英国が、危険ドラッグ全面禁止法案|速報

一般に「合法ドラッグ」と呼ばれ、公的な文書では新精神作用物質(NPS:new psychoactive substances)と呼ばれているものの販売などを全面的に禁止するという、新法案の準備が、英国(UK)で、進行中だと伝えられました。
EUからの離脱やスコットランド独立など、難しい政治課題が山積みの英国(UK)国会、先日、女王の施政方針演説の様子が報道されていましたが、そのなかに、危険ドラッグに対する全面禁止法制の導入という、驚くべき内容が含まれていたのです。

昨日、英国政府の広報サイトにその内容が掲載されました(下記参照①)。
精神作用物質法案は、英国内でのNPSの製造、販売、供給を全面的に禁止するものです。
担当大臣は、新法案について、「この画期的な法案は、NPSに対する我々の取り組みを根本から変え、政府が新たな物質を禁止するのに先駆けてさらに新しいものが市場に出回るというイタチごっこを終わらせることになる」と語っています。

新法案の概要は、以下のように説明されています。
*****
・精神作用物質―すなわち人が使用することを意図し、精神作用をもたらしうるあらゆる物質―の製造、供給、提供の申し出、供給目的での所持、輸入及び輸出は犯罪行為とされる。最高刑は7年の拘禁。
・この全面禁止法案は、全英国に及び、NPSを供給する英国のウェブサイトに対しても法執行権限が拡張されて、それらは閉鎖されることになる。
・アルコール、タバコ、カフェイン、食物、医療品は、1971年の薬物乱用法で規制される物質と同様に、適用から除外される
・必要な場合は、NPSを捜索押収し、破壊することができ、令状によって人の身体や所有施設、車両などに対して捜索を行うことができる
・アイルランドで導入された法制と同様に、新規物質でなくても、多年にわたり精神作用を感じるために使用されてきた精神作用を有する物質を対象とすることもできる
・警察や地方当局がNPSの供給事案に適切に対処することができるよう、行政罰の適用もありうる(私訳)
*****

英国は、今次の危険ドラッグ流行の震源地のひとつで、多くの危険ドラッグ製品が出回り、社会に影響を及ぼしてきました。2013年には、イングランド、スコットランド、およびウェールズで発生したNPS関連の死亡事故が、120件にのぼっています(英国の場合は、基本的に検死解剖で死亡原因として特定されたケースや、NPSが検出されたケースが集計されています)。
政府も次々に対策を強化してきましたが、イタチごっこの状態が繰り返され、もっと抜本的な対策を望む声もあがっていました。また、地方議会レベルでは、より積極的に販売店を取り締まる動きもあり、世論のプレッシャーが高まっていたといえます。

全面禁止策の導入という発表に、各方面からの反応が出ています。私も、いま大急ぎで主要メディアに目を通し始めたところなので、次回で続報するつもりです。

[参照]
①英国政府の広報
News story:Blanket ban to clamp down on 'legal highs'(29 May 2015)
https://www.gov.uk/government/news/blanket-ban-to-clamp-down-on-legal-highs

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