新規21物質が指定薬物に

訂正8月16日
表中のDL-4662に誤りがあったので、訂正しました。
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本日、指定薬物として新たに21物質を指定する省令が公布されました。施行は、8月25日から。
前回の緊急指定に続いて、「公益上、緊急に命令等を定める必要がある」場合に該当するとして、意見募集手続きを行わずに省令が公布され、また通例では30日となっていた周知期間も10日に短縮され、スピード施行となります。
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↑8月15日指定の21物質
この表は、厚労省の発表に基づいて、私が物質の性格別にまとめたものです。
・既指定の類似物質・・・新規指定物質の性格を理解するために、指定薬物または麻薬として既に規制されている物質から、類似構造をもったものを選び出しました。
・知事指定・・・今回の指定に先立って、知事指定薬物として規制されていたものを表示しました。日付は、東京都知事指定薬物としての指定日です。
・表中の番号は、私が任意につけたもので、厚労省の発表したものと異なっています。

●変幻自在な合成カンナビノイド
今回の指定内容でとくに目を引くのは、合成カンナビノイドの多様な変化です。
たとえば、下記一覧表の番号1、2はJWH-018の変化形ですが、JWH-018のインドール環(五角形の部分)がインダゾール(N=窒素が2つ)に置き換わっています。番号3、4でも、同じく、インドール環がインダゾールに置き換えられています。また、番号12は、かつて多くの製品に使われたAM2201の変化形で、インドール環が、ここではベンゾイミダゾールというパーツに置き換えられています。
JWH-018やAM2201は、比較的早い時期に出回った合成カンナビノイドで、ハーブ製品の代表的な成分として幅広く使われましたが、現在はいずれも麻薬として厳格に規制されています。またその基本骨格は包括指定の対象になっているため、最近では、これらの類似物質は見かけなくなりました。
ところが、このように化学構造の主要な部分で置き換えが行われ、包括指定の及ばない新規物質として流通しているのです。

実は、昔の人気成分が、こうした手法によって新規物質に生まれ変わって再デビューする流れがあると知って、日本にもこうした成分が登場するのではないかと危惧していたところでした。案の定、今回の指定には、新たな置換手法が多彩に含まれています。合成カンナビノイド製品への需要がある限り、イタチごっこは終わらないのです。

化学構造の上ではそっくり、通称名も昔の人気成分の名を引き継いではいても、主要なパーツが別なものに置き換えられているからには、その作用や性質には大きな違いがある場合も多いようです。昔のイメージを過信すると、思いがけない中毒事故に見舞われるおそれもあります。

[参照]
①厚労省の報道発表(2014年8月15日)
「新たに21物質を指定薬物に指定する省令を公布しました」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000054670.html

②パブリックコメント関係
「薬事法第二条第十四号に規定する指定薬物及び同法第七十六条の四に規定する医療等の用途を定める省令の一部を改正する省令(平成26年厚生労働省令第100号)」(結果公示)
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495140172&Mode=2

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この記事へのコメント

mossarin
2014年08月16日 09:14
需要、そうなんですよ!需要と供給なんです。
国家は国民に対して、お金持ちにしか必要なものを与えられないでいるということでしょう。
唯物主義がお金以外の大切なものを葬り去ったのです。

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