弁護士小森榮の薬物問題ノート

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zoom RSS 麻薬探知犬の訓練で使う大麻はどこから?

<<   作成日時 : 2008/05/26 22:40   >>

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●麻薬犬の訓練中、大麻樹脂を紛失・東京税関
東京税関麻薬探知犬訓練センターは26日、麻薬犬が成田空港の旅客手荷物のなかから大麻を見つける訓練中に、大麻樹脂124グラムを紛失したと発表した。大麻樹脂は旅客の手荷物に紛れ空港外へ出たため、税関では訓練に使った香港からの旅客便の乗客に連絡を取るなどしている。
税関によると、麻薬犬訓練センターは25日午後、大麻樹脂をダミーの旅客手荷物に紛れさせ、麻薬犬に発見させる訓練を実施。この際、男性インストラクターが、ダミーでなく、本物の旅客手荷物に箱を隠したが麻薬犬が発見できず、そのまま旅客が持ち去ってしまった。(16:00)
NIKKEI NETニュースより
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080526AT1G2601526052008.html

とんでもないニュースです。警察や税関が報道発表する際の末端価格は、大麻樹脂は1グラム8,000円だったと思います。末端価格で100万円近い禁制品が、誰かの手荷物に紛れ込んで、国内に入り込んでしまったとは!

ところで、この大麻はどこから来るのか?と気にする方もあることでしょう。麻薬探知犬の訓練には、本物の大麻や麻薬などを使いますが、これは、もともとは刑事手続きで没収され、国庫に帰属したものなのです。

麻薬及び向精神薬取締法、覚せい剤取締法、大麻取締法など薬物に関する規制を定めた法律では、犯罪に関係した薬物で犯人が所有したものを没収すると定めており、裁判が確定すると、没収された薬物は、国庫に帰属します。末端価格で計算すれば莫大な値打ちの品物ですが、まさか国家が売却するわけにいかないので、厚生労働大臣の権限で廃棄処分することになります。
研究などに本物の薬物を使う場合は、国庫帰属したものの中から、交付を受けることになります。毎年交付を受けている中に、実は、麻薬探知犬の訓練用のものがあるのです。

厚生労働省の資料から抜粋して引用します。
⑴国庫帰属麻薬等の処分
 法令の規定により、国庫に帰属した麻薬、向精神薬、あへん、けしがら、大麻、覚せい剤、覚せい剤原料等は構成労働大臣が必要な処分をすることができるとされており、国が行う処分事務の委託事業として年度ごとにその処分を実施している。
⑵国庫帰属麻薬等の交付  
 国庫に帰属した麻薬等については、廃棄処分とするほか、研究用として交付する。平成18年に交付した国庫帰属麻薬等は、研究用10件、麻薬探知犬用11件で、その主なものはMDMA等錠剤型合成麻薬、乾燥大麻、大麻樹脂、覚せい剤である。
  厚生労働省違約食品局監視指導・麻薬対策課編「麻薬・覚せい剤行政の概況」111頁(2007年10月) 

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麻薬探知犬の訓練で大麻紛失
探知犬訓練で大麻紛失 東京税関 無断で旅客荷物に(産経新聞) - goo ニュース ...続きを見る
王様の耳はロバの耳
2008/05/27 13:23

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