弁護士小森榮の薬物問題ノート

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zoom RSS 薬物掲示板の開設者逮捕|薬物密売のほう助

<<   作成日時 : 2010/09/28 23:44   >>

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<ニュースから>
●ネット掲示板管理者を逮捕 覚醒剤譲渡幇助容疑で全国初(2010年9月27日)
覚醒(かくせい)剤密売に利用されると知りながらインターネット掲示板を管理し取引を手助けしたとして、兵庫県警薬物銃器対策課などは27日、覚せい剤取締法違反(営利目的譲渡幇助(ほうじょ)容疑で、長野市平林の無職M容疑者を逮捕した。県警によると、覚醒剤の譲渡幇助容疑で掲示板管理者が逮捕されるのは全国初。M容疑者は容疑を認めているという。
逮捕容疑は、今年1月ごろ、大阪市浪速区の無職、S被告(36)=同法違反罪(営利目的譲渡)などで公判中=の書き込みが覚醒剤の密売広告と知りながら掲示板を管理し、岡山県に住む無職の男(38)が購入するのを手助けしたなどとしている。
同課によると、M容疑者はS被告らと面識はなく、1月ごろから携帯電話を使って無料掲示板約60サイトを開設。同課は他の掲示板も覚醒剤などの密売に利用されていた可能性があるとみて調べている(当事者の氏名を省略)。
[出典]産経新聞 9月27日(月)23時36分配信
YAHOOニュースhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100927-00000623-san-soci

インターネット上の掲示板が、覚せい剤など薬物密売人にとって有力な広告の場となっています。特定の売り先を持たない零細な密売人が、買い手を見つけるのが、こうした掲示板。「冷たいの」「アイス」「上ネタ」などの隠語を使った販売情報が掲載され、売買の仲立ちをしています。
インターネットを利用した密売が増えるにつれて、警察はこうしたサイトへの監視を強め、先ごろ発表された薬物乱用防止戦略加速化プランでも「サイバーパトロールの強化により、インターネットを利用した薬物事犯の取締り、違法情報の削除要請等を徹底するとともに、特に大麻種子の購入者・販売者に対して、不正栽培罪・同罪の幇助等の適用による検挙の徹底を図る。」として、重点項目にあげ、取締りを強化しています。

これまでにも薬物掲示板などの開設者が検挙される例がありましたが、これまでの検挙例は、掲示板など薬物情報サイトを利用して、覚せい剤密売の広告を掲載させたもの、あるいは、覚せい剤などの乱用をあおり、そそのかした、というもので、違反者に対する罰則が比較的軽いものでした。
・覚せい剤密売の広告を掲載させたケース・・・覚せい剤取締法第22条の2(広告の制限)違反、法定刑は3年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金
・覚せい剤乱用をあおり、そそのかした罪・・・麻薬等特例法第9条で規定、法定刑は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
当サイト内の過去記事で、これまでの検挙例について取り上げたものがありますので、参照してください。
●薬物取締法規と広告の禁止
http://33765910.at.webry.info/200811/article_4.html
●薬物サイトであおり、そそのかし事件の続報
http://33765910.at.webry.info/200905/article_22.html

今回は、覚せい剤密売(営利目的譲渡)のほう助での逮捕だと伝えられています。大麻栽培の急増が話題になった2008年に、大麻種子の販売業者が大麻栽培のほう助で起訴された例がありますが、薬物密売のほう助でサイト運営者が逮捕されるのは初めてだといいます。
刑法は、実行行為以外の行為で正犯の実行行為を助けた者をほう助犯として処罰するよう定めています。上記記事のケースでは、掲示板サイトへの書き込みを通じて密売を行ったのが正犯、掲示板サイトの運営者は、密売情報を掲載する場を提供して正犯の密売行為を助けたほう助犯として逮捕されたわけです。
薬物密売情報が多数書き込まれる、いわゆるウラ掲示板。密売行為との関係は明白なようにみえますが、実は、こうしたサイトの運営者を密売のほう助犯として立件することは、そう簡単ではありません。
密売人の書き込みと、実際の薬物密売行為が直結していることが立証されなくてはならないのです。書き込む人たちは匿名で、しかも具体的な取引交渉は掲示板上で行われるわけではなく、売り手と買い手との間で直接電話などを通じて進められます。この事件では、きっと、長期間にわたって大量の情報を分析し、匿名の投稿者を探り出し、実際の密売事件の検挙にいたったことでしょう。短い報道の裏には、多数の捜査員の粘り強い捜査があったのだろうと思います。

ところで、いわゆる薬物サイトを観察していて、いつも不思議に思うことがあります。いわゆるウラ掲示板を運営しても、だれも感動してくれないし、利益もないはずです。取締りを恐れてか、運営者は自分の素性を隠し、しじゅうサイトを移動させ、時には突然閉鎖したり・・・。いったい誰がどんな目的でこうしたサイトを開設しているのか、この事件を通じて明らかになるのでしょうか。
<参考・大麻栽培のほう助事例>
●大麻の種子、密輸入のリスクを負うのは誰か?
  http://33765910.at.webry.info/200811/article_20.html
●種子販売による大麻栽培幇助と大麻種子の無許可輸入
  http://33765910.at.webry.info/200901/article_27.html

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ますみ35
2018/05/08 22:39

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