エナジードリンク|米国で高カフェイン食品をめぐる騒動

炭酸飲料の消費が伸び悩む中で、「エネルギー補給食品」という新しい需要を掘り起こすものとして、メーカー側が熱い期待を寄せているエナジードリンク、その市場規模は100億ドルともいわれています。「エナジー(エネルギー)」と呼ぶ理由は、添加された比較的大量のカフェインの作用によって、心身の活性化がもたらされるからです。
「エナジードリンク」として売り出された炭酸飲料が人気を呼んでいることから、カフェイン添加食品の波は、スナック菓子やチュウインガムにまで及び、アメリカではいま、「エネルギー補助食品」がちょっとしたブームになっています。

しかし、ブームが過熱する中で、カフェインによる健康被害も発生し始めました。口あたりの良い飲み物やスナック菓子などを食べて、思いがけず大量のカフェインを摂取してしまい、カフェイン中毒症状によって救急搬送される例が多発し、ついには子どもが死亡するという事故まで起きてしまいました(下記参照①)。

コーヒーや茶に含まれ、日常に溶け込んでいるカフェインは、これまでその急性中毒があまり問題になることもなく、食品への添加についてとくに制限も定められていません。しかし「エネルギー補給」というキーワードで、かつてないほど多量のカフェインが添加された食品が出回っていることで、いま、改めてその添加について幅広い議論が沸き起こり、米食品医薬品局(FDA)はその実態調査に乗り出し、州や市といった自治体の中には、独自の規制策を模索する動きも出始めました。

そのカフェイン添加食品をめぐって、ここ数日、米国ではまた新たな動きが報じられているので、最近のニュースをかいつまんで紹介します。

●エナジードリンクをめぐるメーカーVS.サンフランシスコ市の訴訟
エナジードリンクの最大手メーカー、モンスター・ビバレッジ社とサンフランシスコ市の間で、訴訟合戦が展開されています。最初にアクションを起こしたのはモンスター・ビバレッジ社で、4月末、サンフランシスコ市が同社製品の販売などを不当に制限しようとしているとして、同市を提訴。その後、今度はサンフランシスコ市が、「科学的な研究によって、高濃度のカフェイン添加飲料は心不全などを引き起こす恐れがあるとされているにもかかわらず、同社は6歳の子供にまでこの製品を販売している」として、カリフォルニア州法違反で同社を訴えるという事態になっています(下記参照②)。

●大手菓子メーカー、カフェイン添加ガムの販売自粛へ
最近、カフェイン添加のチュウインガムを発売した米大手菓子メーカーのリグレー社は、当面の間、新製品の製造と販売を自粛すると発表しました。FDAの調査が行われていることなどを考慮したうえで、自主的に決定したということです。同社は報道発表に当たって、カフェインについて、製造や消費の目安となるガイドラインが示される必要があるとコメントしています(下記参照③)。

[参照]
① エナジードリンクによる救急搬送について(過去記事)
エナジードリンクとカフェインの副作用(2013/03/22)
http://33765910.at.webry.info/201303/article_12.html
② モンスター・ビバレッジ社とサンフランシスコ市の訴訟問題の報道
CBS(AP)ニュース>San Francisco sues Monster for marketing energy drink to kids(May 6, 2013)
http://www.cbsnews.com/8301-204_162-57583084/san-francisco-sues-monster-for-marketing-energy-drink-to-kids/
③ リグレー社の販売自粛に関する記事
CBS(AP)ニュース>Wrigley halts sales of caffeinated gum(May 8, 2013)
http://www.cbsnews.com/8301-505123_162-57583576/wrigley-halts-sales-of-caffeinated-gum/

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 6

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた 驚いた 驚いた 驚いた

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック