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2009/11/16 22:18
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当ブログは、スパイスシリーズと合成カンナビノイドの問題について、継続して取り上げてきました。関連記事が何本かあります。まとめてお読みになるには、右コラムの<テーマ>から、<脱法ドラッグ>を選択してください。
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スパイスゴールドなど喫煙ミックスに含まれる合成カンナビノイドの問題について、もっとも信頼できる資料のひとつ、EUの薬物研究機関The European Monitoring Centre for Drugs and Drug Addiction (EMCDDA)が公表している「テーマ別資料:スパイス現象を理解するThematic papers : Understanding the 'Spice' phenomenon」から、一部を紹介しています。今回は、資料の13ページ以下の「EMCDDAの調査EMCDDA survey」から。
EMCDDAのサイトで公開されている英語版に基づき、私が私的に翻訳したもので、ご紹介します。
EMCDDAの調査
[基本]
スパイス製品への専門家と一般大衆少なからぬ関心から、EMCDDAに対して情報を求める声が寄せられた:資料が不足していたため、EU加盟国におけるこれら製品の入手可能性に関する情報を収集するために、2009年1月にセンターは短期の調査を開始した。この調査は、現在進行中のヨーロッパにおける薬物問題調査の一部として行われ、ヨーロッパ協議会決定2005/387/JHA (協議会決定, 2005)で規定された手続きによる拘束力のある正式なデータ収集と混同すべきでない、限定的な活動とされた。
[方法論]
2009年1月20日に、Reitox NFPsに対して短い質問票(下記の8項目の質問)がEメールで送付された。質問には「スパイス」製品およびJWH-018が含まれていたが、この時点でEMCDDAに報告されていなかったCP 47,497とそのホモログ、JWH-073 、 HU-210は含まれていなかった。しかし、その後EMCDDAはNFPの連絡を取り、これらに関する情報もCP化合物として含めるよう依頼した。NFP参加国(EU27カ国およびクロアチア、トルコ、ノルウェーの30か国中30か国)からの回答は、2009年1月23日から3月3日の間に回収された。調査票の回収を確実なものとするため、必要な場合は督促状を送付し、質問を明確にするために簡単な電話インタヴューも行った。質問票は、各国のEWSシステムによって確認され、各国の化学分析専門家または各問題の責任者が現在の状況に関してその専門知識に基づいて、回答を記入した。したがって、この結果は専門家の意見とみなされるべきである。
[調査結果]
●「スパイス」製品の入手可能性
参加30カ国中21カ国で「スパイス」製品が確認された。調査の目的として、「確認」とは、(司法化学分析による確認を前提とはぜず、下記の質問を参照)こうしたタイプの製品がなんらかの手段で入手可能であることを意味する。調査の時点では、ベルギー、ブルガリア、デンマーク、エストニア、ギリシア、マルタ、オランダ、ノルウェーとトルコでは「スパイス」製品が確認されなかった。
●毒薬学または司法化学分析によって確認された「スパイス」製品及び/またはJWH-018
これら製品が入手可能な21カ国中8カ国―オーストリア、ドイツ、フィンランド、フランス、ハンガリー、ポーランド、スロベニア、およびイギリスでは、JWHまたはCP化合物が毒薬学または司法化学分析によって確認された。キプロス、ルクセンブルク、リトアニア、およびスウェーデンでは、分析が進行中であった。確認されたのは以下の物質である。
・オーストリア: それぞれ別の「スパイス」サンプルからJWH-018およびCP 47,497のC8ホモログが確認された。(2008年12月)
・ ドイツ:JWH-018およびCP 47,497のC8ホモログが確認されたが、別の「スパイス」サンプルからCP 47,49シリーズの別な物質も特定されている。(2008年12月)さらに、複数の研究所(BKA, Bavarian Police, University of Freiburg, University of Braunschweig)では、Scope Vanilla, Scope Wildberry, Scope Sex on the beach, Suncoast Herbal Teas SH, Sencation 、Forest HumusといったサンプルからJWH-073も確認されている。(2009年4月20日付け情報)
・ フランス:「スパイス」製品のうち4種(Gold, Diamond, Arctic Synergy and Tropical Energy)をインターネットを通じて直接入手した。すべてがCP47,497を含有していた。スパイスのArctic Synergy、Tropical EnergyにはJWH-018、ビタミンE、カフェイン、メントールの含有も確認された。(2009年2月)
・ ハンガリー:スパイスダイアモンドとスパイスゴールドを分析した。後者にはJWH-018の含有が確認された。サンプルは高濃度のクロムを含有していた。(2009年2月)
・ ポーランド:調査したスパイスArctic Synergy、Smoke、Genieのサンプル中にJWH-018が確認された。(2009年1月末)
・ スロベニア:押収されたスパイスゴールドのブランドのはいったタバコ中に、CP 47,497のC8ホモログとビタミンEが確認された。(2009年2月)
・ 連合王国(UK:英国):MHRAは2008年11月にボーンマスで、スパイスゴールド、スパイスシルバー、スパイスダイアモンドのサンプルを入手した。後にそれらにはJWH-018の含有が確認された。
・ フィンランド:ウェブ上で注文しあるいは入国郵便物のなかから押収された製品から、識別(特定はしていないが)を行った。これらのデータは、合成カンナビノイドを特定する分析の困難さをもって慎重に解釈されなければならない。これら物質はほとんどのEU諸国で規制されていないことなどから、分析データは限定されており、司法化学分析機関に提供されにくい。加えて、多数のJWHおよびCP化合物が存在しており、研究所では常にすべて物質のスペクトラムを検索するわけではないことから、報告書間に相互に矛盾するものが生じることもある。
●各国言語でのウェブサイトおよびその他の供給源
参加国は「スパイス」製品を提供している国内のウェブサイトに関する情報を提供するよう依頼され、他の供給源についての情報も示すよう要請された。ほとんどのケースでは、「スパイス」製品が報告されている。英王室領のジャージーでは、インターネットで販売されたスパイス中にJWH-018とCP 47,497が確認され(データは2009年3月に連合王国を通じてEMCDDAに報告されている)、またヘッドショップやスマートショップではさらに頻繁に販売されており(オーストリア、ドイツ、ハンガリー、アイルランド、ルクセンブルク、リトアニア、ラトビア、ポルトガル、およびイギリス)、セックスショップでの販売(リトアニア)やガソリンスタンドでの販売(ルクセンブルグ)もある。
出典 EMCDDA, Thematic papers : Understanding the 'Spice' phenomenon,pp13-14(2009)
次回は、各国から報告された、スパイス等の使用と関係すると思われる救急事例の部分を紹介する予定です。
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