弁護士小森榮の薬物問題ノート

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zoom RSS 大麻の種子のまとめ、その6

<<   作成日時 : 2008/06/25 21:46   >>

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2 大麻栽培の禁止
⑴ 栽培に対してより重い罰則
大麻取締法は、大麻草の種子そのものを規制していませんが、大麻の栽培は、免許を受けた「大麻取扱者」だけが行うものとし、一般人が栽培することは厳しい罰則をもって禁止しています。
大麻取締法が、「大麻取扱者」の資格を持たない一般人に禁じているのは、大麻の所持、栽培、譲渡などですが(第3条)、違反行為に対する罰則を定めた第24条では、栽培は輸入・輸出と同じ条文に規定され、所持や譲渡に対するものより重い罰則が定められています。これは、栽培は新たに大麻を生み出す行為であり、輸入によってわが国に新たな大麻を持ち込むことと同様に、薬物乱用の社会的弊害の拡大に積極的に加担する、より責任の重い行為であるとされているからです。
[第3条] 
大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。
[第24条]
大麻を、みだりに、栽培し、本邦若しくは外国に輸入し、又は本邦若しくは外国から輸出した者は、7年以下の懲役に処する。
2  営利の目的で前項の罪を犯した者は、10年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役及び300万円以下の罰金に処する。
3  前2項の未遂罪は、罰する。    

⑵ 大麻の栽培とは
大麻取締法は大麻の栽培を禁止し、違反に対して罰則を定めています。種子がひとたび播種されると、取締りの対象となるわけです。栽培とは播種から収穫までの育成行為をいい、たとえ観賞用や食用として栽培された場合でも、栽培罪が成立します。
さらに厳密にいうなら「栽培又はこれに密接する行為を開始するのが、栽培の実行の着手であり、具体的には、大麻の種を畑に播こうとすること、大麻を植え替えようとする行為を開始することなどである。それ以前の準備行為は栽培の予備である。(植村立郎「大麻取締法」99頁、平野龍一ら編『注解特別刑法第5−U巻医事・薬事編⑵』青林書院、1992)」また、大麻を発芽育成せしめた時点で栽培が既遂に達するのは明らかであるが、あへん法のけし栽培についてではあるが、発芽より前の播種がなされた時点を既遂とする有力な見解もあります(前掲書同頁)。なお、大麻取締法は、栽培の未遂も処罰すると規定しています。
では、ひとたび大麻の種子を発芽させて栽培に着手したけれど、収穫する前に枯れてしまったり、見つかりそうになって自分で引き抜いた場合は、未遂か既遂か。この点については、あへん法で規制するけしの栽培の裁判例があり、既遂として処断するべきだという判断が示されています。「あへん法にいうけし栽培者でないのに、けしの種を畑に播いて、これを発芽生育せしめた以上、その後においてあへんを採取することなく、右けしを引き抜いたとしても、同法四条違反の罪の既遂をもつて処断すべきものである。」(昭和33年6月17日最高裁決定・あへん法違反被告事件)

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