢いで広まっている最中。いよいよ子供までターゲットにするのかと、世間の関心が集まりました。
●子どもターゲットに「甘い」麻薬出回る 米国
麻薬成分に甘味料などを混ぜ、菓子のような名前をつけたドラッグが米国内で出回っている。売人たちは10代の子どもをターゲットにしており、薬物汚染の低年齢化が懸念されている。
2007年5月10日朝日新聞より抜粋
ところが、情報の発信源とされたDEA(米国麻薬取締局)は、イチゴ味のメタンフェタミンが全国的に広まっている事実はないと否定。結局、ストロベリー・メス騒動は、空騒ぎのまま立ち消えてしまいましたが、その後、イチゴのフレーバー入りのコカイン(2008年)、グレープ・キャンディのフレーバー入りのメタンフェタミン(2009年1月)などがポツ、ポツと報告されています。
(DEA MICROGRAM BULLETIN, VOLUME 42, NUMBER 1, JANUARY 2009 VOLUME 41, NUMBER 7, JULY 2008)
ストロベリー味の覚せい剤は、ありそうで、ないもののひとつ。こんなにドラッグが広まっているのだから、ファッション感覚をさらに高めれば、10代にもアピールするに違いない。誰でも思いつきそうなことです。実際、このようなドラッグの出現もありうると、多くの人が漠然と予想しています。
幸い、これまでのところ、新発想を取り入れて着色したり、フレーバーを加えたりした覚せい剤が大規模に広まる動きはみられません。所詮は、アイディア倒れに終わっているようです。しかし、手を変え、品を変え、いろいろ試しているなかから、次世代のドラッグが生まる可能性は無視できません。新趣向ドラッグの出現に対しては、やはり警戒が必要ですね。
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