弁護士小森榮の薬物問題ノート

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zoom RSS 販売目的での大麻栽培が気になる

<<   作成日時 : 2008/10/28 21:59   >>

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●花屋なら大麻育てられる 所持容疑で長野の2人逮捕
栽培した大麻を販売目的で所持したとして、警視庁は28日までに、大麻取締法違反(営利目的所持)容疑などで、長野県の会社員と同県の生花店経営者を逮捕。2人の自宅などから乾燥大麻約1・3キロ(末端価格540万円相当)、大麻草33本を押収した。
同課によると、会社員の容疑者は山林で種から大麻草の栽培を試みたが失敗。生花店経営の知人に栽培を依頼していた。「花屋なら大麻をうまく育てられると思った。レイブ(野外音楽パーティー)で売るつもりだった」と供述しているという。
2008/10/28 11:47配信 共同通信ニュースから抜粋
http://www.47news.jp/CN/200810/CN2008102801000373.html

最近では、最初から販売目的で、計画的に、大量の大麻草を栽培した例が、相次いで検挙されています。
●大麻栽培2組員逮捕 営利目的容疑 2億円超密売か 福岡県警「7月10日」
●ホームレスに金支払い大麻栽培−山林で約200株 三重県警(7月26日)
●山林で大麻栽培 販売の男逮捕 愛知県警(10月20日)

大麻の栽培事件のほとんどは、好奇心に駆られた青少年が栽培をこころみたというもので、運よく多少の大麻が収穫できれば、自分で使ったり、親しい友人と一緒に使っています。たまたま他人に売ってしまった場合でも、多くの場合、販売相手は友人で、自己使用の延長線ともいえる行為です。最初から他人に売るつもりで、計画的に、大量の大麻草を栽培するといったケースは、従来は、ほとんどみられませんでした。まして、販売ルートとして暴力団の関与を疑わせるようなケースは、私の記憶にはありません。

欧米の研究では、自己使用目的で大麻を小規模に栽培する人たちが、余剰分を社会的なネットワークで販売する傾向があることが指摘されています。ただし、売る相手は、社会的な付き合いのある相手、つまり友人や近隣の人です。従来の薬物密売ルートとは違う、大麻の流通ルートの特性に注目する人もあります。
国連薬物犯罪局(UNODC)の『世界薬物報告書2006』第2章、CANNABIS: WHY WE SHOULD CARE 176頁に次のような記載があります。
「連合王国では、常用者としてサンプリングした対象者の63パーセントが、これまでに大麻を育てたことがあり、育てた大麻の平均は24株であった。連合王国の常用者が使用する大麻のうち、自家栽培によるものの割合は、1997年には30パーセントにすぎなかったものが、2005年には66パーセントになったと推定されている。もしこの推定が正確であるなら、この国で、大量の大麻が生産され、無料で配布されていることになる。(略)研究は、こうした小規模生産者が、しばしば自分が使わない分を社会的な付き合いのなかで販売すると示唆している。合衆国の国家調査のデータによると、過去1年間に薬物を買ったと回答した者の大半(78パーセント)が、‘友人’から買ったと回答している。」

日本では、大麻の末端密売価格が異様に高いことから、従来の薬物密売組織にとって、大麻は魅力的な扱い品目になっているようです。ほんの好奇心から始めた大麻の栽培が、薬物密売組織との関係にまで至ってしまっては、もう「好奇心からの逸脱」とは呼べません。

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