中国のニセ医薬品事情|無承認薬のインターネット販売2

大量のニセ医薬品が生み出されている中国では、いま、政府はその取り締まりに力を入れ始めているようです。2011年頭の中国の英語ニュースは、ニセ医薬品など60トンが処分されたという記事を掲載しています。

<中国のニュースから>*****
●中国政府は模造や不良医薬品を大量処分
処分されたのは北京の医薬品監督事務所が押収したもので、ニセのバイアグラや糖尿病治療薬など130種の医薬品、3000個の医療用品など約60トン、小売価格で4000万元相当。州の当局は、全国規模で知的財産権を侵害するニセモノや粗悪品の取締りを強化しており、その一環としてインターネット上でニセ医薬品を販売している31のウェブサイトを確認したという。
■XINHUA net.>China destroys tonnes of fake, substandard drugs (2011-01-18)
http://news.xinhuanet.com/english2010/china/2011-01/18/c_13696655.htm
*****

●ニセ医薬品製造の実態
前回で紹介したように、世界の市場に出回っているニセ医薬品の多くは中国製だといわれますが、その製造の実態は、なかなか私たちの目に見えてきません。
ちょっと古いものですが、サンデー・タイムズの2007年9月23日号に、中国河南省のニセ医薬品製造業者を覆面取材した記事が載っています。英国の薬品卸売業者を名乗った覆面レポーターが訪れたのは、河南省の貧しい農業地帯には場違いな製薬工場。
商談を装って訪れたレポーターが案内されたのは、まず、Macコンピュータが並んだ印刷工場で、ここで包装のコピーが作成されます。記事は「錠剤そのものの製造は比較的やさしいが、でも、包装の出来がよくないとまともな値段で売れない。」という中国人経営者の言葉を載せています。次いで案内された製薬工場でレポーターが目にしたのは、プラスチックのケースいっぱいのバイアグラやシアリスの錠剤。翌週に外国へ出荷するために、ブリスター包装の準備中だということです。
後日、レポーターが持ち帰ったバイアグラ錠剤を正規メーカーのファイザー社で検査してもらったところ、この錠剤はタルカムパウダーで増量されており、また錠剤のなかには有効成分が規定最大量の3倍含まれているものがあったといいます。ファイザー社の広報担当は、心臓血管などに疾患のある男性が使用した場合、1錠だけでも、深刻な副作用の危険性があると指摘したそうです。
過去10年にわたってニセ医薬品は増え続けており、2010年には380億ポンドに達するという試算もあるとか。記事は、アメリカとEUの市場に流入しているニセ医薬品のおよそ半分は中国製だと指摘しています。
たいへん興味深い記事なので、ぜひご一読ください。
[参照]
■Factory for fake prescription drugs(The Sunday Times, September 23, 2007)
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/uk/health/article2511583.ece

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この記事へのコメント

mossarin
2011年10月06日 22:49
ケミカルは違法或いは合法問わず、驚くような低コストで製造が可能なので、これからもますます増えていくでしょうね。
製薬会社は、開発コストがかさんで価格が高すぎる。
違法物は供給が需要に追いついてないのでぼろ儲け。
現代社会は心も身体も薬理的に、外科的にデザインしないとやっていけない。
大人は遺伝子操作した子供を欲しがるようになる。
怖いですね。人間は。

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