電子タバコにも合成カンナビノイド|米国からの情報

いまアメリカの青少年の間で、電子タバコが急速に広まっています。専用カートリッジから供給される少量の液体を霧状にしてタバコの代わりに吸うもので、ニコチンの入っているものやニコチンを含まないもの、フルーツやバブルガム風味など様々なフレーバーの専用リキッドが販売されています。
近年、喫煙による害に対する認識が高まるとともに、タバコの広告や販売への規制が強化され、喫煙人口はどんどん減少しているなかで、未成年を含む若者の電子タバコ使用の増加はとくに目を引く現象になっています。
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↑電子タバコと専用リキッドのイメージ
写真はSAMHSAニュースから借用したものですが、合成カンナビノイドと関係はありません。

最近、その電子タバコに、さらに厄介な問題が持ち上がっています。危険ドラッグの新タイプとして、電子タバコ専用リキッド(米国ではEリキッドなどと呼ばれています)が出回っているのです。主な成分は危険ドラッグに使われる合成カンナビノイですが、未規制物質のため「合法」と称して、コンビニ店やガソリンスタンドで1本20ドルほどで販売されているといいます。アメリカではハーブ型の危険ドラッグを総称して「スパイス」「K2」と呼ぶところから、このリキッド製品も「リキッド・スパイス」「K2リキッド」などと呼ばれています。

ミシガン州のデトロイト地域では、クラウド9 (Cloud 9)というブランドの製品が出回り、これを使った高校生などが救急搬送される事態が相次いだことから、警察は警戒情報を出し、条例でクラウド9の販売を禁止した郡もあります。

9月29日のNBCニュースは、ミシガン州では今年に入ってすでに数十人の青少年が、クラウド9を使って救急搬送されたと報じています。
[参照]
NBCニュースのビデオ(September 29th 2014)
Synthetic Drug Cloud 9 Linked to Several Hospitalizations
http://www.nbcnews.com/watch/nightly-news/synthetic-drug-cloud-9-linked-to-several-hospitalizations-334602819802

もともと、電子タバコが流行し始めたころから、この目新しい道具が薬物摂取に使われる恐れがあると指摘する声がありました。乱用者の一部で、覚せい剤やコカインなどの水溶性薬物を水で溶き、手製のリキッドとして使うことが広まっていたのです。加熱吸引(アブリ)の電子版といったところでしょう。
これに目を付けた業者が、危険ドラッグの新タイプとしてリキッド型を売りだしたところ、電子タバコの流行とあいまって、若者に急速に広まり始めたというわけです。

そういえば、英国でも、9月に合成カンナビノイド入りの電子タバコ用リキッドを使って、若者が救急搬送された例があり、この製品を販売した業者が検挙されたそうです。この流れは、意外なスピードで世界に広まっているのかもしれません。
[参照]
英カンブリア州警察の報道(2014年9月24日)
http://www.cumbria.police.uk/news/latest-news/carlisle-police-issue-synthetic-cannabis-warning-and-make-two-arrests

日本では以前から、液体状の危険ドラッグが「リキッド」などと呼ばれて販売されていますが、従来は飲用として使われてきたものが、電子タバコ用として、新たな需要を獲得することもありそうです。
危険ドラッグ市場の動きをしっかり監視しなければなりません。

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この記事へのコメント

滅智蓮寺 熾
2014年12月03日 15:05
最近、日本でも電子タバコ対応の脱法ドラッグが出始めたようです。
警察官に所持品検査をされても問題ないという点で、心理的に抵抗が薄いと思います。
私もこのブログ記事を読み、将来的には日本でも出てくるだろうと予測していましたが、意外にもずいぶん早く出てきました。

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