麻薬のGHBを自宅で製造のニュースに

<ニュースから>*****
●合成麻薬所持容疑で高校職員逮捕=薬局で原料購入、製造か-警視庁
薬局で購入した薬品で合成麻薬を製造し自宅で所持していたとして、警視庁組織犯罪対策5課は17日までに、麻薬取締法違反(所持)容疑で埼玉県立草加南高校の事務職員、A容疑者(43)=同県越谷市千間台東=を逮捕した。「自分で使うために作った」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は13日午後、合成麻薬4-ヒドロキシ酪酸(GHB)を含む液体52ミリリットルを所持していた疑い。
同課によると、A容疑者は薬局で購入したアルカリ試薬と有機溶剤を混ぜ合わせるなどして、自宅でGHBを製造していた。GHBは睡眠導入剤や麻酔薬などに使われていたが、2001年に麻薬指定され、所持や製造などが禁止された。同容疑者は「規制前から使っており、禁止後は自分で作っていた」と話しているという。
時事通信(2013/07/17-12:43)
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多少なりとも麻薬に通じている人なら、薬局で購入した薬品類からGHBを製造・・・と聞けば、GBLや1-4ブタンジオールなどすぐに思い浮かぶ化学品がいくつかあるはずです。いずれも、有機溶剤などとして使われているもので、GHBに似た性質を持っています。
英国では、すでに規制されていたGHBの代用品として、類似物質のGBLが脱法ドラッグとして広まり、死亡事故も発生したことから、2009年にGBLを規制薬物としました。
GHBは、主に液体状で出回る薬物で、飲み物に混ぜたりして使用されます。中枢神経抑制作用とともに筋弛緩作用があるため、睡眠薬のように使う例もあるといい、また、女性のドリンクにこっそり混ぜてデートレイプ薬として悪用されたケースもあります。
ひと昔前の欧米では、GHB乱用がかなり広まっていましたが、窃取した量や体調によって、昏睡や仮死状態に陥ったり、死亡事故の発生も伝えられました。アルコールとの併用は、とくに危険だといわれます。

●こうした事件は、後処理が重要
さて、問題は、こうした事件が報道されたことで、いろんな余波が起きるだろうという点です。薬局で入手できる化学品を使って、自分で麻薬が作れるなら、試してみようと考える人たちが現れることは、誰でも想像できます。ニュース映像を見て、すぐに情報を探し始めた人も、少なくないと思われます。
こうしたニュースは、もろ刃のヤイバになりやすいものです。一面では、麻薬の密造に対する警告を発すると同時に、面白半分に密造を試みる人たちの無謀な行動を呼び覚ましてしまう面もあります。ニュース報道がホットなうちに、後処理をしておかなくてはなりません。
[薬品・化学品関係者への広報]
このニュースに触れて、化学品を扱う人たちは、取扱製品が思いがけないところで麻薬の密造に使われる危険性に気づいたことでしょう。今回問題になった製品のほかにも、麻薬や覚せい剤の密造に使われる化学品はいろいろあります。どんな製品が密造原料になりやすいのか、関係者にしっかり把握してもらうことは重要だと思います。
実用されている化学品とはいえ、販路が限られているものだけに、こうした化学品と無縁な人が購入しようとすれば、目につくはずです。こうした事件をきっかけに、関係者への広報をしっかり行うことは、密造防止の重要なカギになるでしょう。
[インターネット監視]
この事件の報道をみて、さっそくインターネットを検索してみると、想像した以上にGHB密造情報らしきものがみつかりました。ほかにも、薬物の密造や、大麻やマジックマッシュルームなどの栽培に関する情報も多彩にあり、違法情報に該当しそうなものも目につきます。
この機会に、こうしたインターネット上の情報の大掃除をしてはどうでしょうか。
[一般への広報]
欧米では、一般人が薬物の密造を試みた結果、爆発や火災、重症やけどなどの事故を起こしてしまったというニュースが、よく報じられています。これまで、わが国ではこうした事故は限られていましたが、インターネットなどを通じて薬物密造の情報がたちまち広まる現代では、油断してはいられません。
面白半分で薬物密造に手を出す人たちの行動にストップをかける広報活動も、これからは必要になるかもしれません。

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