弁護士小森榮の薬物問題ノート

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zoom RSS 大麻乱用が危惧される少年とは|少年非行等の概要その4

<<   作成日時 : 2010/02/21 23:58   >>

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警察庁生活安全局少年課『少年非行等の概要(平成21年1〜12月)』を読みながら、少年の薬物乱用状況について考えるシリーズ、最後に、気になる少年の大麻乱用について、もう少し詳しく見ておきましょう。

●20歳前後が大麻乱用に最も近い年代
少年の大麻乱用に増加傾向が見られると、私はこのブログでも何度か述べてきました。ただし、急激な増加を示しているわけではなく、増減を繰り返しながらじわじわと増えているといった状況です。また、警察が大麻乱用少年として取り扱う人数は、今のところそれほど多いわけではありません。しかし、社会全体のトレンドをもっとも敏感に反映しているのが少年における傾向であると考えるなら、これは危惧すべき状況です。

下のグラフは、『少年非行等の概要』の27ページ「大麻乱用少年の学職別送致人員」のデータに基づいて、私が数字を抽出し、グラフを作成したもので、大麻乱用少年がどの層に最も多いのかを示すものです。
グラフが表すように、圧倒的多数を占めているのが「有職少年」「無職少年」です。つまり大麻乱用少年の大半は、卒業、中退などによって学校を離れた後の少年たちによって占められています。年齢でいえば、18歳、19歳に偏重しているのです。ちなみに、成人の統計では、大麻事犯検挙者者のおよそ半分を占めているのが20歳代です(平成20年では54.5%)。大麻乱用にもっとも近づく年齢が、20歳前後なのです。
[出典]警察庁生活安全局少年課「少年非行等の概要(平成21年1〜12月)」27頁
http://www.npa.go.jp/safetylife/syonen/syonenhikou_h21.pdf
画像

↑大麻乱用少年・学識別

●このデータの補正
実は、このデータは警察の少年課が取り扱う区分にしたがって集計されたものであり、学生・生徒の実態を見るためには、いささか不完全な性格をもっています。
ここで集計の対象となっているのは、14歳から20歳未満の少年であり、中学1年生と2年生の一部は14歳に達していないため、「触法少年」としてこの集計には入っていません。また、大学生とその他学生(各種学校等の学生)のおよそ半数は20歳以上であるため、この集計に加わっていません。学生・生徒のうち完全にカバーされているのは高校生だけなのです。
14歳未満の少年では、薬物乱用の発生はごくわずかなので、中学生に関してはそれほど影響はないでしょう。しかし大学生、その他学生の項目については、この数字が全体を現すものではないことを念頭においていただく必要があります。
学生・生徒の状況については、近く発表される「薬物・銃器情勢」のデータで、あらためて確認したいと思います。

●大麻に関して子どもたちを指導するのは親の仕事
20歳前後の青少年に対して、大学生の場合は別として、組織的に薬物乱用防止のアクションを想定することは困難です。働いている青少年や、定期的に就労していない青少年にアプローチできるのは、家族がベースということになるでしょう。
私の経験では、薬物事件を起こす青少年のほとんどは、家族関係に特に問題はなく、どちらかといえば親子の仲は円満な例が多いように感じています。
さあ、親の出番です。お父さん、お母さん、どうぞ薬物に関心を持ってください。そして子どもさんと話し合ってください。たとえば、ここでとりあげた『少年非行等の概要(平成21年1〜12月)』をみながら、話してみるのはいかがですか。

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コメント(1件)

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大麻がそれほど簡単に手に入るとは 思ってもみませんでした。しかも 価格も安く 誰でも どこでも手に入るんですね。 もちろん してないよね、みたいなことしか 言っていませんでした。家族の仲がいい というのは 本人には罪悪感はないということでしょうか?
現実を知らなかった自分を反省しています。
ブリー
2010/02/22 22:12

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