弁護士小森榮の薬物問題ノート

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zoom RSS 大麻乱用少年44%増|少年非行情勢2015年

<<   作成日時 : 2016/02/25 17:32   >>

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警察庁は今日、2015年の少年非行に関する統計資料を発表しました。最近の犯罪減少傾向を反映して、刑法犯少年は12年連続で減少、2015年もまた戦後最少記録を更新したといいます(下記参照@)。

そのなかで、薬物犯罪だけは、数年来続いていた減少傾向にピリオドを打って、明確な増加を示しています。とくに、大麻事犯少年の増加ぶりは顕著で、前年対比で80%増という数字になりました。
もっと印象的なのは、少年の薬物事犯のトップが、大麻取締法違反となったことです。シンナー乱用少年が減少したことから、2010年以降は、少年の薬物事犯の第1位が覚せい剤、次いで大麻、という状態が続いていたのですが、2015年では、初めて、大麻事犯少年が覚せい剤を上回りました。
・2015年中の覚せい剤乱用少年
  覚せい剤取締法違反での送致人員(少年)・・・119人
  2014年との比較・・・・・・・・・・・・・・23%増
・2015年中の大麻乱用少年
  大麻取締法違反での送致人員(少年)・・・・・144人
  2014年との比較・・・・・・・・・・・・・・44%増
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↑薬物乱用少年の推移
各年度「少年非行情勢」のデータに基づき、私がグラフ化したもの

このたび発表された少年のデータでは、成人も含めた薬物犯罪全体の動向と、ほぼ同じ動きを見て取ることができます。でも、少年の場合には、変化がより明確に現れていることが気になります。若い層での変化は、よりダイレクトに方向性を示していると考えられるからです。
なお、当サイトでは、2015年の犯罪統計の数値に基づいて、大まかな傾向を概観した記事を掲載しているので、ご参照ください(下記参照A)。

●危険ドラッグが間口を広げたか
若者が薬物に対して抱く好奇心は、思春期を迎える10代半ばから20代前半までのいわゆる青少年期にピークになるといわれます。
しかし、覚せい剤や大麻などの薬物乱用に対して厳しい取り締まりが行われ、また社会全体に反薬物意識が行きわたっている日本では、少年が実際に薬物に接触するチャンスは、それほど多いものではありません。これまで、少年の薬物乱用は比較的低水準で推移してきました。

しかし、2011からの危険ドラッグ流行は、少年が身近に薬物に触れる機会を増やしてしまったようです。街角の販売店やインターネット上の販売サイトを通じて、だれでも薬物を手に入れることができ、しかも密売される覚せい剤や大麻と比べて、危険ドラッグは安価に提供されていたのです。
少年の薬物事犯者の急増は、危険ドラッグの沈静化に対応したものだとみることができるでしょう。ここで増加の流れを食い止め、少年たちの薬物に対する警戒心を引き上げることが、私たちに課された大きな目標です。

ところで、最近、高校生や小学生の大麻乱用についての話題が続いたことから、少年の大麻乱用と聞くと、即座に中高生をイメージされる方もあるでしょう。
でも、少年の大麻事犯のおよそ半数は、仕事に就いている20歳に近い少年で、中学生は3人、高校生は24人でした。
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↑大麻事犯少年の学識別
各年度「少年非行情勢」のデータに基づき、私がグラフ化したもの

[参照]
@警察庁サイト内情報
「少年非行情勢(平成27年1〜12月)」2016年2月25日発表 http://www.npa.go.jp/safetylife/syonen/hikoujousei/H27.pdf
Aサイト内過去記事
「なぜ減らない薬物事犯|犯罪統計2015年」2016/01/19
http://33765910.at.webry.info/201601/article_8.html

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ひとつお聞きしたいのですが、こういうデータはどこまで信用できるのですか?普通、「ドラッグやってますか?」なんて質問しても、違法薬物をやっているなんて答える人間がどれだけいるのですか?
またドラッグ事犯の検挙だって、その数字は取り締まり側のむな三寸です。頑張って取り締まれば多く捕まえられるが、あまり相手にしなかったら逮捕する数も減る。捕まえた人間で統計測るのってどれだけ誤差があるのですか?

あと再三申し上げていますが、大麻を薬物とくくって、今までと同じ事やっていたって、被害(無意味な逮捕)が続くだけですよ。今は小六でさえ大麻の正確な情報を独自に得る事ができる時代です。なのに問題視しているようで旧態依然のやり方しか考えていない様子。本気はまったく感じません。
日鷲
2016/03/02 20:40

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