AMTの液体となると・・・T氏の麻薬所持事件

覚せい剤取締法違反で有罪判決を受けた女性タレントの元夫、T氏の麻薬所持事件が報道されています。
発見された麻薬はAMTで、ビン入りの液体だとか。
ん・・・?

思い当たるのは、今年春に、東京都が「違法(脱法)ドラッグから「麻薬成分」を検出!」と発表した件。このときに問題になった中に、AMTを含有する液体状の製品が何点かありました。ビンに入った液体で10ミリリットルほどの量、成分はAMTとなると、やはりこれでしょうか。
[参照]
東京都>報道発表「違法(脱法)ドラッグから「麻薬成分」を検出!」(平成24年2月28日)
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2012/02/20m2s500.htm

東京都が上記の発表をしたのは、今年2月28日。当日から翌日にかけてメディア各社がこの話題を取り上げていました。しかし、発表と同時に、販売店は該当製品の販売を停止し、在庫品を確実に回収する措置が講じられたはず。なぜ発表後にこのようなものが出回ったのか、不思議といえば不思議です。

もしも、今回の麻薬が脱法ドラッグとして販売されていたものだとすれば、麻薬と認識して入手したかどうかが問題になるかもしれません。
麻薬が含まれていると気付かずに入手した場合には、罪に問われることはありませんが、気付いていながら入手したとすれば、麻薬の譲り受けや所持にあたります。当事者の言い分だけでなく、購入した時期や購入方法、ルートなどを検討して、緻密な判断が求められることになるのでしょうか。

ところで、なぜ脱法ドラッグとして販売されていた製品に、麻薬が入っていたのか、首をひねっておられる方も多いことでしょう。これは、製造時の手違いや、誰かの悪意から起きたことではなく、国ごとの薬物規制のギャップのせいで起きていることなのです。
AMTは、1990年代末ころから、欧米を中心に、幻覚作用のある脱法ドラッグの成分として出回ってきたものです。わが国では2000年代前半に脱法ドラッグとして出回りましたが、2005(平成17)年に麻薬に指定されました。
しかし、脱法ドラッグ市場に出回る多様な薬物に対する法規制の状況は、国ごとにバラつきがあるのが現実で、AMTの場合も、国によっては法規制の対象になっておらず、現在も脱法ドラッグとして出回る製品に使われていることがあります。そのため、外国から輸入される脱法ドラッグの中に、時おり、わが国では麻薬として厳しく規制されている成分が検出されるということが起きるのです。

AMTという名はα-メチルトリプタミンの略称。法令には3-(2-アミノプロピル)インドールと記載されています。
AMTはトリプタミン基本骨格を持ち、強い幻覚作用のある麻薬で、下図で示したように、その化学構造には、マジック・マッシュルームに含まれる麻薬成分のサイロシンと共通する部分があります。
また、麻薬のDMT、DETも極めてよく似た物質です。

■↓サイロシン・麻薬(マジックマッシュルームの成分)
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■↓AMT・麻薬
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