脱法ハーブ、ユーザーのほとんどが青少年

脱法ハーブの話題がマスメディアをにぎわすようになって、このところ乱用の拡大がさらに加速しているようです。東京では、今年1月から5月末までで、救急要請が99人に上ったと、警視庁が発表しました。

<ニュースから>*****
●脱法ハーブで救急要請、今年5か月で都内99人
幻覚作用のある脱法ハーブの吸引が広まっている問題で、警視庁が、東京都内で体調不良を訴えて救急搬送を要請したケースを調べたところ、今年1~5月末で昨年1年間の11人を大幅に上回る99人(84件)に上っていることがわかった。
中学生も含まれていた。同庁が19日発表した。
発表によると、男性85人、女性14人。年代別では20歳代が最多の51人で約半数を占めた。次いで30歳代19人、未成年者13人と続き、最年長は57歳の自営業男性だった。未成年者の大半は、中高、大学生で、路上で意識がもうろうとして救急搬送された中学3年男子(14)は「先輩に勧められた」と話しているという。(以下省略)
読売新聞 6月19日
*****

●急性中毒患者のほとんどが青少年
脱法ハーブによる健康被害が急増していることを受けて、日本中毒情報センターに寄せられた脱法ハーブ関連の急性中毒例について分析した報告書が、同センターのサイトで公開されていますが、わが国ではおそらくこうした分析がされた最初のものだと思います。
この報告書は、2008年1月から2011年6月までに、同センターで受信した「合法ハーブ」による急性中毒に関する問い合わせ36件について解析したものですが、患者の大多数が青少年層であることなど、上記の警視庁の発表とほぼ共通しています。
なお、日本中毒情報センターには、各地で発生する中毒事故に関して問い合わせが寄せられますが、脱法ハーブに関しては、2008年ころから急性中毒に関する問い合わせがあり、2011年中の問い合わせは58件にのぼったということです。

■患者の年齢層など
・10歳代(25.0%)、20歳代(58.3%)、30歳代は(8.3%)、40歳以上(5.6%)
・ 若年層が多いのが特徴で、30歳未満の青少年層が全体の8割以上を占めている
・ 男性が86.1%
■追跡調査した症例
報告書は、対象ケースのうち、医療機関に追跡調査をすることができた14例について、さらに詳細な情報を提供しているので、その一部を紹介します。
・中毒症状の出現時間は早く、患者は、摂取後3.5時間以内に医療機関を受診していた。
・出現症状は、大麻中毒の主症状である意識障害や精神症状のみならず、ショック状態(1例)、振戦・痙攣(5例)、頻脈(11例)、散瞳・羞明(7例)などが認められた。
・入院を要したのは10例、入院日数は9例が1~2日間、誤嚥性肺炎を起こした1例は4日間であり、外来のみは4例であった。

[出典]
黒木由美子ほか「日本中毒情報センターで受信したいわゆる『合法ハーブ』による急性中毒に関する実態調査」中毒研究2011年24巻4号
http://www.j-poison-ic.or.jp/ippan/2011No.4.pdf

脱法ドラッグの歴史は、急性中毒の歴史だといっても良いでしょう。繰り返し述べてきたように、脱法ハーブの成分は人が摂取するために開発されたものではなく、その作用や害も正確にわかっていないのですから、過量摂取(オーバードゥーズ)による急性中毒が発生しやすいのは、当然のなりゆきでしょう。加えて、「合法」や「ハーブ」といったことばについ油断してしまうのか、大量に使ったり、アルコールや他の薬物と併用したりといった、危険性をことさら増大させるような使い方もみられます。
脱法ハーブの被害を最初に受けるのは、まず使用者本人です。こうした薬物の使用には大きなリスクが伴うことを、しっかり認識してほしいと願います。

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この記事へのコメント

やまこ
2012年08月16日 09:18
分かりやすかったです。

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