指定薬物として次期の規制予定は10物質

指定薬物として次期に規制対象となる予定の10物質が、パブリックコメントのために公表されています。これは、12月17日に開催された薬事・食品衛生審議会薬事分科会指定薬物部会で審議され、いま指定のための手続きが進行しているものです。
■公布日:平成26 年2月下旬(予定)
■施行期日:平成26 年3月下旬(予定)
■新たに指定薬物として規制対象になるのは、下記の10物質
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↑新たに指定薬物として指定予定の10物質
下記の参照資料に基づいて私が整理したもので、掲載順及び番号は公表されたものと異なります。

●多様化する興奮系薬物
2013年にはいって、わが国の脱法ドラッグ市場では、覚せい剤に似た中枢神経興奮作用、いわゆるアッパー系の作用を売り物にする製品が多くなってきたように思います。こうした薬物は、「バスソルト」「パウダー」などと称して粉末状の製品として販売されるほか、「アロマリキッド」などの名で売られる液体状製品や、乾燥植物片に添加して「ハーブ」としても販売されています。
興奮作用をもたらす成分として、とくに目についたのは、α-PVPに類似した薬物が、次々と市場に現れたことです。今回の指定予定のなかにも、α-PVPとそっくりな化学構造の新規薬物3種が含まれています。上表の3番から5番はいずれも、α-PVPの後継品として出回り、すでに指定薬物として規制されたものの類似物質(アナログ)で、たとえば4番のα-PBP piperidine analogは、4月に規制されたα-PBPのピロリジン環をピペリジン環に置換えたものです。

でも、間もなく施行されるカチノン類に対する包括指定によって、興奮系薬物の多くが一気に規制対象になり、脱法ドラッグ市場から消えることになります。α-PVP類似の薬物の多くも、包括規制の対象になります。
しかし、脱法ドラッグ市場には、包括規制の導入に備えて、すでにカチノンと異なるタイプの興奮系薬物が登場しているようです。上票の6番から8番には、覚せい剤に似たフェネチルアミン類、アミノインダンの仲間、そしてリタリンの類似薬物と、多様なタイプの興奮系薬物が顔をそろえています。なかでも6番の5-APDBはBenzo Furyと呼ばれて出回っているAPBの仲間で、ヨーロッパでは多くの類似薬物が登場して警戒されているものです。
1月12日から施行されるカチノン類の包括指定に対応して、現在の市場には、多様なタイプの興奮系薬物が出回っていることでしょう。ユーザーが感じる作用は似ていても、薬物のタイプが違えば、薬理作用や急性中毒の現れ方も異なるはずです。成分の変化によって、思いがけない事故につながることのないよう、祈ります。

それにしても、大きな規制導入を目前にして、ユーザーに警戒を促すための情報発信がほとんどないことが気がかりです。

[参照]
パブリックコメントの意見募集
「薬事法第二条第十四項に規定する指定薬物及び同法第七十六条の四に規定する医療等の用途を定める省令の一部を改正する省令」(案)に関する意見募集について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495130210&Mode=0

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