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zoom RSS 大麻議論、今度は米連邦議会へ

<<   作成日時 : 2015/03/21 23:47   >>

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全米23州とワシントンDCが医療用大麻を容認する州法をもち、娯楽用大麻を合法とする州法は、コロラド、ワシントン州に加えてアラスカ州が2月に施行、オレゴン州は7月施行予定。
米国では、いま、州レベルで大麻規制の見直しが進行していますが、いよいよその議論が連邦議会にも本格的に持ち込まれることになりそうです。
3月10日、米連邦議会の上院に、医療用大麻に関する法案が提出されました。これまで、大麻関連の議案が下院に提出されたことはありますが、上院では初めてとなる法案で、しかも、超党派で集まった影響力のある議員たちが連名で提出したものだということで、メディアの注目を集めています。

この法案は「(大麻の)人道的利用、研究の促進、州法の尊重法」と名付けられ、原文のThe Compassionate Access, Research Expansion, and Respect States Act of 2015の頭文字をとって、「CARERS法」と呼ばれます(議案の内容は下記を参照)。なお、Carersとは介護人のことで、病者と介護人の基本的な権利を定めた英国の介護法を連想させる名称です。

大麻は、米連邦の規制薬物法でもっとも厳しい規制を受けるスケジュールTに定められていますが、この法案は、医療用の使用を認めることができるよう、これをスケジュールUに変更するというものです。
また、
・大麻成分のカンナビジオール(CBD)を大麻から除外する
・カンナビジオールの取り扱いは州が決定する
・大麻関連事業への資金提供を可能にする
・退役軍人のための連邦医療機関で医療用途の大麻の処方を可能にする
・医療用大麻の研究に関する制約を削減する
といった内容を含んでいます。

このうち、とくに話題を集めているのが、カンナビジオールに関する規定です。カンナビジオールとは大麻の3大成分のひとつで、THCによる精神作用を抑制する効果があり、てんかんなどの発作を鎮める効果があるといわれます。医療用大麻の供給ルートでは、カンナビジオールを豊富に含む品種が開発され、また、この成分を配合した薬剤(CBDオイル)が販売され、小児性てんかん患者の症状緩和に用いられている例が、メディアでも紹介されてきました。
カンナビジオールは大麻から抽出された成分であるため、連邦の規制薬物法では、大麻としての規制を受けていますが、法案は、これを「成熟した茎や種子」と同じように大麻から除外して、規制を受けずに取り扱うことを可能にしようと提案しているのです。

もうひとつ、退役軍人医療制度の下で、医療用大麻の処方を可能にするという点も、注目を集めています。現在は、連邦の医療機関や医療援助制度を利用する場合、たとえ医療用大麻を容認する州内でも、医療用大麻の処方は認められていません。さらに、患者の大麻使用が明らかになった場合は、医療援助を打ち切る規定もあるといいます。戦傷の後遺症やPTSDなどで苦しむ退役軍人の間で、医療用大麻への期待が大きいといわれるなかで、この案は一定の支持を集めそうだとメディアは評論しています。

さて、連邦議会の場で、どんな議論が展開されることになるのでしょうか。今後の流れが注目されるところです。

[参照]
@連邦議会に提出された法案
S.683 - 114th Congress (2015-2016):Compassionate Access, Research Expansion, and Respect States Act of 2015
https://www.congress.gov/114/bills/s683/BILLS-114s683is.pdf
A法案をとりあげたForbesの記事
Senators Introduce Bill To End Federal Curbs On Medical Marijuana Comment Now Follow Comments(Mar 11, 2015)
http://www.forbes.com/sites/davidkroll/2015/03/11/is-congress-planning-to-legalize-marijuana/

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米国の大麻市場を見聞すると、イリーガル品が既に市民へ行き渡っている様に感じます。

カリフォルニアのダウンタウンでは、ヒスパニック達がルーチンワークとして路上販売しています。


メトロSeventh Street駅周辺、チャイニーズシアタ周辺、そしてサンタモニカ桟橋周辺等、街の至る所で路上販売され、あの独特の香りが市民生活に密着しております。


特にサンタモニカ桟橋付近ではユーザも多く、夕刻時に併設するカフェテリアの、外部スピーカからチルアウト楽曲が流れ、右側に見える真っ赤なサンセットに、市民達が寛いでいました。

オアフ島ダウンタウンや、夕刻時のワイキキビーチ沿いにもユーザが居ました。


一方、地中海イビサ島では夕刻時に、真っ赤な太陽の下、海岸沿いでのチルアウトがユーザに大人気です。

同じイビサ島姉妹店が在るシンガポール海岸浜辺でも、欧州人チルアウトユーザが居ました。

今後、大麻が規制緩和された街の海岸沿いでは、チルアウトが流行しそうな気配がします。
最近欧州を中心に、トレンドになったチルアウトは、おそらくユーザの王道です。

神流美 王井門
2015/03/23 19:04

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