脱法ドラッグ→指定薬物→麻薬

合成麻薬α−PVPを使用したとして、今月6日に逮捕された芸能人が、処分保留のまま釈放されたと、ニュースが流れています。

<ニュースから>*****
●清水健太郎さん 処分保留で釈放
合成麻薬を使用したとして、今月6日、麻薬取締法違反の疑いで逮捕された元俳優の清水健太郎さんについて、東京地検は24日、処分保留のまま釈放した。
警視庁によると、尿検査では合成麻薬が検出されていたが、清水さんは「脱法ハーブだと思っていた」と話していたということで、違法だという認識が低かったと判断されたとみられる。
日本テレビ系(NNN) 6月25日(火)14時42分配信
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●広報活動が追い付いていない
わが国では、脱法ドラッグに対する規制は2段階で行われます。
まず、指定薬物として輸入や販売等が規制されます。近年では、市場に出回る新種の薬物が急増しているため、指定薬物への指定も頻繁に行われ、また合成カンナビノイドの一部に対して包括指定が導入されたこともあり、現時点での指定薬物は900種に近い規模になっています。
ただし、この指定薬物の段階で取り締まりを受けるのは主に業者で、一般のユーザーの所持や使用は処罰されません。

しかし、それでもまだ出回ってしまうものや、とくに害の大きいものについては、第2段階として、指定薬物から麻薬に格上げ指定されることになります。麻薬に指定されると、一般人の所持や使用も禁止され、取り締まりの対象になるのです。2012年7月にJWH-018など4種が麻薬に指定されたのを皮切りに、現在までに12種が、制定薬物から麻薬に格上げ指定されています。
画像

↑厚生労働省が作成したポスター
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/index.html

■一般人にまで取り締まりが及ぶ麻薬指定
麻薬に指定されると、一般人の所持や使用も禁止されます。たとえ、以前に脱法ドラッグとして購入した製品であっても、その成分が麻薬に指定されると、手元に保管しているだけで違法になるのです。麻薬指定されたことを知らなければ処罰されることはないのですが、知らなかったかどうかの判断はとかく微妙で、逮捕されて取り調べを受けるというリスクはつきまといます。
本来なら、麻薬に指定する段階で、ユーザーの手元に保管されている含有製品を徹底的に掘り起し、回収や廃棄を促すためのキャンペーンが行われなければならないはずです。ところが実際には、ごく控えめな広報活動が行われるだけで、肝心のユーザーに情報が行きわたっているとは、とても思えません。

たとえば、上記のポスターは厚生労働省のサイトに掲載されているもので、合成カンナビノイドのAM2201、MAM-2201の2種が5月26日から麻薬として取り締まりの対象になったことを告知していますが、はたして、これを見たユーザーが、手元の脱法ドラッグが麻薬かどうか判断できるでしょうか。しかも、せっかく作成したポスターとはいえ、私が街でこれをみかけたのはわずかに1回、地方の役所に出向いた折に、広報版に掲示されているのをみただけです。
たしかに、よく探せば、麻薬に指定された成分を含有している製品の品名や写真も公表されています。昔に比べれば大きな進歩だともいえますが、どう考えても、最も知ってほしいユーザーに、こうした情報が届いているとは言えません。

取り締まりに当たる側にとっても、麻薬指定の情報が広く一般に周知されない限り、効果的な取り締まりなどできそうにありません。せっかくの法規制も、これでは生かされないまま空洞化してしまうでしょう。
まずは広報、そこから見直してみましょうよ。

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