弁護士小森榮の薬物問題ノート

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zoom RSS 秘伝の調味料は阿片けし|中国で飲食店摘発

<<   作成日時 : 2016/01/24 21:36   >>

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1月20日、中国の食品薬品監督局は、モルヒネなどを含む阿片けしの粉末を調理に使ったとして、飲食店など35社に対する処分を行ったと発表しました(下記参照@)。
処分を受けた中には、ザリガニ料理で知られた北京の有名チェーン店や、各地の有名店も含まれています。

問題になったのは、阿片けしの刮ハ(さくか)、いわゆるケシ坊主を乾燥させて粉末にしたもので、煮込み料理などの隠し味として、店で提供する料理に使っていたということです。まさか、モルヒネなどの成分を加えて、顧客をトリコにしてしまおうという策略・・・???
画像

↑ソムニフェルム種のけしと刮ハ
東京都薬用植物園で撮影

何とも意外な話ですが、中国ではそれほど珍しいことではないようで、これまでも、同じようなニュースが報じられてきました。下記参照Aは、2014年11月、西安の麺料理店の経営者がけしの粉末を料理に添加したとして逮捕されたという記事です。
今回の処分を報じた中国の英文ニュースは、法律をかいくぐって違法な粉末を使う飲食店は少なくないとしています。

<中国のニュース記事から>*****
・・・小規模な飲食店が、味をきわだたせ、顧客の再来店を得るために、けしからとれた粉末を「隠し味」として料理や煮込みものなどに加えていることは、中国の食品産業では「公然の秘密」とされてきた。
国家によって麻薬として管理されており、けしの刮ハを長期的に使用すると、依存につながり、神経系にダメージを与え、慢性中毒を引き起こすこともある。
けしの刮ハを食物に添加することは、中国の「食品安全法」で禁止され、違反者に対して政府は「寛容度ゼロ」政策をとっている。
2015年6月に、中国中部の湖北省の飲食店のマネージャー2名が、料理にけし製品を添加した容疑で逮捕された。・・・(原文は英語、筆者による私訳)
Xinhua net / China busts restaurants using poppy capsules for seasoning(2016-01-22 17:05:41)
http://news.xinhuanet.com/english/2016-01/22/c_135036333.htm
*****

阿片を採取するために栽培されるのが阿片けし(ソムニフェルム種)で、花が咲いた後にゴルフボール大の刮ハ(けし坊主)をつけます。この刮ハに傷をつけ、しみ出る乳液をかきとったものが生阿片で、モルヒネやテバインなどの成分を多量に含んでいます。
モルヒネなどの成分はけし植物全体に含まれていますが、刮ハの部分はとくに多量を含んでいます。
このけしは、日本では「あへん法」で管理され、刮ハ部分は「けしがら」と呼ばれ、けしやあへんと同様に厳しく規制されています。

[参照]
@中国食品薬品監督管理局の広報(2016年1月20日)
http://www.sfda.gov.cn/WS01/CL0051/142503.html
A2014年11月の中国ニュース記事
Xinhua net / China Exclusive: The dope on the "high" price of hotpot(2014-11-21)
http://news.xinhuanet.com/english/china/2014-11/21/c_127235516.htm

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