運び屋に対する死刑を見直し|シンガポール

シンガポールは、薬物密輸や売買を厳しく取り締まり、違反者に対しては、外国人であっても、死刑を科す国として知られてきました。同国の薬物乱用法では、薬物の[取引]、[製造]、[輸出入]などの違反に対しては、有罪となれば、科される刑は死刑に限定されており、また、一定量以上の薬物を所持した場合、反証がない限り、[取引]目的であると推定されるなど、非常に厳しい規定があります。

そのシンガポールで、薬物密輸の運び屋に対して、従来の絶対的死刑に代えて、終身刑を選択することができるよう法律改正が行われそうだと、AP通信社が伝えています。
7月9日の国会で、Teo Chee Hean副首相は、薬物の運び屋に対して、事実上当局に協力した場合や、あるいは精神的障害がある場合、裁判官の裁量で終身刑を選択することができるよう、政府は検討していると発言しました。ただし、薬物密輸の首謀者や薬物密売犯に対しては絶対的死刑が維持されるということです。
法律改正には、議会の承認が必要ですが、与党が圧倒的多数を占めている状況下で、改正案は間違いなく国会で可決されることになるだろうと、ニュースは報じています。
今のところ、シンガポール発の速報が報道されているだけですが、間もなく、詳細も報じられることでしょう。

死刑廃止国が増えるなかで、薬物犯罪者に対して絶対的死刑を定め、執行してきたマレーシアとシンガポール両国は、とてもよく似た法律制度を持っています。近年、両国では薬物犯罪者に対する死刑執行がいくらか抑制されているようだと伝えられていましたが、上記のニュースでその流れが裏付けられたことになります。
さて、このニュースでマレーシアはどう動くのでしょうか。マレーシアでは、昨年、覚せい剤を輸入したとされる日本人女性に対して、死刑が言い渡されています。

①AP通信社の報道
■ABCニュース>Singapore to End Mandatory Death for Drug Couriers /AP (July 9, 2012)
http://abcnews.go.com/International/wireStory/singapore-end-mandatory-death-drug-couriers-16738298
②関連の過去記事
■シンガポール|薬物密輸と死刑の問題7(2010/05/28)
http://33765910.at.webry.info/201005/article_25.html

■シンガポール続|薬物密輸と死刑の問題8(2010/05/30)
http://33765910.at.webry.info/201005/article_26.html

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