香港でケタミン乱用が拡大

香港では、若者にケタミン乱用が拡大していると、8月1日のCNNの記事が伝えています。いまや、香港の青少年にとって乱用第一位の薬物になっているそうです。記事の一部を要約で紹介します。

●香港の若者にケタミン乱用の波
香港ではこの4年間で、21歳未満での使用が57パーセント増加していると、麻薬局長が発表。従来、香港では青少年の薬物乱用はごく限られたものだったが、次第に状況は憂慮すべきものになっている。
ケタミンは、動物用麻酔薬として用いられ、使用者はおよそ2時間にわたって無感覚状態になる。
香港警察の麻薬事務所監督によると、供給過剰と、他の麻薬類より安価であることから、若者にケタミンの乱用が広まっているという。コカインは1グラム103ドルで密売されているのに対して、ケタミンの密売価格は1グラム13ドルで、3人で使える量である。
香港のケタミンはインドや中国本土から香港に持ち込まれているという。
当局は、香港及び中国本土のシェンツエン(深圳)市での対策を強化しており、7月にシェンツエン市で開催されるイベント目当てに香港から来た薬物使用者約120人が逮捕された。9月からは学校での薬物検査も実施されるという。
CNN / Hong Kong youth caught in wave of ketamine addiction
http://edition.cnn.com/2009/WORLD/asiapcf/07/31/hongkong.ketamine/index.html

● わが国でのケタミン乱用
ケタミンは、主に動物用麻酔薬として獣医師によって使用されてきましたが、解離性麻酔薬のもたらす一種の幻覚作用を求めて乱用が広まったことから、現在では麻薬に指定され、その輸入や所持、使用などが厳しく規制されています。
麻薬として規制されたことにより、乱用の拡大には一定の歯止めがかけられましたが、現在も密輸、密売の検挙例が続いており、依然として乱用者が少なくないことがうかがわれます。
〔麻薬〕
2-(2-クロロフェニル)-2-(メチルアミノ)シクロヘキサノン(別名ケタミン)及びその塩類
麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令 第12号
〔乱用状況〕
動物用麻酔薬として使用されるものは注射剤ですが、乱用される薬物は白色、またはオフホワイトの粉末で、密輸品が「K」、「スペシャルK」等と呼ばれて密売されています。ケタミン粉末は、主に鼻からの吸引により使用されます。
麻薬に指定された後も、密売は後を絶たず、2008年のケタミン事犯の検挙件数は108 件、そのうち暴力団構成員等によるものは33 件、来日外国人によるものは、13 件と報告されています(警察庁組織犯罪対策部薬物銃器対策課『平成20年中の薬物・銃器情勢』 2009)。
〔ケタミンの作用〕
ケタミンの作用は、フェンサイクリジンに似ているといわれ、幽体離脱、臨死体験などを感じることができるとして、若者を中心に乱用されています。
ケタミン乱用によって、フェンサイクリジン乱用者に生じる幻覚、妄想などの統合失調症様の精神症状を引き起こす危険があると指摘されており、ケタミンによって誘発された精神疾患の症例が報告され、また、ケタミン乱用との因果関係が強く疑われる死亡例もありました。

香港は、東アジアの薬物密輸のハブ基地になっており、わが国には、香港やその周辺を仕出し地として、覚せい剤や大麻など多様な薬物が密輸されています。香港で安価なケタミンが大量に流通している現状は、やがて日本にも大きな影響をもたらすことになりかねません。

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