弁護士小森榮の薬物問題ノート

アクセスカウンタ

zoom RSS カナダの産業用大麻政策を考える―その4

<<   作成日時 : 2008/12/22 23:18   >>

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

カナダの産業用大麻政策について考えています。
1998年に産業用大麻規制策が導入されてから10年が経過して、さて、その現状はどうなっているのでしょうか。
アルバータ州のサイト内にある農業及び農村開発の記事から、その後の情勢をひろってみましょう。参照し、引用する記事は、「カナダにおける産業用大麻の生産」です。
Alberta.ca > Agriculture and Rural Development>Industrial Hemp Production in Canada
http://www1.agric.gov.ab.ca/$department/deptdocs.nsf/all/econ9631

●カナダにおける産業用大麻の生産
1988年に産業用大麻が導入された当時は、大きな話題になり、その急激な成長ぶりは、さながら作物の「シンデレラ物語」だったといいます。初年度に、カナダ保健省が交付した免許は241件、産業用大麻の栽培面積は2,371ヘクタール。翌年には、免許申請件数は545件と劇的に増加し、14,031ヘクタールと6倍に近い伸びを示しました。「産業用大麻生産の提唱者たちは、可能性の大きさに、ばら色の未来を描いていた。」といわれます。

その夢が突然破れたのは、1999年の夏でした。カリフォルニアのCGP社(Consolidated Growers and Processors Inc.)の破綻によって、栽培者に残されたのは、売り先の当てのない大量の生産物と、損失だったのです。同社は、カナダの産業用大麻栽培総生産の約40%にも及ぶ契約をしていたのです。
199年の栽培面積の急増と、その後の急落については、CGP社の責任に負うところが大きいと、この記事は語っています。「この会社は、とくにマニトバ地域で、大麻(ヘンプ)について大きな関心と興奮状態を呼び起こした。CGP社の契約は、カナダの産業用大麻の認可栽培面積の40%に上ると推計されている。しかし、同社は契約上の義務を履行しないまま、管財人の管理下におかれることとなった。これによって、大麻生産者は、種子と繊維の過大な在庫に苦しめられることになった。倒産処理の後、過剰在庫は生産者の倉庫に収納されたが、そのかなりの部分は販売されず、生産者は損失を引受けなければならなかった。こうして、1999年のこの否定的な出来事は、カナダの大麻産業の可能性に、多くの懐疑と不安定さをもたらした。」

この記事から、カナダが産業用大麻を導入して以降の栽培面積の推移をひろってみましょう。1999年にバブルのように拡大し、2000年に急落した後、数年間は厳しい時代が続いた様子を見て取ることができます。

1998年  2,371ヘクタール
1999年 14,031
2000年 5,487
2001年 1,316
2002年 1,530
2003年 2,733
2004年 3,531
2005年 9,725
2006年 19,458
2007年 6,132
2008年 3,259

しかし、2005年ころから復活の兆しが見え始めたと、この記事は報じています。現在では、カナダ産の大麻の種子の3分の1は有機栽培され、新しい需要を掘り起こしているということです。また、数年前から麻繊維の加工会社と提携し、2010年のオリンピック選手団のユニフォームを開発するなどの話題も生まれています。
カナダの産業用大麻は、その導入への期待とともに膨張したバブルと、間もなく見舞われたその崩壊から、ようやく立ち直りつつあるというところでしょうか。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
カナダの産業用大麻政策を考える―その4 弁護士小森榮の薬物問題ノート/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる