弁護士小森榮の薬物問題ノート

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zoom RSS 大麻事犯は若者が中心・・・平成19年の薬物情勢

<<   作成日時 : 2008/02/24 22:35   >>

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再び「平成1 9 年中の薬物・銃器情勢」を読んでみましょう。
「大麻事犯の検挙人員は、昭和33年以降最高を示した昨年よりやや減少した。増加傾向にあった暴力団構成員等の検挙人員も、減少に転じた。」
とあります。
検挙者の数では、前年よりほんの少し(16人)減少しました。しかし、検挙人員の年齢別でみると、中心層である20歳代ではむしろ若干の増加であり、減少したのは、30歳代と40歳代になっています。

大麻取締法違反での検挙者の中心は、圧倒的に20歳代で、平成19年では、未成年と20歳代の青少年層で、検挙人員の約7割(69.1%)を占めています。
下のグラフは、「平成1 9 年中の薬物・銃器情勢」の数字に基づいて、私が作成したものですが、当ブログ2月21で紹介した覚せい剤事犯の年齢別検挙人員のグラフと比較してください。大麻事犯の中心が若者で占められている様子がおわかりいただけるでしょう。
画像


ところで、大麻事犯のなかに、少なからず暴力団構成員がいるという点について、もう少し考えてみましょう。
ほとんどすべての薬物の密売や流通には、暴力団がかかわっています。大麻やMDMAは、覚せい剤と比べて、市場として小さいことから、もともとは暴力団の関与が比較的少ないといわれてきたものです。しかし需要が増えるにつれて、薬物密売人が大麻やMDMAも扱うようになり、次第に暴力団の関与が大きくなってきました。近年では、覚せい剤を買った客に、おまけとして小さな大麻のパケをつける密売人がいるという話を頻繁に聞きます。

平成15年ころから、大麻やMDMA事犯として検挙されるなかに、暴力団構成員が目立ち始め、年を追ってその数が増えてきました。
● 平成18年では、大麻事犯の32.2%、MDMA事犯の30.5%が暴力団構成員
● 平成19年では、大麻事犯の29.2%、MDMA事犯の34.5%が暴力団構成員
大麻事犯では、平成19年に暴力団構成員の検挙がかなり減少しました。この背景について、同書の12ページに興味深い記述があるので、引用します。

「大麻事犯の(略)検挙人員(2,272人)及び暴力団構成員等の検挙人員(663人)は減少した。これは、平成18年に覚せい剤の流通量が減少し、入手困難な状況が生じたことから、暴力団構成員等が大麻の密売に移行する傾向がうかがえたが、19年に入り覚せい剤の流通量が増加したことに伴い、再び利益の大きい覚せい剤の密売に移行したことも要因の一つとみられる。」
引用文および数字は警察庁組織犯罪対策部薬物銃器対策課編「平成1 9 年中の薬物・銃器情勢」より
http://www.npa.go.jp/sosikihanzai/yakubutujyuki/yakujyuu/yakujyuu1/h19_jyousei.pdf

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内 容 ニックネーム/日時
現在の大麻の規制のあり方が、犯罪組織への不正利益の供給や大麻使用者のハードドラッグの売人との接触の機会の増大などの問題を引き起こす原因となっていることは明らかです。こうした問題の根本的な解決を図るべく、日本政府と国連麻薬委員会に対して、『国際条約による大麻規制の見直しを求める提言』を提出しました。
 提言の文書は以下のページでダウンロードできます。
http://asayake.jp/JG.pdf
(pdf 27.83KB)
関連情報
http://asayake.jp/modules/report/index.php?page=article&storyid=636
野中
2008/03/13 21:55

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