弁護士小森榮の薬物問題ノート

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zoom RSS NIDAの大麻資料から|大麻を理解する3

<<   作成日時 : 2010/03/16 22:55   >>

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アメリカの国立薬物乱用研究機関The National Institute on Drug Abuse(NIDA)の情報から、インフォファクト「大麻」を私の個人的な翻訳で紹介しています
この資料は、大麻の健康への影響を中心にまとめた一般向けのもので、最新の研究データの公開に沿って頻繁に改定されており、現在公開されているものは2009年6月に改定された版です。
●NIDAのサイト http://www.nida.nih.gov/index.html
●インフォファクト「大麻」 
Home > Drugs of Abuse/Related Topics > Marijuana > InfoFacts > Marijuana
http://www.nida.nih.gov/infofacts/marijuana.html

治療の選択肢にはどんなものがあるか
大麻依存に対する治療として、認知行動療法やインセンティブによる動機づけ(たとえば断薬を続けている患者に褒美として品物やサービスなどを提供すること)などが、効果があることが明らかになっています。
現在、利用できる薬物療法はありませんが、カンナビノイド系の働きに関する最近の研究によって、退薬症状を緩和し、大麻の中毒作用を阻害し、リラプス(再使用)を防止する医薬品が開発されることが期待されています。トリートメントの最新データによれば、2006年において、不法薬物で最も乱用されているのは大麻で、米国でトリートメント施設が新たに受け入れた対象者の16パーセント(289,988人)を占めていました。大麻で新たにトリートメントを受けた人は、主に男性(73.8%)で、白人(51.5%)で、若年(36.1%が15-19歳の年齢層)でした。主に大麻を乱用するとしてトリートメントを受けている人たちは、早期に乱用を開始しています。14歳までに乱用していたのは56.2パーセント、18歳までに乱用していたのは92.5パーセントでした。

<訳者による解説>
今回取り上げた部分に関して、アメリカで行われている治療(トリートメント)について、少し説明しておくことが必要だと思うので、私が知っている範囲で、付け加えます。
まず、「治療」という言葉について。薬物依存の治療というと、精神科の病院への入院を思い浮かべる方が多いでしょうが、薬物政策で「治療」という用語を用いる場合は、必ずしも医療行為に限りません。カウンセラーと呼ばれる専門職が管理するプログラムや、当事者が集まるセルフヘルプと呼ばれるものなど、多様な内容が含まれます。そのため、私は、あえて「治療」と呼ばず、「トリートメント」という言葉を使っています。

現在アメリカで行われている一般的なトリートメントは、地域のトリートメント・センターへ定期的に通って薬物検査を受け、グループワークに参加したり、カウンセリングを受けたり、鍼治療を受けたりするというものです。もちろん、専門的な医療施設へ入院して治療を受ける人もいますが、数の上では少数です。
薬物使用者がトリートメントを受けるきっかけとして、最も多いのが、刑事手続きです。薬物犯罪やDUI(薬物アルコールの影響下での運転)で起訴された人たちの多くは、ドラッグ・コートの監督下で定期的に出廷し、トリートメントを受け、薬物依存の改善に取り組むことになるのです。

近年、薬物依存のトリートメントには、「主に使用した薬物」の種類ごとに内容を編成し、対象者の抱える問題により具体的に対応しようという動きがみられます。ただし、「主に使用した薬物が大麻」という対象者に特化したトリートメントは、今のところ、開発途上といったほうがよいでしょう。大麻使用者のほとんどが他の薬物やアルコールと併用していることもあり、トリートメント対象者が少なく、特定のプログラムの開発が遅れてきたのです。しかし、近年では意欲的な研究も行われ、有効なプログラムができつつあるようです。

なお、上で紹介したNIDAの記事は、アメリカ保健福祉社会省の物質依存及び精神保健局(SAMHSA)のTreatment Episode Data Set (TEDS)のデータを引用していますので、興味のある方は参照してください。現在公表されている最新のものは2007年版です。
[参照]
SAMHSA  Treatment Episode Data Set (TEDS) Highlights - - 2007
http://www.oas.samhsa.gov/TEDS2k7highlights/TOC.cfm

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