弁護士小森榮の薬物問題ノート

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zoom RSS ティーンエイジャーと大麻|クィーンズ大学(アイルランド)の研究から

<<   作成日時 : 2009/09/22 22:52   >>

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9月21日のBBCニュースに、10代の大麻使用に関する記事が掲載されていました。
●北アイルランドの子どもの薬物使用はEUで最悪
クィーンズ大学が行った最新の研究によれば、北アイルランドでは、子どもの10人に1人近くが、12歳になる前に大麻を経験している。また、18歳以下のティーンエイジャーの45%が大麻を使ったことがあるという結果も示された。
青少年発育調査は、ベルファストなどの43校の生徒4000人に対して薬物に関する質問をしたもの。
クィーンズ大学のマクリスタル博士は、この研究結果は、青少年に薬物を経験することのリスクを教える必要性を浮き彫りにしたと語る(抜粋)。
BBC News > UK >NI child drug use 'highest in EU'
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/northern_ireland/8265831.stm

この調査報告書はまだインターネット上で公開されていないようですが、クィーンズ大学のサイトに、もう少し詳しいニュース・リリースが見つかったので、研究結果について、少しフォローしておきます。
・ 北アイルランドの43校の4000人の生徒に対して薬物使用に関する調査を行った。
・ 調査結果によれば、12歳までに調査対象者の8パーセントが大麻を使用したことがわかった。
・ この数値は、16歳までには43パーセントに上昇し、さらに18歳までには45パーセントになった。
この記事が、マクリスタル博士の発言として掲載している内容に、興味深いものがあるので、記事のとおりに紹介します。
「青少年発育調査に参加した若年者の相当数が、16歳までに薬物を使用するライフスタイルを形成しているように思える。」
「この調査は数種類の薬物使用についてみているが、大麻はよく、より深刻な物質乱用への『ゲートウエイ・ドラッグ』といわれるように、大麻使用に関する研究結果はとくに興味深い。ほぼすべてのケースで、大麻は若年者が最初に使用する不法薬物であり、また、コカインやエクスタシーを使ったと回答している人たちのほぼ全員が大麻も使用している。これら若年者による大麻使用のレベルは、UK、アイルランド、ヨーロッパの同年代のティーンエイジャーより高い。」
「この調査に参加した大麻使用者は、男子が多く、非使用者と比べて、家族の絆が弱く、学校への帰属意識が弱い。またタバコ喫煙が多く見られ、16歳になる以前にアルコール中毒になりやすい。」
「 大麻を使ったことのある若年者のうち、およそ10人に1人は、16歳までに毎週ベースで大麻を使うようになっている。最初に大麻を使う代表的な年齢は15歳であり、この薬物の使用を認めている者の大半は友人から入手していた。」
「これらの結果は、薬物を経験することのリスクを若年者に教える必要性を浮き彫りにしている。」
Queen's University Belfast>Press Releases>Teenage drug use discussed at Queen's
http://www.qub.ac.uk/home/TheUniversity/GeneralServices/News/PressReleases/#d.en.167485

クィーンズ大学では今週、この調査結果に基づいて、教育や薬物乱用防止関係者が会議をしているとのこと。10代と大麻、日本でこの話題を語るとき、私たちはふつう高校生、大学生くらいの年代を想定し、中学生や小学生に関しては、将来のリスクに備えて予防教育をするという意識を持っています。
しかし、私たちの生活圏に大麻が増え、ティーンエイジャーにとっても手の届くものになったとき、薬物乱用防止のリアル・ターゲットに小中学生も加えなければならない事態がやってくるかもしれません。
遠い外国の特殊な地域の話、と言い切れない、どこか不安を感じる話題です。

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成人の大麻利用の合法化を主張されている方と
早く協力関係を築く必要がありそうですね。
夜回り先生の嘘がばれてしまってる以上
子どもたちに大麻の危険性を教えるのは
難しいですからね。
ノマトリ
2009/09/23 01:09
 小森先生が述べられています。
「「覚せい剤の所持や使用は犯罪です。」日本の子どもたちは、そう教えられて成長し、薬物乱用者は逮捕されて当然だと考えています。なぜ?と考えることさえなく。」
 マスコミの関係者もそう教えられて成長した人たちで、芸能人の覚せい剤事件を過激に興味本位に報道するだけに思います。
 疑いも無く、覚せい剤の所持や使用は犯罪であり、決して手を出してはいけないものです。
 しかし、大麻や覚せい剤のような薬物の使用は、自分の意志の弱さだけでなく、「家族の絆が弱い」といった境遇や「友人から入手した」といった環境もきっかけにあるのでしょう、「青少年に薬物を経験することのリスクを教える必要性」を強く感じました。
あらま
2009/09/23 09:17
大麻やマリファナについては、合法化までは主張しませんが、禁止薬物のゲートウエイ理論は言い過ぎではないかと思います。これには異論もあるようです。

オランダの寛容政策は独特ですから、特に真似すべきとは思いませんが、ゲートウエイ理論とは異なり、より危険度の高い深刻な薬物汚染(といっても大麻に危険性はないとも思えませんが)は他の国よりは少ないと言われています。

アジア各国は、密輸問題や宗教問題で厳罰ですが、欧米各国で、大麻や覚醒剤で、どんな少量でも直ぐ刑罰対象はむしろ例外です。

現行法令では、いずれも禁止薬物ですが、まずそれぞれの刑罰対象の上限所持量を設定し、刑罰対象及び更正対象(講習会を含む)、注意対象等は、区分すべきではないかと思います。使用の早い段階で、更正した方がより効果的ですが、即犯罪ではかえって、相談やカウセリングも出来ない。

薬物の使用はちょっとした事から起きますし、けっして意志が弱いとか、心が弱いからだけではないと思います。そして一旦使用すると、習慣性があるので、再び使用しやすい事は、禁止されていない薬物であるタバコやアルコールも同様と思います。法令違反という理由だけでなく、自分がなぜ使用したか、どのように止めようにしているか十分整理するためのカウセリングが必要です。「ダメ、ゼッタイ」だけでなく、人は禁止薬物をなぜ使用するかその場合どうすれば回避できるのかを教育しないと効果は上がらないと思います。

のら猫
2009/09/23 14:42

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