中高生の喫煙と大麻|大阪府警の分析から

中高生の喫煙に関するニュースが続きました。今日は、中高生の喫煙と大麻乱用とのつながりを感じさせる、大阪府警の分析報告が伝えられています。産経新聞からちょっと長い記事を紹介します。

<ニュースから>
●大麻事件摘発の少年「たばこの延長で…」 大阪府警調書分析
たばこの延長で大麻に手を出し、仲間とのしがらみでやめられなくなる-。大阪府警少年課が大麻取締法違反(所持、譲渡)容疑で摘発した16~18歳の19人の供述内容を分析したところ、親しい人に誘われ軽い気持ちで始めたものの、友人同士の連帯感から引き返せなくなる少年特有の傾向が浮かび上がった。
昨年府立高校の生徒3人が大麻を校内で譲り渡したなどとして逮捕されたことを重くみた少年課は、有効な対策を講じるため平成20年7月から昨年12月までに同容疑で摘発した少年19人の取り調べ調書を分析。共通する要因などを洗い出した。19人は全て少年で、逮捕時は高校生10人、高校中退者8人、中卒が1人。非行歴がないのは7人で、通学先も府立、私立、専門学校など偏りはなく、どのような環境でも薬物に手を染める可能性が浮き彫りになった。
ただ、全員に喫煙習慣があり、うち12人は中学1年から、6人は中2から、1人は高校1年からそれぞれたばこを吸い始めていた。同じように煙を吸う形態が、大麻使用への心理的なハードルを下げさせているとみられる。
一方、きっかけは暴力団や売人ら危険な存在から誘われるケースはほとんどなく、先輩や友人ら親しい人に持ちかけられるのが大半。18人がそれぞれの仲間で大麻を吸い、使用回数が100回以上が7人、500回を超えた少年もいた。 
少年課は「喫煙を学校や家庭で放置せず、厳しく指導する必要がある。同年代が大麻に手を染めた実例を伝えることで、大麻の怖さがより分かるのでは」としている。(記事の抜粋)
2月23日8時34分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100223-00000512-san-soci

下は関西版で、もう少し詳しい記事が載っています。こちらも参照してください。
●仲間と大麻 負の連帯感 大阪府警 調書分析2010年2月23日
産経関西 http://www.sankei-kansai.com/2010/02/23/20100223-020780.php

10代の薬物使用者を対象にした調査研究では、飲酒、喫煙と薬物使用との関係がよく指摘されています。たとえば、「高校生の喫煙,飲酒,薬物乱用の実態と生活習慣に関する全国調査」という継続的な調査研究がありますが、その報告書では、高校生の飲酒・喫煙・薬物乱用に関連性があると、とくに飲酒頻度が高くなるほど薬物乱用の率が高くなっていることが指摘されています。
[出典] 兵庫教育大学 教育・社会調査研究センター「高校生の喫煙,飲酒,薬物乱用の実態と生活習慣に関する全国調査2004 報告書」2006年8月より
引用箇所はII 調査結果の概要 4飲酒と喫煙、薬物乱用との関連性
兵庫教育大学 教育・社会調査研究センターのサイトに2004年から2007年の調査報告書があります。
http://essrc.hyogo-u.ac.jp/report/

少年の薬物乱用、とくに大麻など少年にとって身近に受け止められている薬物の乱用は、決して問題行動や非行を繰り返した末にたどり着くわけではなく、ごく普通の生活や仲間との付き合いのなかで、そのきっかけが生まれています。少年たちが規範意識を緩め、社会のルールを気にしなくなり始めたとき、最初に現れてくるのが、飲酒や喫煙だと考えるとわかりやすいでしょう。
少年にとっては、タバコも酒も薬物も、すべて自分の健康と未来を損なう危険な存在。使用開始の時期が早ければ早いほど、そのリスクは大きくなるといわれます。

最近では、タバコ、酒、薬物、この3つをまとめて考え、少年たちに教えることが行われていると聞きます。こうした教育の資料として、大阪府警がまとめた分析資料のようなものが、生かされるといいですね。悲惨な事態に至った特殊な事例をとりあげて少年たちを脅すことより、等身大の仲間たちの失敗例のほうが、少年たちにとって生きた教材になるのではないでしょうか。

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この記事へのコメント

idiosyncrasy
2010年02月24日 10:36
自分の父親は医療企業の監査役をしており、従業員のほとんどは医学博士を取得しているのですが、喫煙率は半数を越えているそうです。煙草の弊害を十分に承知していながら喫煙行為をやめられない彼らを目の当たりにすれば、大麻に対するバッシングに若者が不可解に感じるのも当然のことでしょうし、同時に依存の恐ろしさも感じとることができるでしょう。
ブリー
2010年02月24日 21:23
高校生の男子が タバコを吸ったり お酒を飲んだりするのは もう当たり前という認識があります。この甘さが 薬物でも同じ という結果になっていくのでしょうか。友達に誘われたら いやとは言えない。そんな友達とは付き合わないという勇気。言うのは簡単ですが 大人でも つい断り切れず ということはよくある話です。子供の時から アルコール タバコ 薬物に関する教育が必要ですね。

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