若者の薬物事犯 大麻で増加 覚せい剤では減少

警察庁組織犯罪対策部薬物銃器対策課編「平成20年中の薬物・銃器情勢 暫定値」を読みながら、最近の薬物問題の実像について考えてみたいと思います。
警察庁HP http://www.npa.go.jp/index.htm
平成20年中の薬物・銃器情勢
http://www.npa.go.jp/sosikihanzai/yakubutujyuki/yakujyuu/yakujyuu1/h20_jyousei_yakujyuu.pdf

●2008年、日本の薬物問題は比較的安定しています
下のグラフは、上記のデータにプラスして、同じ警察庁資料の古い年度のものからの数字を加えて、2001年からの推移を表したものです。2001年は、覚せい剤事犯の検挙者が減少し始めた年で、それ以来ずっと減少傾向が続いています。また、シンナーは、1980年代から減少を続けています。
わが国の薬物問題において2大問題であったシンナーと覚せい剤がともに減少を続けていることで、現在、わが国の薬物問題はかなり沈静化し、落ち着いた状態になってきているのです。2000年ころまで、毎年およそ25,000人が薬物事犯として検挙されていましたが、今では年間の検挙者は約15,000人です。
そのなかで、増加を示しているのが、大麻事犯です。数の上では、まだそれほど目立った存在ではありませんが、全体的に減少しているなかで、明らかな増加を続けているだけに、気になります。
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上記資料のデータに基づき、私がグラフを作成したものです
クリックでグラフが拡大します

●大麻の検挙者はどの層で増えているのか
上記資料から、大麻事犯での検挙人員を年齢層別にみていきます。もともと、大麻での検挙者の中心は青少年で、2008年では、未成年と20代の若者で全体の62.5%を占めています。
グラフは、年齢層別の構成を年度別に比較したものです。2008年では、全ての年齢層で増加が見られましたが、なかでも20歳代の若者が圧倒的に多く、この層の増加が、全体の増加を導いていることがわかります。
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上記資料のデータに基づき、私がグラフを作成したものです
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比較するために、覚せい剤事犯でのデータを同じ形式でグラフにしてみました。こちらでは、中心になっている年齢層は30歳代ですが、この年齢層がゆるやかな減少を示しています。
この5年間、40歳代、50歳代では目立った増減が見られません。ところが、未成年と20代の若者では、大幅な減少傾向が示されているのです。若者の覚せい剤離れが進んでいるといってよいでしょう。
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上記資料のデータに基づき、私がグラフを作成したものです
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●未成年と20歳代の動きに注目したい
未成年と20歳代からなる青少年層の検挙者が、大麻では顕著に増加し、覚せい剤では減少しているのです。当ブログ3月2日で少年の動向についてお伝えしたように、未成年者では大麻乱用が覚せい剤と肩を並べる状態になってきています(http://33765910.at.webry.info/200903/article_1.html)。
大麻と青少年の関係については、今後も注意して見守っていきたいところです。


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