米で大型薬物密売サイトを摘発|インターネットと薬物密売

ユーザーのアクセス経路が追跡されないようTORネットワークでIPアドレスを匿名化し、ネット上の仮想通貨ビットコインで取引するという、闇サイト「シルクロード」を米FBIが摘発し、サイト運営者を逮捕していたというニュースが流れています。
この闇サイトは、国際的な薬物掲示板でのチャットを通じて、世界中に広まり、世界各国から多くのユーザーが登録していたそうです。扱うのは「違法」もので、ヘロインやコカインといった薬物が頻繁に取引され、ハッキングや爆発物関連のソフトなども掲載されていたといいます。

<ニュースから>*****
●巨大麻薬密売サイト摘発=仮想通貨で取引―米FBI
【シリコンバレー時事】米連邦捜査局(FBI)は2日までに、麻薬などの取引を仲介していたインターネット上の売買サイト「シルクロード」を摘発した。サイトを運営していたロス・ウルブリヒト容疑者(29)を麻薬密売などの容疑で逮捕するとともに、同サイトを閉鎖した。
米メディアによると、ウルブリヒト容疑者は2011年にサイトを開設。これまでに12億ドル(約1170億円)に上る取引を仲介し、8000万ドル(約78億円)以上の仲介手数料を得ていた。サイトでは世界中から90万人以上が利用登録を行い、ヘロインやコカインなどの違法薬物を売買。殺人などの犯罪行為の代行も取引対象となっていた。
売買には資金の流れが追跡されにくい仮想通貨「ビットコイン」が利用され、捜査当局は360万ドル(約3億5000万円)相当のビットコインを差し押さえた。
時事通信 10月3日(木)6時58分配信
*****

私がこの闇サイトの存在を知ったのは、1、2年前のことでしょうか。国際機関の薬物関連の報告書に目を通していたとき、インターネットを通じた薬物密売の事例として取り上げられていたのが、この「シルクロード」でした。TORという何やら難しそうなソフトを使ってアクセスするということで、ネットに不案内な私はとても手が出せないままになっていました。
基本的な仕組みは、一般的なネットオークション・サイトと同じで、サイト上で売り手と買い手が取引を行い、サイト運営者には仲介手数料が入るのですが、上の記事によればこの仲介手数料が約78億円に達していたということですから、膨大なユーザーが利用していたことでしょう。

摘発を知らずにこのサイトにアクセスしたユーザーは、米司法省などのいかめしいマークとともに「このサイトは摘発されました」という告知文が掲載された画面に遭遇し、驚くとともに、自分の利用記録がどんな形で残されているかと、不安に駆られることになります。

画像

↑BBCのニュース記事「シルクロード:ユーザーは足跡を残しているか」より
(下記参照①)

この闇サイトの摘発は、インターネット上のオークションにも少なからぬ影響を及ぼしたようです。10月3日付のBBCニュースによると、FBIの大量押収によって、インターネット上の仮想通貨ビットコインの評価額は、140ドル(約13,600円)から一時は110ドル(約10,700円)にまで急落したそうです(下記参照②)。

さてさて、TORネットワークやら仮想通貨ビットコインやらを相手に、捜査当局にとっては犯罪立証に向けた厳しい道のりが続くことになるでしょう。苦労が思いやられます。とりあえず、残りわずかとなっている私の法曹人生のなかで、こんな事件に出くわす羽目にならないよう、祈ることにしましょうか。

[参照]
①BBC>Silk Road: Did users leave traces?(3 October 2013)
http://www.bbc.co.uk/news/technology-24383467
②BBC>Bitcoin value drops after FBI shuts Silk Road drugs site(3 October 2013)
http://www.bbc.co.uk/news/technology-24381847

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