弁護士小森榮の薬物問題ノート

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zoom RSS 高校生と大麻乱用|2008年の状況

<<   作成日時 : 2009/10/08 22:36   >>

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<ニュースから>
●京都の高3、大麻「吸うため所持」現行犯逮捕
大麻樹脂を所持していたとして、京都府警七条署は6日、大麻取締法違反(所持)の現行犯で、京都市東山区に住む私立高校3年の男子生徒(17)を逮捕した。同署によると、男子生徒は「吸うために持っていた」と容疑を認めているという。ポリ袋に入れた大麻樹脂(約2センチ)を所持したとされる。
同署によると、府警のパトロール隊員が、京都市下京区内で前部座席をカーテンで覆った不審な軽ワゴン車を発見し追跡。その後、助手席に乗っていた男子生徒がコンビニに駆け込み、トイレに逃げようとしたため、隊員が職務質問したところ、大麻樹脂と吸引用のパイプがズボンから見つかったという。
10月7日10時54分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091007-00000527-san-soci

高校生の逮捕に、ショックを受けておられる方も多いでしょう。大麻乱用が未成年にも広まっていると盛んに言われていますが、現在までのところ、高校生の検挙はそれほど増加しているわけではありません。警察庁の資料によれば、大麻取締法違反で検挙された中高生は、平成20年では、高校生48人、中学生2人でした。ちなみに、20歳未満の検挙人員は、227人。検挙人員で見る限り、増加傾向にあるものの、それほど急激に増えているわけでもないのです。
(警察庁組織犯罪対策部薬物銃器対策課編『平成20年中の薬物・銃器情勢 確定値』)
http://www.npa.go.jp/sosikihanzai/yakubutujyuki/yakujyuu/yakujyuu1/h20_jyousei_yakujyuu.pdf
画像

グラフは、上記の警察庁資料に基づいて、私が作成したものです。

とはいえ、近年、少年の薬物乱用の動向に、ちょっとした変化が生まれ、その結果、大麻の乱用が目に付くようになってきました。上記の警察庁資料に基づいて、少年の薬物乱用の動向をまとめておきます。
@変化その1―シンナー乱用は引き続き減少
昭和50年代から平成の初頭まで、少年の薬物問題を代表してきたのがシンナー等有機溶剤の乱用でしたが、これが平成3年ころから急速に減少し始め、平成20年では500人を下回りました。
A変化その2―覚せい剤事犯の減少
少年に限らず、平成13年ころから覚せい剤事犯が減少しています。当ブログで何度も述べているように、わが国に流入する覚せい剤が減り、末端での密売価格が高騰していることによる減少だと思われます。
B変化その3―大麻だけは増加トレンド
急激に増加しているわけではありませんが、他の薬物事犯が顕著な減少を示しているのに引き換え、大麻事犯だけは増加傾向にあります。
C現状―少年では、覚せい剤と大麻が拮抗
下のグラフは、平成20年における薬物事犯少年の検挙人員(人数)を表したものです。上記のような変化の結果、少年では、覚せい剤事犯と大麻事犯が肩を並べる状態になっています。覚せい剤が減少傾向にあり、大麻がやや増加を続けていることから、早晩、少年における乱用薬物の代表が大麻という状況になりそうです。欧米では、少年が乱用する薬物として、第一にあげられるのが大麻ですが、わが国の状況も欧米に近づきつつあるようです。
なお、数の上では、いまだシンナー乱用が多数を占めていますが、急速な減少を続けていることから、シンナー問題はすでに峠を越えていると考えてよいでしょう。
画像

グラフは、上記の警察庁資料に基づいて、私が作成したものです。

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また、京都の高校生が大麻を入れた財布を落とし、大麻所持容疑で逮捕されました。
財務省は、覚せい剤の税関摘発件数と押収量は増加しており、大麻の税関摘発件数と押収量は減少の報告をしています。
なぜ覚せい剤事犯が減少しており、わが国に流入する覚せい剤が減っていると言えるのでしょうか。なぜ大麻事犯だけは増加傾向なのでしょうか。
疑問に思いました。
あらま
2009/10/09 21:36
だれかに都合の良い数字にしか思えないのは
私だけ?
まったく
2009/10/10 00:01
摘発件数=薬物使用者数ではない。
大麻をやる人間は知的レベルが割と高いほうだと思う。
ようは捕まらないようにすればいいだけ。
被害者がいないという犯罪を取り締まり強化すれば、政府や官僚に怒りが向かうだけだ。

昔(今も?)、インドに密輸屋という職業の人たちがいた。
ハードカバーの本の表紙などに巧妙に隠す、全く彼らの器用さには脱帽させられる。
今は隠すためのキットが世界中で売られている。
そのうちに覚せい剤を隠す専用の船まで作られるのではないか。資金が潤沢にあるからね。
民主党にはぜひ禁酒法時代を学んで欲しいね。

どうすれば起訴を免れるか、マスコミのおかげで学べたよね。
酒井法子は黙秘をすればよかったのに・・・
シンジケート
2009/10/10 07:45
覚せい剤、「値下がり」によって主婦に広がり、供給量が増えたためかの記事。
やはり、以前にコメントしたように、覚せい剤の財務省の税関摘発件数と押収量が増加していることは、摘発漏れの覚せい剤流入量が増え、値下がりしているのでは。ちなみに、主婦は0.1グラム当たり約5000円で入手したとのこと。
あらま
2009/10/31 20:55

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