弁護士小森榮の薬物問題ノート

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zoom RSS 国連薬物犯罪事務所がATSの報告書を発表

<<   作成日時 : 2011/12/01 23:48   >>

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11月30日、国連薬物犯罪事務所はアジア太平洋地域のATS(アンフェタミン型興奮剤)の新しい報告書『2011年版ATS等のパターンとトレンドPatterns and Trends of Amphetamine-Type Stimulants and Other Drugs, Asia and the Pacific, 2011』を発表しました。
これは、日本、韓国、オーストラリアなどアジア・太平洋地域の主要加盟国が中心になって進めているSMART( Synthetics Monitoring: Analyses, Reporting and Trends)計画の年次報告書で、とくに東南アジア・東アジア地域の薬物問題に焦点をあてて、メタンフェタミン(覚せい剤)やエクスタシーなど合成薬物の問題をとりあげています。
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↑UNODC, Patterns and Trends of Amphetamine-Type Stimulants and Other Drugs

世界の薬物政策は、これまで、あへんやコカイン対策を中心に進められてきました。アフガニスタンやミャンマーなどのあへん生産地、アンデス地域のコカ生産地に対しては国際的な監視網が敷かれ、その作付け、収穫、麻薬製造から国際取引に至るまで、詳細な分析が行われています。ところが、アジアを中心に拡大しているATSに関しては、生産高、流通ルート、各国での流通などに関して正確なデータがなく、わからないことだらけなのです。
しかし、世界の薬物情勢の変化とともに、メタンフェタミンなどATSの密造や使用は各地で拡大し、いまや、ATSは大麻に次いで世界で第2位の乱用薬物となり、わからない、では済まされなくなってきました。これまで、国際的な監視網の整備が遅れがちだったATSに対して、国際社会が立ち向かう体制が、少しずつ出来上がってきているようです。

今回の報告書は、9月に発表された『2011年版世界ATSアセスメント2011 Global ATS Assessment』の内容と重なるものが多いのですが、
1、東南アジア・東アジアでのメタンフェタミンが増加し、各地でメタンフェタミン密造所の摘発が増加していること
2、アフリカ系やイラン系の国際犯罪組織がメタンフェタミンの国際取引に進出し、アジア各地で国際取引に関与していること
などにスポットが当てられています。

ところで、ここ数か月、SMART計画関連の報告書発表が続いています。内容的には重なっている部分も多いのですが、いずれも、日本を含めたアジア地域でのメタンフェタミン流通を知る、重要な参考資料となります。さて、私も日本で最も重大な問題となっている覚せい剤の国際流通を理解するために、この資料を手がかりに、アジアの覚せい剤問題としっかり向き合ってみることにしましょうか。

[参照資料・いずれも国連薬物犯罪事務所編]
@Patterns and Trends of Amphetamine-Type Stimulants and Other Drugs
http://www.unodc.org/documents/scientific/Asia_and_the_Pacific_2011_Regional_ATS_Report.pdf
AGlobal SMART Update 2011 - Vol. 6
http://www.unodc.org/documents/scientific/Global_SMART_update_6.pdf
B2011 Global ATS Assessment
http://www.unodc.org/unodc/en/scientists/ats-global-assessment-2011.html

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為になる

2011/12/04 02:24

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